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晩春から夏の始まりにかけて
五月の休みも終わり、また気だるい毎日が始まる。バス停の軒下に入り、温度の上がってきた日差しを避けると少し息をついた。昨日までは何もなかったベンチの端に、置き忘れられたように赤い花が花瓶に挿されている。落とさないようにそうっと隣に腰かけて、それについてあれこれ想像を巡らせる。どうせ目の前に広がる見飽きた田園風景の他に見るものもない。しばらく緑に目を休めていると、環境に悪そうな音が近づいてきたようだ。
三種のお題組み合わせったーhttp://shindanmaker.com/192905より三題。
「晩春」「休憩所」「赤い花」
追記。
今回もお題はテーマとして使用しました。




