表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/113

導入編 って感じ(1)

2015、5/14 改定

とある年末、とある駅前の広場で待ち合わせをしていた。


「おぉ~、待たしたかのぉ~~」

『いんや、約束の時間じゃ』

「ほいじゃあ何処に飲みに行こうか?」

「あそこの”白樺屋”でいいんじゃないかのぉ?」


俺たち中年3人組が、”忘年会”と称して、大学からの気の合うメンバーで飲み会をしようとしている。


”白樺屋”に向かう道すがらに、宝くじ売り場を見つけた。


『おっ、スクラッチくじぁ~、今年いいことがあまりなかったけぇ~~皆厄落としでやってみようやぁ~」

「ほいじゃあ、皆でやってくか~」

「じゃあ1人3枚づつでもやっとくかー?3枚づつお願いしま~す」


3枚づつスクラッチを買い早速こすってみることにする。

ゴシゴシゴシゴシ・・・・・・・・

あぁ、ハズレか、まあ仕方がないか、滅多に当たるもんでもないしな適当な運だめしじゃけんの。


次……おぉ?オオオオォォォ!!絵が揃ったぞ、何か当たってるっぽいぞいくらだろう?暗くて何等かまでは分からんな。


まだ1枚あるから確認は後だな、次……外れか~でも、1枚は何か当たったぞ、まぁ大したことないだろうけど900円で、何かが当たったってのは嬉しいよな。二人はどうだろう?


「こっちは、全然ダメだったよ」

「俺は、5000円が当たったみたいじゃ」

『おぉ、ええの~今日の飲みは、お前のオゴリか?

俺も、何か当たってるっぽいけん出してみるわ。多分300円じゃろうけどな。これ何か当たっとるみたいじゃけんお願いします』


《おめでとうございまーす。お客様、”1等の30万円”大当たりです。皆様!!只今、当店より1等大当たりが出ました~~~~~》


……おぃ、個人情報はどうなってんだ?……って、30万?…マジカ・マジデスカ?俺の、1年分に近いお小遣いの額が当たったのか?1年分に近いお小遣いの額ですよ!!!大事なことだから2回言います。


《お客様、今、換金してもよろしいでしょうか?それとも後日になされますか?》


『今、お願いします』

「おぉ~今日はキヨマサのおごりだな」

「そりゃ 当然だよな」

『お前らなー「「お前が言い出した事じゃろうが」」…わかったわい。でも行く店は”白樺屋”のままだからな、異論は認めんぞ」

「「ゴチになりま~す」」


まぁ今日はツイてるし、気分のいい飲み会になりそうだ。


「でも、よー当たったもんじゃの~」

『俺自身が、1番びっくりしたわい』

「まぁええわ、乾杯しようや”キヨマサ会”に乾杯(かんぱーい)

『「「乾杯」」』

『って、ちょい待て、何だその”キヨマサ会”ってのは?』

「今日は、お前のオゴリじゃし、今後集まるのにいいネーミングじゃろう?」

『どっかの”お笑い芸人の会”みたいじゃけん止めろ』

「「まぁ ええじゃんか!」」

(こうなったら、こいつら止められないな、諦めるしかないのか?)





「しっかし、いきなり1等当てるとはの~~」

「そういえば、いいこと無かったみたいな事言ってたが、何かあったんか?」

『今年6回球場に観に行ったんだけど、負け試合しか見れんかったけん悔しくての~』

「「お前、来年は球場に応援に行くな!!」」

『だが断る!俺の数少ない楽しみじゃ、来年も絶対に小遣いの許す限り行くわい』

「スイマセーン 少しお時間よろしいでしょうか?」


何のか分からないが”キャンペーンガール”が来たぞ…煙草なら数本だけど無料で(サンプルが)貰えるからお得だが、見る限り違う気がするな。


「お時間よろしいでしょうか?今、VRシステムのキャンペーンやっていまして 説明を…『間に合ってます(訳わからないの物で、せっかくの飲み会に邪魔は面倒だ)』


「今でしたら、説明をさせてもらえましたら、皆様にビール1杯づつサービスをさせてもらっているんですがぁ~」

「…説明、聞きます」(オゴリ分が安くなるなら、止める意味はないよな、お前らも異論は認めんぞ。と目配りしてみるが二人も同意な様だ)


ゴホンっ

「では、来春、政府と各有志メーカーで新しいシステムが公開されます。

それがVRヴァーチャルリアルネットワークシステム、通称VRシステムですぅ。」

『あっ、すいません。サービスのビール今、注文していいっすか~?』(あんまり興味ないから先に貰う物もらっておこう)


「…いいですよぉ」

『すいませ~~ん、生3っつ』


「…続けさせてもらいます。このVRシステムが、身体に損傷ある方や、お年をめした方が、VR(ヴァーチャルリアル)の世界で自由に動ける様になる事で、ストレス軽減、さらに健常者の方にもVRヴァーチャルリアルの世界での飲酒喫煙にて、実際の世界での禁酒喫煙に効果あると政府が認可いたしまして

健康保険の対象の”治療”としての措置をとったのです。

それによりなんと、3割負担で購入されるようになったのです。

今日は私、そのPRとして説明にまわっているのですぅ」

たかだかゲームで、禁煙とかできるのかね? 酒・煙草は、やめれないというか、やめない自信だけは俺はあるぞ…自慢はできないが。


「ナマおまたせしました~~~」

『「「「ハーイ」」」』


「……で、皆様でどなたか、興味持たれた方いらっしゃいますかでしょうかぁ?」

「ん~~でも『「お高いんでしょ?」』」


長い付き合いだけあってこういう時だけは息はあってるな、俺たち。


「価格といたしましては確かに高価なのですが、禁煙禁酒までは期待を今しろとは言いませんが、減煙減酒にはある程度なるかと自信を持って言えますので、長い目で見たら高い買い物とは思わない値段と思いますよぉ。(にっこり万延の笑みを浮かべるが、何を根拠にそんな自信があるのだろうか?)」


『……で、いくらなの?』

「本来でしたらこのVRヴァーチャルリアルシステムに使うこのVRギアは

通常35万円で発売の予定だったのですが、保険対象になりますので10万5千円予定ですが、今は”認識普及キャンペーン中”ですので、予約されたら5千円引きの丁度10万円で『「「高いわ!」」この店の客層考えてキャンペーンしろよ』ご購入可能なのですぅ」


……ちょっと店の人に睨まれた……が考えてみろ”白樺屋”で10万を、即決で購入予約するやつなんていると思うか?

しかし、このキャンガのねーちゃんは、なかなか根性あるな。


「今、公開されてる導入予定のアプリの中には、よくある課金だけではなく換金システムがあるものもありますから取り戻せる可能性もありますよぉ」


ふ~~ん、最近ではゲームで換金とかできるようになってるのか?


「キヨマサ、お前、今日当たって金持っとるんじゃけん買ってみろよ!」

「ほうじゃ。ほうじゃ。使える金はある時にパーっと使ったほうがええで~」

『お前らその考え方”いつの時代の江戸っ子なんじゃ”、じゃが、手元にあったらちょっとづつ減ってくよの~』


「さらに”今”予約されると、3万円分のアプリのダウンロード代もチャージされてのお届けになってます。本体にはアプリのスロット2個ありますし、後々考えられるのでしたら”今”がチャンスですよぉ!!!」


(ちょっと話聞いてそこそこノッタら、えらくこの娘食いついてきて必至だな ノルマとかあるのか?)


『う~~ん、契約したらさらにビールとかのサー「皆様にさらに1杯づつプレゼントさせてもらいます!!!」…ドンだけ必死なんだよ!ノルマとかあるのか?』


「正直、後1台で予約のノルマ達成なんですぅ~~~

自分は最初に1台買ったので、こんなのをもぅ1台買うのはきついんですぅ~

予約をしていただけるのでしたら、これで仕事を上がれますんで、さらに1杯づつ、私のポケットマネーで奢らせてもらいますんで、予約お願いしますぅ~~」


『(こんなのって言ちゃってたよ)そりゃ、キツイし必死なのは分かった。

でも商品として、ぶっちゃけ個人的にいいと思えるものなのか?

変なもの買う余裕は俺にはないぞ。

ええ加減な感じで売るなら、俺は買わんし、買った後、騙されたと思ったら何かの拍子にまた会ったら、トコトン説教しちゃるけんの?』


「それは確かに、いい商品ですよぅ。でないと最初に1台で、いくらノルマがあっても買いませんよぉ」


(ほっほー、客に売り出す前、先に自分で購入したか。ならナカナカの商品なのかな?)

『じゃあ仕事が終わったら着替えて俺らに1杯づつ奢って、俺たちオッちゃん()と、ノルマ達成祝いで一緒に飲んでくれるか? 

それなら予約じゃなくて注文しちゃるぞ』


「えっ?いいんですか?是非お願いしますぅ」

『ほれ、10万と保険証、予約とか面倒じゃけん先に金払っって契約しとくわ。領収あるか?』

(無理やり若い()と飲みたい訳じゃないぞ。ちょっと意地悪で言ってみたが困った感じじゃなくなんか喜んでいるぞ?)


「えっ……今、お支払ですか?…はい、領収書あります…え~~っと 契約の場合は、こちらにご記入お願いしますぅ」

「お待たせしましたぁ」

『「「おぅ おつかれ」」』

(本当に来たか、そのまんまバッくれるかと思ったが)


彼女が着替えて戻ってきた。

4人でノルマ達成の祝杯を挙げ、いろんな話題で盛り上がった。

むさいオッサンだけの飲み会のつもりが、若い娘が入って華が入りなかなか 面白い飲み会になった。 


話を聞くと、なんとこのキャンガの娘さん、今月の1日からの期間社員で、わずか27日で”白樺屋”を拠点に、18台の予約と2台の契約(自爆と俺だな)をとったらしい、相当な営業能力だな。 


で、手取りが、ひと月の給料が手取りで30万円とのことらしい、確かに2台目買ったら、労働としても赤字もいいとこだろう。


他の予約の人は、何を思って予約したのか聞くところによると、ダメ元でオタクっぽい集団に説明したところ、何かのオフ会らしく一挙に15台予約が入ったとか(まぁ、きゃつらは使うところには使うからな)


……俺らもそんな風に見えたのか?

VRの研修を受けた、彼女からの導入予定アプリのプレイ体感経験も面白く聞かせてもらい呑み会は終わった。

この()も、なかなかゲーム好きらしくプレイした感想は面白かった。

 

皆で、今日の若い娘さん乱入(契約をカタに飲みに呼び込んだ)のコトは、お互い嫁さんには内緒という約束をしたのは言うまでもない。


もちろん支払は、彼女のビール俺たちの分3杯のオゴリ以外は、私が奢りましたよ?この娘も数杯お代わりしたがそれは俺がおごったよ?


彼女は気にしてはいたけど、オッちゃんの気まぐれと、VRのアプリの情報料ということで納得してもらいました。 

まぁこういう時は、半端ではなくパ~っと使ったほうが気分がいいからね。

それから結構たったが、注文したが届かない……あれは夢かなんかだったんだろうか? 詐欺だたのか?

と思いながら過ごしたが、3月に入ってからのある日


『ただいま~』

「おかえりなさい、なんか宅配便が届いてたわよ」


何が届いているんだ?……見ると”商品【VRギア】”って書いてある


うん…夢じゃなかったんだな。キャンガの娘さん、詐欺かと疑ってごめんな。


「…で、それってVRギアって書いてあったけど、どういうことかしら?」


……女房殿の目が冷たいです


「ん~~~何かの懸賞に当たったのかな~~~~~?」


スパンっ


「嘘はだめって子供に怒ってた、貴方が嘘言うの~?」


女房殿の笑顔怖いです……ってスリッパで、頭を叩かないでもらいたいです。


「VRギアって、前にテレビで特集やってた、健康保険が使えるっていうゲームの機械でしょ?それでも結構高くて私が

『誰が買うのかな?』

って聞いたら

『どっかのお金持ちだろ~』

って言ってたわよね?それが今日届いた、これってどういう事だか教えてえてもらえます? 

あなたがお金持ちなんですか? お小遣いもぅ少し、減らしてもいいってことなのかしら?」


……拒否権は、もちろんなさそうです。

それから、いろいろ説明させられました。


年末に大学の時の友人達と飲みに行った時、皆で店に着くまでにノリでスクラッチくじをやったこと。


それでなんと”1等の30万円”当たったこと。


着いた居酒屋で、キャンペーンガールが来てVRギアの説明を受けたこと。

呑んだ勢いと皆のノリで、その場で注文したこと。

その日の呑み代はおごったこと。


2月ちょいしてやっと到着したので、半分本当か夢か、わからなくなってたこと。もしも詐欺だったら怖くて話できなかったこと。


説明終わるまでフローリングで正座はつらかったのですが、分かってもらったみたいです。そこまではよかったのですが。


「ふ~ん……で、私には?」


また怖い笑顔です。スリッパも構えられてます。

でも私には今も運があるようです。仕事鞄から包みを出して、女房殿に渡します。


「今日誕生日でしょう、ホワイトデーもあるし奮発してプレゼントです」


少し前に通販番組で欲しそうにしていたペンダントを、職場に届くように注文して正解でした。


1日のお小遣い千円(タバコ代・昼食代・晩酌代含むただし、飲み会の費用等は応、交渉)の私にとって、清水の舞台から飛び降りる覚悟での5万円出費でしたが、効果あったようです。笑顔が怖くなくなってます。


「まぁ、こんな高い物を無断で買ったのは許してあげます。

ちなみに、私の誕生日は明日ですよ?で残りのお金は?」


…はい、そんなに世の中甘くないですね。残りのお金12万6千円を、宝くじの封筒ごと渡しました。


「今回、嘘をついたし私の誕生日プレゼントと含めて”罰金で3分の1”貰いますね」(にっこり)


と、2万6千円を返してくれました……プレゼント含めたら、半分取られたような気がするのですが…


「今日のはあなたが”プレゼントしたい”から、私に買ってくれたものでしょう?」


…はい、そうです。2万6千円を残していただいた、やさしい女房殿に感謝です。


何かを書きたくなって

フライング気味に書き出したので 文章がめちゃくちゃですが

何か面白いかな って感じ で読んでいただければ幸いです

まだ 下書きみたいな文ですが お付き合いください

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ