14 大物出現
あ、ヤバイ。これは長く続くな・・・
健悟は次の部屋に向かうべく、走っていた。
もう3,4部屋のモンスターは倒した。だがまだある。
「ピーンポーンパーンポーン」
『ん?』
「こんにちは。黒いマントの皆さん。私は[キル]と申すものです。あなた方がここに乗り込んでくることは予測できませんでした。
しかし、私も計画を邪魔されたくないのでね・・・。フフフ、体育館に行ってみてはいかがでしょうか」
『体育館?』
そういえば体育館には行ってなかった。しかし、これは明らかに罠。
「でも・・・行くか」
と、健悟は罠を恐れず、体育館に向かうのだった。
「あ、けんちゃん!」
「菜那か。どうだ?どのぐらい倒した?」
「うん。3部屋で5体位」
「・・・でお前は体育館行くか?」
「行くよ。だって[キル]がわざわざそう言ったんだもん。なんか絶対にある」
「そうか。じゃあ一緒に行こうぜ」
~体育館~
ギイイィィ・・・と健悟は体育館の扉を開けた。
普通なら、床が広がっているだけだが・・・今日は何か違う。
「なんか中心に立ってる・・・」
それは高さが6メートルぐらいでごつい体をした人みたいな物。しかも表面が石みたい、つまり。
『巨人ってやつ・・・?』
その時、突然ゴーレムの目が光った。そして健悟たちに向けて拳を振り下ろしてきた!
『菜那!避けろ!』
「うん!」
シュッ!と健悟たちが避けた一瞬後に、ゴーレムの拳が体育館の床を砕いた。
今の攻撃で、健悟はゴーレムの前、菜那はゴーレムの後ろに飛びのいた。
『これは、倒しがいがあるんじゃねぇか?』
健悟は刀を抜き、菜那は銃を構えた。
『まずは喰らえ!【一閃】!』
健悟は瞬歩でゴーレムに近づくと、得意技をお見舞いした。
カァン! しかし、その攻撃は跳ね返された。
『さすが、表面が石っぽいのは伊達じゃないみたいだな。ならば!』
健悟は、その場で飛び上がり、体を回転させる。
『【旋風蹴・爪】!』
爪のような鋭さの回し蹴りを放つ、しかしまだ健悟の攻撃は終わらない。
『【破壊拳】!』
ドオン!と健悟の衝撃波付の正拳突きがゴーレムの足にヒットした。
しかしゴーレムはまったくダメージを受けていないようだ。
ゴーレムは、蹴りを放つが健悟はそれをひょいと避けた。
一方後ろでは、ゴーレムが健悟の方に意識を集中させているスキに菜那が、ダメージを与えようとしていた。
「喰らえ!」
ババババババババババン!と多くの弾がゴーレムに当たるが傷ひとつつかない。
「それなら!色弾丸、水色!」
バァン!と、水色の弾がゴーレムに向かっていき、着弾すると、ゴーレムの背中が氷に覆われた。
しかし、ゴーレムはまったく気にしていない。ダメージもそれほど無いようだ。
「あれじゃ、いくら色弾丸でもダメか。ならば・・・」
菜那は銃をいろいろ操作した。すると銃にもうひとつの銃口が出てきた。
「二双・開。まずは、赤×青!」
菜那は、赤と青の弾丸を二つの銃口に装填する。
「喰らえ!【対極の双龍】!」
菜那が引き金を引くと、弾が互いにそれぞれ、赤色と青色をした龍の形に変化し、ゴーレムの背中へと向かっていった。
ドオン!と着弾し、ゴーレムは少々よろけた。少しばかりダメージは喰らっているようだ。
「まだまだ!赤×黄緑!」
今度は、赤と黄緑の弾を装填する。
「【爆熱旋風】!」
引き金を引くと、2つの弾丸が炎をまとった竜巻に変化して、ゴーレムに当たった。
これも効いているらしく、ゴーレムは少しよろめいた。
しかし、まだまだゴーレムは戦えるらしく、健悟に攻撃を仕掛けていった。
まだまだ続きます。