13 衝突!~3-C~
「・・・へぇ、なんだろうこの人たち。かなりやるじゃん」
各教室に取り付けた監視カメラで健悟たちの戦いを見ていたキルは
不敵に微笑んだ。
「しょうがないなぁ。じゃああれ出しちゃうか」
~3-C~
「・・・なんだこいつら」
白髪で耳にピアスをつけた少年は(実際、フードでわからないが。)カエル型モンスターを見てそう呟いた。ちなみにこの部屋には3体。
「ナンダオマエ。モシカシテオレタチヲジャマシニキタノカ?」
「そうだが。早速お前ら、消えろ」
シュン!
「ドコイッタ!」
「ここだよ・・・おらぁ!」
【ドン!】少年の拳の正拳突きを受けたモンスターは腹に大きな穴を開け、教室の隅に吹っ飛んだ。
「!?・・・ダ、ダークボール!」【バシュン!】
「当るわけねーだろこんなの。でもただ避けるのも面白くないしな。」
「はっ!」【バァン!】
モンスターが放ったダークボールは、少年の正拳突きと相殺され、四散した。
「おまえら、おもしろくねぇな。もう終わりにするわ。」
「ナ・・・ウラアアアアアアアア!!」
とモンスターは少年に向かって突撃しようとする。
「狂ったか・・・ハアアアアアアァァァ・・・・」
少年は右手に体の中の氣を集中させる。そうすると、だんだん右手に青白い光が集まってきた。
「【衝破】!」
バァン! 少年が放った正拳突きから青白い光の衝撃波が高速でモンスターに向かっていった。
「?!ナンダトオオオオオオ!!」
その光の衝撃波はモンスターの顔をぶち抜いて壁に当たった。が、そのまま衝撃波は壁をぶち破り空へ飛んでいった。
「クソ!ダークボーーール!!!!」
ババババシュン!!とその少年にダークボールが5・6発飛んでいくが、少年は避けようとしない。
「こんなの避けるまでもないな。ハアアアアァァァァァァ!!」
少年の右手には、さっきより多く光が集まっていた。しかし、色が赤かった。
「Finishだ。【血色衝撃波】!!」
ドォン!! と前と同じように正拳突きで放たれた紅い衝撃波は、全てのダークボールを破壊し、最後の一匹になった、モンスターに向かっていった。
「ウワアアアアアアアアア!!」
ドオン・・・と鈍い音がして、モンスターの体は、跡形もなく消えた。しかし赤い液体だけが残っていた。
「たいしたことねぇな」
と、教室内を見渡すと、倒れていたモンスターが砂のようになっている。
それだけ確認すると、少年は3-Cの教室から出て行った。