第2話
ピンポーン
インターホンの音で起こされてしまった。こういう音に敏感で起きてしまう体質どうにかならねぇかなぁ。勘弁して欲しいわ。
ん?待てよ。
だんだん頭が冴えてきたぞ。
確か、バケモノみたいなやつが、、、
ピンポーン、ピンポーン
出たよ。デジャブ発動か。まいったなぁ。
ガチャガチャガチャ
ふざけんなよ。ドアノブ回してんじゃねーよ!あー鍵閉めててよかったわ。でも人様の家のドアノブを勝手に回すとか、何か腹が立ってきたわ。一言物申してやろうじゃねーか。
リビングのソファーにいた俺は、思いっきり立ち上がり玄関に向かって勢いよく歩き出した。
そして、鍵を開けてドアを開けてからのドロップキックだ。
決まった!!
間違いなく両足裏に感触があった。さすがのムキムキ悪魔もこれを食らったら効果ありだろうよ。
「痛ーい!!何なの?」
えっ、女の声。
目の前の女性を俺は知っている。近藤さんだ。
何てこった。ムキマ(ムキムキ悪魔)と思ってドロップキックしたのにまさかのだ。
とりあえず誤魔化そう。
「いや、あまりに可愛すぎてさ。ビックリしてドロップキックしちゃったよ」
俺の口は、どうなっている。誤魔化す以前の問題じゃないか。
まぁ女性に可愛いと言っておけば、大抵許してくれるって遺言でじぃさんが言ってたもんな。大丈夫だろう。。。うん、大丈夫。。
ドコーーーーン!!!
ものすごい勢いでラリアットきたんですけど。
首の形変形しちゃうレベルだよこれ。
さすが女子プロレスラーだわ。
アイドルレスラー何て言われてるからナメていたが、攻撃力半端ないから。下手したら、死んでるからこれ。
「そ、、そ、、、それで近藤さんは、何用で?」
やっとの事で声を発せた。
「私の友達がここらへんに引っ越したらしいんだけどさ、その前にちょっと寄ってみたの」
何を女みたいにもじもじしてるんだよ。
ん?待てよ。コイツかなり強いから警察とかより使えるんじゃないか?
近藤vsムキマ
我ながらいい思いつきだ。
「玄関もなんだから、中に入って」
「じゃあ、お邪魔しまーす」
近藤さんが、靴を履いたまま家に侵入してくる。
俺の家は、いつの間にか外国スタイルになったのだろう。特に土足厳禁とか書いてるわけじゃないしな。汚い家だし注意するのも面倒だ。
絶対、土足にツッコミ入れてくると近藤さんは思っているに違いないだろうが、あえてここは土足オッケーにしてみる俺。
簡単に俺を操れると思うなよ近藤さんめ。