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9 目覚まし代わりの

お目覚め

「とうちゃんおきろー!」

「ぱぱ、おきてー」


子供達2人に揺すられる。あぁ、もう朝か。まだ身体ダルいが……起きないと朝ごはん2人に作れないなぁと思っていると、ふと揺すられる感覚が消えて代わりに何故か服を脱がされてるようなーーーって!


「こら清香!服を脱がすな!」

「あら、起きちゃいましたか」

「ねぇちゃんすげぇ!とうちゃんあっさりおこした!」

「うん、おねえちゃんすごい」


子供達の株が何故か上がってるのが釈然としないが……


「というか、なんで朝から服を脱がすんだよ」

「子供達の前で言うんですか?」

「頬を染めて言うな」


本当に何する気だったんだ。美澄恐ろしい子!……って、そうか、朝は美澄いるから多少なら寝坊出来るのか。いやいや、でもそれをしたら本気で美澄を認めたみたいでなんかねぇ……ここまでさせといて応えないのも鬼畜ではあるが、それでもやっぱりまだ迷っている自分がいるのも確か。


別に美澄が嫌いなわけではない。タイプとしては好みだ。ただ……俺にとって妻だった玲子がそれだけ特別だったんだと思う。本当に好きだったからこそ、この気持ちを切り替えていいのかわからないのだ。子供達は美澄に懐いてる。それはいい事だけど……俺が美澄を認めた時に2人が納得出来るかは別だろう。


子供にとって親ってのは世界の全てだ。だからこそ容易には答えを出せないというか……


「いっそ、ねぇちゃんがままになってほしいよな!」

「うん、そうだね」


………うちの子供達はかなりアグレッシブでしたね。うん。なんか俺だけうだうだとみっともないけど……はぁ、本当にどうすりゃいいんだか。


「晴太さん。朝ごはん食べましょう」

「……ああ、わかってる」


そう言ってから子供達が出ていくのを見てから着替えようと服に手をかけてから、ジト目で言った。


「着替えようとしてるのわかってるよな?」

「はい。もちろんです」

「そこはマナー的に出ていくべきだろ?」

「いえいえ、夫の裸を見るのも妻の仕事ですから」

「俺の裸なんて後でいくらでも見せてやるから今は出てけ」


約束ですよと微笑みながら出ていく美澄。はぁ……アイツといると調子が狂うな。なんというか良くも悪くも素直なんだよなぁ。


「いっそ、誰かに相談してみるか……」


こういう時に頼りになる人……うちでは、桜姉さんか、美穂姉さん辺りが姉弟では1番頼りになるが……残りの千鶴姉さんと真帆姉さんにもバレたら色々面倒だ。千鶴姉さんは俺に結構過保護だし、真帆姉さんは良くも悪くも相談には向いてない。こないだ桜姉さんには話したし順当にいけば美穂姉さんだが……


「こういう時は同性で1番頼れる人がいいか……」


そう思って俺は1番頼りになりそうな人にメールを送っておく。これで少しは迷いが晴れるといいが……。






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