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第10話.心機一転

誤字・脱字にはご容赦下さい

●10.心機一転


翌朝、今日は金曜日だ。

昨日の失敗にクヨクヨするな。


昨日の件、電話で吉村さんに話した。

無事でよかったと体の心配もしてくれた。

最初はみんなこんな感じで、自分で生き方を見つけるまでが大変だという事。

自分の得意分野を生かしなさいと言われた。


PCでステータスを確認すると

ステータスは完全に回復していた。


各拠点には世界のエネルギーが集められるように作られており、拠点にいるとで体力や魔力、ケガの回復なんかがとても早くなるとの事だった。ちなみにホーストの拠点は大気中に含まれる魔力のエネルギーを変換し、施設の管理に使われているとの事。


とりあえず今日は金曜日なので現代世界に帰れる。

帰りたければ17時までに会社に連絡すれば戻る扉を開けてくれるとの事。


でも異世界での生活は俺の仕事、つまり業務なので用事がなければ17時ギリギリまで帰って来るなとも言われた。


とりあえず、来週からはうまくやろう。


昨日はっきり分かったこと。俺は弱い。


昨晩、俺はこの世界で生きるための手段について真剣に考えた。

俺は技術者。どんな手段を使っても強くなって生きる。


今の俺なり出来る事はただ一つ

設計だ。


何を作るためかといえば、俺は力が無い。

とにかく強力な武器と防具で身を固め、異世界で死なないようにしないといけない。


昨日ゴブリンと戦ったが道場で習った程度の剣術では気休めにもならない程度。

昨日みたいに複数に囲まれたらアウト。数も力。

それを切り抜ける武力が必要だ。


今日は17時までひたすら設計図作成に没頭した。

細かい構造なんかはネットで調べ、資料も色々検索。

構造を理解できれば設計は出来る。

つまり現代世界での武器をこっちの世界で作るのだ。


金属は納屋に鉄の槍が何本かあったから鋳溶かす。


昨日使った鉄の剣もあったが、剣道をやってた俺の使い方には違和感があったから

これも鋳溶かして後々使い慣れた刀に作り直す予定だ。


現代に帰ったら、サンプル集めをしよう。

サンプルがあれば組み立てや部品の作成、鋳型作りにも役立つ。



そして現代世界の会社に帰社した。


帰社後、会議室のテーブルにPCを広げ、今週の活動報告をレポートに纏めた。その日のうちにメールで提出した。


内容を要約すると以下の通り。


・生活環境に慣れる為、魔法の習得を行った事。

・赴任地周辺の散策を行った事。

・散策中、魔物に遭遇し襲撃された事。(ゴブリン3匹)

・その翌日、自衛用武器の作成の為に設計を開始した事。

来週の目標:武器、防具の作成。

Q3~4の目標達成に向けて引き続き努力する旨を書いた。 以上



今日はやや凹んでる俺のために19時から新入社員の歓迎会を開いてくれるらしい。

とんでもない会社であるが雰囲気がちょっとアットホームで何故か俺には居心地が良かった。



翌日、休みを利用して朝から秋葉原に行った。

一日中歩いて、色々見て回った。

そう、サンプルを集める為さ。


何を作るつもりかって?

決まってるじゃないか。くくく、拳銃だよ。


コルトSAAピースメーカー


西部劇のあれ。おっさんの浪漫が溢れる武器。

ついでにカウボーイハットとガンベルトも買った。サンプル用に。


このあいだは剣を振り回して、囲まれて殴られた。

剣は多数の敵に弱い。


とりあえずココで買うのはモデルガンでいい。だが本格的なやつ。

部品の鋳型が作れそうなやつ。


バレルの作成が若干難しいが

こっちの世界の精工なモデルガンの部品なら綺麗に直行した筒や螺旋溝の鋳型を向こうの世界で一から作るより簡単に作れるからね。


そもそも西部開拓時代に出来たピースメーカー。

今ではもうアンティークのような代物だ。


現代の機械設計技師の俺に作れないわけがない。

それを異世界仕様にカスタムするのさ。

もう構想は練ってある。


鋳型で使う工作用粘土も大量に買い込んだ。


来週の仕事への意欲が燃え上がるぜぃ。

わははは。



読んで頂き誠に有難う御座います。

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