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22.過酷な旅 男子

照りつける太陽、不確かな足元

砂を巻き上げながら突風が吹きつけ

容赦なく体力と気力を奪っていく


ガーラド先生(実技のマッチョ先生の名前)が言う以上に、この地は過酷だった

揃いの衣装には、耐火性を持たせているが

この地獄の様な、熱は防いでくれない

黒っぽい服の為、白に近い砂が悪目立ちし

美しさを欠いていた


「おい、まだ水あるか?」

「ああ、あるにはあるが、二、三日経てば

 水魔法に頼るしかないな」


「ユグ、お前の出番だぞ」

ユグ、俺たちのグループの中で、役に立たない使役獣を連れた奴だ

ユグ自身も使役獣も魔法に長けているが

ちびで体力のないあいつは、グループについてくるのが毎日やっとだ

ほんとお荷物だが、こういう時には役に立つから連れて行ってやっている


「モンスターはいないか?」

ユグに聞くと、ユグは、使役獣をちらりと見て、首を横に振った

言葉を発することができないほど、疲弊しているのをみて

腹がたった


そして、その答えにも


モンスターがいない、それは、食糧の確保ができない

俺の使役獣は、飢えはじめている

俺自身、その飢えを感じる


「女子グループは?」

そう聞くと、ユグは、また使役獣を見る

見ずに言葉を交わすこともまだ出来ない弱者


しかし、サーチ能力は目を見張るものがある


「あ゛?」

今日のユグの荷物とユグの管理をしてるダルデが、いらだった声をあげる


ユグがタルデに近づき、何かを伝える

「昨日と距離はかわってないが、徐々に詰めてきてるってよ」

タルデが吠えるように話す

その隣でユグばびくっと体を縮こませた


臆病者だからこそ、サーチ能力が目覚ましいんだが

そうであるなら、サーチ能力など欲しくない

そう思ってしまうのはしかたないだろう


まぁグループに一人いればいい

あのいけすかない女子に追いつかれるなんてごめんだ


「小休止終わりだ、進むぞ」

一口水を含み、転がすように舐め嚥下する

そして、歩き出す、先の見えない、不毛な大地を

輝く砂は、少しずつ量を増す


防具を痛めるこの砂が多くなれば怪我せずにはいられないだろう

そう思うと、歩が遅くなった

しかし、後ろに迫る敵がいる

栄光の一番をあんな女どもに渡してたまるものか


前へ少しでも前へ

太陽を睨みつけるように進んでいく


勝つために、勝利を手中に収めるのは俺たち

ヴィルクーリーノ(勝利宴)なのだから


最初から仲良かった男子グループたちです

まっちょ先生付の生徒なので、アンちゃんは70メートル離れて見ていたいかんじの子たちです

プライド、そりゃぁめっちゃ高いですよ(笑)

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