表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/73

第3章 第4話「騎士団との邂逅」

第3章『街と騎士団』


第4話「騎士団との邂逅」


――あれから数時間。

バジリスクを倒した俺たちは、その首と魔石を荷車にくくりつけ、セイントラ外縁の前哨基地に戻ってきた。


門をくぐった瞬間、ざわつく騎士たちの視線が一斉にこちらに向く。


「お、おい……まさかあれ……!」


「バジリスクの、首……!? あの新人たちが倒したってのか……!?」


ひそひそと広がる騒ぎをよそに、俺たちはずかずかと荷車を引いて中央へ進む。


すると――


「……ウソだろ!? ほんとにやっちまったのか!?」


ひときわ大きな声がして、駆け寄ってきたのは、あの金髪の若騎士――クルトだった。


「よっ、お久しぶり。クルトさん、出迎えありがと」


「出迎えじゃねぇよ! マジであのバジリスク倒して戻ってくるとか、どんな無茶してんだお前ら……!」


開いた口が塞がらない、とはまさにこのこと。

けど、こっちも命がけだったんだ。冗談混じりに返してやる。


「まあ……一回死ぬかと思ったけどな」


「死ぬなバカ!」


クルトは顔をしかめつつも、心底驚いたような目で俺たちを見る。


「でも……やっぱお前ら、ただの素人じゃねぇな。俺の見る目、あったってことか」


そう言って笑うクルトに、なんとなく照れくさくなって視線を外す。

すると、騎士たちの中から、ゴツい鎧をまとった偉そうな男が一人、のそのそと近づいてきた。


「お前たちが、今回の討伐隊か。……ふむ、バジリスクの首もある。魔石の状態も悪くない。確かに、お前たちが仕留めたと見ていいだろう」


その声は低く、重く、そして……どこか試すようだった。


「俺は騎士団副長、レオナルド・シュタール。これより、お前たちの報告を正式に受理する。加えて――避難民の入城について、審議にかける許可も出すことにしよう」


「それって……!」


「そうだ。まだ確定ではないが、お前たちの働きによって、門が開く可能性は出てきた。……大きな一歩だ」


俺、カイ、レイ、そしてクルトも、無言で頷く。


「ただし……これで終わりじゃないぞ。街の中は、外以上に面倒なルールが多い。生き残りたきゃ、それなりに“立ち回れ”」


レオナルド副長はそう言って踵を返し、重々しく去っていった。


クルトがぽりぽりと頭をかきながら笑う。


「なーんか、流れでえらいことになったな。……でも、ちょっとワクワクしてきたんじゃねぇの?」


「ああ。これからが、本当の“街編”ってやつだな」


俺は空を見上げて、ふぅ、と息をつく。


バジリスクを倒したこと。それは単なる試験じゃなかった。

“門を開ける”ための、最初の証明だったんだ。


――この街で、俺たちはどこまで通用するのか。

避難民の居場所を得るために、俺たちの冒険は、もう一段階ギアを上げる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ