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ある意味禁じ手

作者: 無銘

某ネトゲの『ダメ○送り』。

旧緑サーバーでの、不幸な事件でした。


ネトゲの名前を出してないからセーフだと信じたい。

「お前、強そうだな。

俺のレベル上げを手伝え。」


そう言って、絡んできたのは

初心者を表す若葉マークを着けた剣士だった。


「何で俺が君のレベル上げに

付き合わなきゃならないの?

俺、今から自分のレベル上げするんだけど?」


「丁度いいじゃん。

お前のレベル上げに着いて行ったら

俺もレベルが上がるだろ?」


このゲームは、経験値に関して

そこまでレベル補正は甘くない。

敵のレベル±5が適正レベルで

±10を超えると、適正レベルで得られる経験値の半分以下になる。


極端な話をするなら、

目の前の剣士の場合、

寄生してレベル30のゴーレムを倒すより

単独なり似たようなレベルでパーティを組むなりして

レベル5のゴブリンを狩る方が

獲得できる経験値としては上だ。


昔どのくらいの補正があるのか実験したパーティの報告によると

レベル1の初心者が高レベルの狩場で寄生した場合、

レベル30のゴーレムで獲得経験値が5

レベル52のロックゴーレムで獲得経験値が1になった。

ゴブリンだと平均獲得経験値が20なので

どう考えてもゴブリン狩りパーティを組んだ方が良い。


「という訳で、俺と一緒に来たってマズいだけ。

レベル差がありすぎてデメリットしかない。」


と、一応は説明してみた。


「知ってるんだぞ!

お前、移動スキルと回復スキル持ちだろ!

手伝え、手伝え、手伝え!」


話になりますか?

いいえ、それ以前です。

さすがに腹が立った。


『もしもし?

うん、俺。

変なのに絡まれて、ちょい遅れる。

ん?

初心者がレベル上げ手伝えって喚いてる。

最初に謝らなかった時点で手遅れ。

お仕置きしてから向かう。』


「他のプレイヤーに迷惑だから

『俺の狩場』に行こうか?

ちょっと寄り道するけど、文句は聞かない。

良いよね?」


「最初から手伝うって言えば良かったんだよ!」


一番キツいお仕置きが必要だわ、これ。


「それじゃ、パーティ申請するから

承諾して。

承諾したな?

パーティ・テレポート。」


パーティ承諾されたのを確認してから

中継地点にテレポートする。

次が本命。


「パーティ・テレポート」


今度は俺の狩場にもっとも近い町にテレポートする。


「着いたよ。」


「ここか。」


「それじゃ、試験開始。

最初に君が居た町まで戻ってきて。

初心者だから制限時間は30分ね。」


「無理だろ!」


「一応、教えておくけど

マップとしては北、

あっちの方に3マップ。

その後、東南に5マップ分くらいね。

それと、死に戻りなんて甘いことを考えるなよ?

死に戻りは、『最後に寄った町』に戻るだけだから

死んだら、この『無人街』に戻るだけ。」

「手伝うって言ったんなら手伝え。

俺を帰せ。」


「『俺の狩場』に行こうか?

とは言ったけど、手伝うなんて一言も言ってないよ。

それと、誰かが助けに来てくれるなんて期待もするな。」


「初心者は助けるもんだろ!」


「普通の初心者ならね。

まず、上から目線で手伝えと喚く。

理由を説明しても聞く耳を持たない。

最後に、お前に絡まれたせいで、買い物し損ねた。

はい、スリーアウト。」


「騙された!」


「騙してないよ。

ところで、この先はテレポート系の罠が多いから

気をつけないとモンスターハウスのど真ん中に

テレポートするから注意してね。この辺の適正レベルは『235』だから

ここに戻ることになるよ。それじゃ、頑張ってね。

『無人街に初心者が居ること』について

『何をして、何をしなかったのか』説明するのと

『試験中につき、手出し無用』の通達しなきゃならんから

俺は先に戻ってるよ。」


「ふざけるなぁ!」


「いたって真面目だよ。

リアルでのお前がどんだけ偉いか知らんけど…」


まぁ、見物人は多かったし

説明する手間は少ないだろうけど。


「手伝ってほしかったんなら

態度で示すんだったな、クソガキ。」

ちなみに、作者の体験談です。

事実と違うのは


●無言勧誘されてから、レベル上げの手伝いを強制された


●無言勧誘を注意しても作者以外にも無言勧誘しまくってた


●無言勧誘の被害者がパーティ脱退したら悪態を吐いていた


●テレポートしてからコール



旧緑サーバー追加されてから、大体2〜3ヶ月目位の事件。


下手したら、作者のせいで『ダメ○送り』が流行った可能性もある。

(当時のパーティメンバーとギルメンと、問い合わせてきた作者以外の無言勧誘被害者には全部説明したので。)

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