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不思議だったひと夏
夏休みの終わりが間近に迫った八月二十八日。お昼にそうめんを食べて、連鎖的に思い出されたあの日のように近くの神社に向かった。境内から外れた森の中にはボロいベンチが相変わらず古ぼけている。
あの日出会ったこの世ならぬ者の彼を、今日まで目にしたことはないし、またこれからもないだろう。
そしていつか、思い出からも消えてゆく。彼はそう言った。しかしあの時と同じく、今の私もまだ、そんな日が来ることを想像できない。
三種のお題組み合わせったーhttp://shindanmaker.com/192905より三題。
「夏休みの終わり」「森の中」「相変わらず」




