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緑翠館殺人事件  作者: 戸坂宗次郎
第一章 未だ、雨降らず
7/9

1節

ビデオを見る前、木村は発端を反芻していた。


2014年、木村たちはまだ高校二年生で、一学期終業式の少し前。昼休み、昼食を食べ終えて夏休みの課題に目を通しているときだった。


一人の少女が目の前にやってきた。

少女の名は長野若菜(ながのわかな)。小さい身体で、いつも元気で優しい、木村はそんな印象を持っていた。

長野は木村に目を合わせる。あまりの突然のことに、木村は目を背けた。

「えっと、あのね」

微妙な空気を彼女の言葉が紡ぐ。

「夏休み、空いてる?」

長野は少し躊躇しながらも尋ねた。

「えっと、いつ頃?」

「8月はじめくらい」

「うーん、まあ多分大丈夫かなあ。でも、突然どうして?」

「あのね、みんなでお泊まり会みたいなのできたらなって」

「あー、そういうことか」

木村はそう云って、

「俺は行くよ、どうせ暇だし」

と安請け合いをした。

「わかった! ありがとう」

とだけ云って、長野は木村のもとを離れた。

すると、木村の肩を叩く男が一人いた。

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