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第2章 第11話「命の重さ」

第2章『試される力』


第11話「命の重さ」



 森の中を抜けて三日目。

 避難の一行は、やっと街道沿いの廃教会に辿り着いた。


 そこを仮の拠点にして、一晩の休息をとることになった――はずだった。



「……また、来たのかよ……!」


 魔物の群れ。しかも今回は、数が多い。

 獣型、ゴブリン、そしてあの巨大なシルエット――オーガ。


「くそっ、マジで狙われてる……!」



「村長、早く! 子どもたちを教会の中へ!」


「分かった、若いの!」


 オレとカイ、レイ、そして数人の戦える村人が、外で迎撃に出た。



 ゴブリンは倒せる。

 カイの一撃でなぎ倒せる。


 レイの剣が、獣型の首を正確に跳ね飛ばす。


 そして――


「うおおおおおッ!!」


 オーガが来た。


 デカい。前より一回り、いや二回りはある。

 今のオレたちじゃ、真正面からぶつかるのは無理だ。



「くっ……あいつ、村まで追って来た個体じゃねぇか……!」


「カイ、レイ、分散して! オレが正面取る!!」


「無理すんなバカ! お前、まだレベル6だぞ!」


「それでも行く!!」



 剣を構えて、突撃する。

 渾身突き――届かない!


「くそっ、足が遅ぇ!」


 オーガの棍棒が振り下ろされ――


 ズガァァアッ!!


「っ……あ、あいつ……!」



 間に割って入ったのは――村の若者、レオンだった。


 カイの友人、木こり見習い。


「っく……は、早く逃げろ……!」


 腹を棍棒で砕かれて、地面に倒れている。


「レオン!!」



 駆け寄ったが、もう息は浅かった。

 助けられない。回復薬も、魔法も、足りない。


 何も、できない。



「……ケン……頼む。カイのこと、頼んだ……あいつ、昔から無茶ばっかで……」


「言うな、そんなこと言うなよ!!」


「強くなれよ……お前ら、きっと、やれるからさ……」



 目の前で、命が消えた。


 オレは、その温もりを、手で受け止めるしかなかった。



 怒りと悲しみが混じった感情が、心に渦を巻いた。


 だけど。


 レオンの死で、オレは思い知った。


 この世界では、誰かの命は、簡単に消える。


 そしてそれを、守れる力がなきゃ、何も救えねぇってことも。



「……絶対、無駄にしねぇ」


 剣を握る手に、力が入る。


「絶対に、もっと強くなる。こんな死に方、二度とさせねぇために



 夜が明けて、教会を出た。


 オレたちは歩き出した。

 小さな棺を、ひとつ、荷車に載せて。



【Status】

ケン

•レベル:8

•職業:素手闘士ファイター

•HP:42 / 42

•MP:5 / 5

•攻撃力:13

•防御力:10

•敏捷:11

•魔力:5

•スキル:渾身突き Lv.1、見切りLv.1

•称号:起動者


カイ

•レベル:8

•HP:60 / 60

•攻撃力:19

•防御力:14

•スキル:一撃Lv.1、防御姿勢Lv.1

•称号:英雄の末裔


レイ

•レベル:9

•スキル:影縛りLv.1

•称号:影の瞳



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