表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
44/55

春と戸惑いと姉

 春休み最後の夜は気に入っている漫画を読破するつもりだったが、急に姉ちゃんの部屋に呼ばれた。

「なに、話って」

「もうお前も十七だし、そろそろ話しておいてもいいと判断したんだ」

 姉ちゃんは足を組んでいて、俺はその前の床にあぐらをかいている。ホットパンツだから、残念ながら見えない。

「実は、私とお前は本当の姉弟ではないのだ。私は父の、お前は母の連れ子なのだ」

「あっそう」

「あっそうて……。と、戸惑いとかないの?」

「なんとなく知ってたから。姉ちゃんと俺、あんま似てない」

「そ、そうか。だが、もう一つ黙っていたことがあってな。我々は人間ではないのだ。私は吸血族、お前は狼族という種族で本来敵対関係にある種族で」

「知ってるよ」

「ええっ!?」

「昨日の夜コンビニにアイス買いに行ったら、毛むくじゃらの人と戦ってる姉ちゃん見たし。『百年前の落とし前、今ここでつけてやるよ』とか盛り上がってたから声かけなかったんだけど、止めといた方がいいよ」

「ああ……なんか恥ずかしいな」

「姉ちゃんの話、もう終わりだったら俺の話してもいい?」

「あ、うん。いいよ」

「俺、昔から姉ちゃんのこと好きだったんだけど」

「ああ、私も知って……えっ!?」

三題噺かんがえたー http://shindanmaker.com/493831からのお題。

『戸惑い』『姉』『春』

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ