表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
52/73

第4章 第11話「古代の力」

第4章『封印された遺跡』

第11話「古代の力」

 番人を撃破し、静寂が訪れた最奥の広間。

 中心には、青白く輝く石台と、それを囲む円形の魔法陣が刻まれていた。


「……これは、“起動装置”?」


 リラが石台を覗き込みながら、小さくつぶやく。


 石台の中央には、掌ほどの黒い宝珠が浮かんでいた。中には渦巻くような魔力の塊。

 何かが封じられている――そんな気配を、誰もが感じ取っていた。


「近づくと、魔力を吸われそうだな……」


 カイが慎重に後ずさる。


 だが、リラはそのまま手を伸ばした。

 彼女の魔力が宝珠に共鳴するように、石台が光を放ち始める。


「リラ! 危ない!」


 俺が駆け寄ろうとした、その瞬間――


――『選定せよ』

――『この力を継ぐ者を』


 遺跡全体に響く、無機質な“声”。

 それと同時に、石台の周囲に魔法陣が展開され、4本の光の柱が立ち上った。


「選定……?」


 リラが振り返る。


「これ……たぶん、“継承の儀式”だと思う。古代魔法文明が使っていた、力の譲渡装置……」


 そして、光の柱に一人ずつ吸い寄せられるように、俺たちは分かれて立たされる。


【システムメッセージ】

継承対象を選定中……

魔力適性確認中……

転職可能者:ケン(剣闘士)、リラ(魔法使い)


「……お前ら、光ってるぞ」


 カイがぼそりと言う。俺とリラの体に、淡い紋章のような光が浮かんでいた。


「私のは……知識の魔道具。“古代文献術士”の継承が始まる……!」


 リラの目が見開かれる。宝珠の光が彼女の胸へ吸い込まれた瞬間、空間に無数の魔法文字が舞い上がった。


「これが、古代の……!」


【リラが《古文術士アーカイブメイジ》にクラスチェンジ!】

▶ 新スキル:《知識解放》《記憶の盾》


 一方、俺の前にも、剣の形をした光の幻影が現れる。


「これは……」


 その刹那、体に熱が走る。魔力と筋力、全身の力が再構成されていく感覚。


【ケンが《剣闘士》の真価を継承!】

▶ スキル強化:《断罪の三連撃》 → 《剣嵐・トリプルレイヴ》

▶ 新スキル:《気合の雄叫び》(味方全体の攻撃力上昇)


 儀式が終わると同時に、光が静かに消えていく。

 リラは膝をついたまま、深く息をついた。


「すごい……頭の中に、膨大な知識が流れ込んでくる……!」


「俺の剣技も、確実に進化してる。これが“古代の力”か……」


 だが、そのとき――


「汝ら、遺跡の力を継ぎし者よ」

「試練は、終わりではない。次なる“封印”が、北方の地にて目覚めんとしている」


 遺跡の中心に設置された転移装置が、紫色に脈動し始めた。


「次……?」


「北方って……たぶん、あの“禁呪の谷”の方向だな」


 カイが険しい顔をする。


「こっから先が、本番ってことかよ……」


 俺は拳を握りしめ、静かにうなずいた。


「行くぞ。まだ終わっちゃいない。避難民たちのためにも、街の未来のためにも、俺たちは……止まれない」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ