表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/75

第3話.初出社

誤字・脱字はご容赦下さい

●3.初出社


俺は採用となった。

ああ、やっとサラリーマンに戻れる・・・

俺は喜びに涙した。


数週間後、初出社日。俺はスーツとネクタイといった、社会人ルックに身を包み、早速会社へ出社した。

9時出社なので15分前の8時45分に出社した。


オフィスにはすでに吉村さんがいて。社長は奥の部屋でお茶を飲んでいた。


「おはようございます。鈴木さん、9時半から研修を始めますよ。」


そのあと、吉村さんより俺の名前の入った社員証のカード、PCとタブレット(IPAD)、携帯スマホを支給してくれた。


まぁPCの基本操作は出来るので全く問題なない。

メール、エクセル、作図も出来る。

研修が始まるまで、備品のチェックをした。


研修で会社とのVPN(社内専用ネットワーク)の接続も終了、情報セキュリティーの講習、社内稟議書の書き方、経費精算等も吉村のおばちゃんからAMいっぱいの時間に講習を受けた。


新社会人という訳ではないので全く問題なかった。


「PC操作は問題なさそうですねぇ。これらの備品は全部異世界専用です。PCで業務内容なんかのメールをやり取りします。あとこの世界のインターネットにも繋がりますよ。支給品は担当世界とここのオフィス以外には持ち出さないで下さいね。週末なんかに帰社する場合はここのロッカーに全部置いて帰って下さい。あと携帯電話なんですが、現地ではあまり人前で電話したらダメですよー。その他IPADもそうです。現地の人に盗まれる危険もありますからね。あと定時以外は会社に掛けても電話は出ませんよ。私17時に退社しますし。」


つか、吉村さんはパートらしい。

夕飯や家事の支度もあるので必ず帰るとの事。

彼女の指した先のオフィスの壁にはタイムチェッカーとタイムカードがあった。


「経費等どうしても必要な場合は前もって社長、CCに私で稟議申請をして下さいね。

実費負担で、領収書をメール添付で送って下さい。後日に現世界の通帳講座に経費を送金します。お給料も経費と同じで月末末日です。」



午後から、早速現地(異世界)へ行くことになった。


「社長、鈴木さんの研修に行ってきますね。じゃあ鈴木さん、鞄に一式入れてついて来て。」


吉村さんは普段着のままで社長室の横にあるカードキーで扉を開けて扉に入って行った。

俺はその後ろについていった。


「ここは・・・・?」


扉を開けるとなんか木造のログハウスぽい所の一室。


「ここが異世界の拠点です。メルシオール世界管理社のホースト支部です。

ここの扉が開けられるのは1日1回きり。1度開けたら大体1時間で此処と繋がるチャンネルが塞がってしまいますから急いで説明しますね。まぁ会社と繋がっているとはいえ中々出入り出来ないんですよ、なんせ別世界ですから。」


「そうなんですね。」


「ええ、長時間入口を開けていると、転移セキュリティーはかけていますが、たとえば違った物質構造のモノが世界に流れ込んだりする危険性があるので開けっ放しには出来ないんです。それに電気代も高いし・・・。」


・・・・なんと!電気なんだ。


「ええ、世界によっては様々なエネルギーを生活に利用して使っているでしょ、地球の現代世界は電気のエネルギーを使っていますからねぇ。」


なるほど。


一室にはクローゼットにハンガー、後、その横には木で作った箱があった。


「異世界にはこの拠点の中までしか会社で支給された物以外は持ち込めないのです。

ですからここが鈴木さんの異世界での活動拠点のオフィスになります。」


PC、IPAD、携帯以外の物はどうやら異世界の拠点の外へは持ち込めないようだ。

このままの恰好でログハウスを出てしまうと部屋の外では全裸のフリチンになってしまうとの事。理由は異世界では物質の構造形式(存在)が異なるので異世界に持って来ると物自体が消えるらしい。この拠点は現在の世界と異世界を繋ぐ入口になるらしく、この建物は物質の構造形式が共有できる唯一のエリアであるとの説明を受けた。


PC、IPAD、携帯は異世界の材料を使ってがんばって社長が作ったらしい。


ちなみに箱の中には

とりあえず異世界で着るための着替えと靴と一週間分の下着があった。


この部屋は現世界へ戻るときにここでスーツに着替えて会社へもどる為との事。

着替えを受け取り、一室を出たら

広間にはテーブルと本棚がありログハウスのリビングようになっていた。


その横にはシステムキッチンと給湯器がある。

吉村さんに聞くとシャワーとお風呂もあり・・・・

エアコンも付いてた。


「おおー、生活が出来そう。」


「そこの扉はトイレで階段上がった先には寝室がありますよ。トイレはもちろん水洗です。ウォシュレット付きです。」


おお!これは俺がすんでいたアパートより快適そうだ。

吉村のおばちゃんは不動産屋のスタッフかのように拠点の説明をしてくれた。

さらに隣の小屋へ母屋は繋がっており、そこは小さいながらも工房になっているとの事。

母屋と隣の小さな工房以外までは現世界のものは待ちこみ可能との事だった。


「今から外に出るから着替えて下さいね。」


箱に入った着替えを着て・・・おおっ!ずばり村人の服(ボロ布!)。

ハ〇ジに出てくるおじいさんが着ている服だ。

もっとまともな服はないのかとも思ったがこの世界では普通なのだろう。

とりあえず着替えてログハウスから出た。


これから異世界で生活する。


ログハウスを出たら納屋があり、

そこには、ノコギリ、ハンマー、鎌、ナイフ、巻き割り用の斧、なんやらの等日曜大工セットと釘がいっぱいある。鍬、スコップ、鎌、鍬等の農業セットもあった。


工具関連も普通に生活する分には十分なようだ。


外出用に布のマントと皮の服、皮の手袋、皮のブーツ等。

おなじみのRPGで見た初期装備たるものは置いてあるようだ。

さらに納屋の壁には護身用の古そうな鉄の剣と鉄の槍が数本が立て掛けてあった。



「母屋と工房を出たここは既に異世界です。ちなみにこの小屋はすでに異世界になって異世界の物質になります。今からの生活に必要な物ですので大事に使って下さいね。」


ついに俺の仕事(生活?)が始まるのか


「お仕事の報告は月曜日~金曜日までの異世界の生活を翌週月曜日のAM9時までにメールで報告してください、簡単でいいですよ。書式はレポートでお願い致します。」


そうかこりゃ仕事だったな。

生活が仕事なのはなんだか不思議な気分だがその他に聞きたいことがあった。


「服を見たところ、大体の文化水準が予想出来ましたが、魔法があるって言ってましたよね?」


「はい。この世界は魔法があります。大変ですが頑張って覚えて下さいね。」


「えっ!? 今から覚えるんですか?」


「そーですよ。でも嫌なら無理にしなくてもいいですよ。自分なりにね。」


どうやら魔法はこの世界で俺は使えるらしい。

魔法には定番で属性があり、

定番のような火・水・雷・氷・土・風・光と無属性

光は生命エネルギー。無属性とは単純な物理エネルギー。押したり引いたり、持ち上げたり等。


俺は勉強すれば一通りの属性魔法は使えるがレベルがまだ全部1との事。

たくさん使って訓練すればだんだん上手くなり威力も上がる。

魔法もこの世界では体育会系のものらしい。


唯一チートがあるとすれば属性

異世界の住人は成長に差があり、向き不向きにも人により属性に偏りがある為全部使える人はほとんどいないらしい。

魔法自体も専業の修練を修めた職業の魔術師や神官以外で使えない人が大半らしい。

俺は弱くても全部一とおり使えるし、その魔法の適性もあるそうで、そもそも現代社会で高い文化水準でより良い勉強の仕方を知っているのだからすぐに問題ない程度には使えるようになるとの事。魔法の使い方や勉強の仕方はPCの中にファイルしてあるから見て興味があれば自分でやれとの事。


ちなみにそれ以外のステータスは一般人とほとんど変わりが無いとの事。

自分のステータス自体は拠点のPCで確認出来るとの事。


早い話がほぼ知識チートのみの異世界生活であった。


読んで頂き誠に有難う御座います

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ