夢の如く
退屈だ。
そう感じると、目の前にテレビが現れる。それでもまだ退屈だ。放映される内容はもう全部諳んじることができるほど見た。次に本が出てくる。見たことがない表紙だけれど、最近では私の予想を超えるような展開は見かけなくなってしまった。ふと視線を戻すと、テレビの前にありとあらゆるゲーム機が並べられている。あんまり退屈だから自分で制限を作ってプレイしたりもしたけれど、もう思いつかない。しばらく放っておくと、物が溢れて煩わしいと思う。すると全てが綺麗に消えて、またさっきとは違う種類の物が現れる。
また、私の後ろには名前も覚えていない誰かがいる。
「ねえ、退屈だったら僕と遊ぼうよ」
「暇なのか? だったら付き合ってやるよ」
元気な青年、男勝りな女性、寡黙な紳士、人見知りな少女、人種も時代も様々だ。
「うるさい」
しかし、所詮は一言で消えるものでしかない。
この世の誰よりも満たされた生活をしながら、まだ望むのは贅沢だと思われるだろうか。私は自分というものの意義を見出せなくなってきているのだ。叶うならば、食べきれないほどのフルコースをみんなで食べたい。そしてもう一度この日々を懐かしみながら、不自由に生きていきたいのだ。
お題ひねり出してみた http://shindanmaker.com/392860からのお題。
『ゆめみたいなんてゆめみたい』
夢みたい、なんて夢見たい。




