第2話 挑戦
親友と同じ人を好きになってしまった里花。二人のなかをとりもつ約束までしてしまい・・・。
下校時間に、恵をつれた私は、廊下にいた彼に思いきって声をかけた。
「岩澤くん、今度のお祭りにみんなで行くんだけど一緒に行かない?」
(バカバカ、何を言ってるの私。 恵と二人で行くのにみんなってだれよ。
初対面で何が祭よ、普通行かないよ。)
「別にいいよ。」
「えっ?」
心の中で、頭を抱えていた私は、思わず彼の返事を聞き逃してしまった。
「だから、一緒に行ってもいいよ。祭か、お前も行く?」
彼の言葉に、跳びはねるような想いでいっぱいで、祭に彼の友達も行く事も二人の中をとりもつことも忘れてしまいました。
そして、家に帰ってもその気持ちはおさまることはなく眠ってしまいました。
そしてその夜、彼と二人でお祭りに行く夢を見ました。
朝、今日は待ちに待ったお祭りの日。
夜に備えて、お昼から恵の家で浴衣の着付け、メイク、あぁでもないこうでもないといろんな会話のシチュエーションを二人で考えました。
決戦の夜、お祭の近くにある川の橋で待ち合わせ。
私達はすこし遅れて橋に行くと、浴衣姿の彼と友達の鈴木君がいました。
「おぉ、浴衣可愛いね。
なぁ、お前もそう思わない?」
鈴木君の問いかけに
「あぁ」
彼は、私達に無関心でお祭りの提灯並びに目を奪われていました。
(ちょっとは、見てほしいな。)
そして、私は彼の隣に恵をいかせると鈴木君と二人の後につきました。
こうして、四人のお祭りが始まりました。
読んでいただきありがとうございました。