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18.出発当日と学生資材課

当日です、晴れやかな朝です

朝ごはんのパンもふっくら焼けたし

ピザみたいな薄い固パンも焼いて持たせてくれた

珍しいもの焼いてるなー

と見てたら、私の為だったので

行く前から、涙出そうになっちゃったよ


おかーさんいってきまーす

とか口滑らせちゃいますよ


ギルドの前を通過すると

お兄さんが、入口にいて、手招きされた


「おはようさん」

にこにこといつものスマイル光線を浴びるけど

いつもより位置が低い


そうか、あの机ってそういう効果もあったのか

ちっちゃいおにーさんっていうのは解ってた

なんか種族が違うらしいけど、詳しいことは聞いてない

ものすごくおっきい人もいるし、ちっちゃい人もいるけど

獣人とかリザードマンとかっていう異種人はいない


最初は、そういう人もいるのかと思ったけど

司書さんにいないわよー

何そのモンスターと言われちゃった

たしかに、モンスターには近いのはいますよね

でも話しが通じないじゃないですかーそれじゃぁおもしろくないですっ


まぁギルドの机は、そういう人たちの為にも

低いのから高いのまで、自分が行動しやすい高さの場所を選べるようになってるらしい


私は一番低いのを選んでるけど、

別に、おにーさんと会話がしにくいってこともない


他の人たち見てると、カウンターに乗り出すように

手を置いたり、体の重心をそっちにしてるからだろう

ちゃんと座れば、問題ないのにねー

高い所は、椅子に飛び乗り、飛び降りしないと駄目かもだけど


なので、今日は、私が座る

おにーさんは、ちょっと嬉しそうに笑った

うん、背の高い人と話をすると、首痛いよね

座る姿勢が姿勢なので、ギルドの壁を背もたれにして楽ちん姿勢

荷物も下ろしちゃいましょう


だってちょっと、長くなりそうなんだもん


「何か忘れてないか?」

笑顔で聞くお兄さん

いや、忘れてないと思うんだけど、水も食料もマントもちゃんと持ってきてるし

地図はあっても役にたたないし


「ちがうよ、ギルドのクエストだよ

 はい、取っておいたから、頼んだよ」

ばさっと渡されたのは星の砂とか

私が、事後承諾してもらおうと思った内容と

そして、私が確認してなかった

なぜかCランクとかの依頼書もたくさん混じってる


「これ、Cですよ」

私が返そうとすると、両手を振ってだめだめーと受け取ってもらえない


「大丈夫、できるから」

いやいや、なんですか、その、やればできる的な笑顔は


「じゃっ頼んだよ~」

いやいや、その見送る姿勢勘弁して下さい


まぁ、さそりの尾っぽか・・・

たしかに、まぁ取れそうだよね


ということで、おしつけクエストを頂いて

学校に到着です


いやぁーみんな楽しそう

興奮してますって顔に書いてて、持って来たものとか見比べたりしてる


あっ、あっち揃いの服だ

かっこいいなぁ


女の子も可愛い服だけど、あれ、砂漠で暑くないのかなぁ

ミニスカートはやめておいた方がいいと思うけど

下にショートパンツはいるのかな

いや、どっちにしろ、熱いと思うんだけどな・・・


「おう、みんな集まってるな」

マッチョが、楽しそうです

先生もやっぱわくわくするんだな


「名前を呼ばれたら、荷物を取りに来い」

あ、貸出荷物ですね


はいはい、呼ばれた、行きますー

おお、ぼろい、やっぱり学校の備品だもんね


いつも使ってるのより、かなりぼろいなぁ

えーと、全部そろってるかちゃんと確認する

だったよね


テント・・・だよね?これ

穴あいちゃってんだけど

穴とかって問題じゃないよー

あっはははは


やばいやばい、笑える

えーと、他はー

なべっ!!

穴があいてるっ鍋じゃない

きっと、前の人が盾にしたんだろうなぁ

歴代の勇者よここに眠れ

合掌


とか言ってる場合じゃなくて

えーと、学生資材課だったよね

道具の返却は


たぶん、替えてくれるよね


「こんにちはー」

「はいはいー、あら、一学年の子ね、こんにちは」

おお、女の人だー


資材課っていままで用がなかったから

こなかったけど、やさしそうなおねーさんです


「すんごいのが、当たりました」

そういって、私が穴のあいた鍋を見せると

おねーさんも大爆笑


「たまにまぎれてるのよ~

 あはは、おかしい、テントもぼろぼろね」


どうやら、お金のない生徒さんがこっそり返して

チェックに漏れたらこういうことになるらしい


「あ、そうそう、まだ配布されてない需給品なんだけどね」

そういって、ごそごそと棚をあさってる


「これなんだけど」

やぶれテントと同色のテント

何が変わったのか、一見ではわからない

ぽかんとする私にくすくす笑いつつ説明してくれた


雨が降った時に水をためられる装置

ある程度、広げて投げると設置完了

中に入ると、精霊石でかすかだけど光を放てること

テント紐に、着火石で、火起こしも簡単

などなど、機能満載


こ・・・これはすごい

「そうでしょっ、うちの息子が開発したのよー

 帰ってきて、使用感教えてちょうだいっ」

おっと、おねーさんは、子持ちさんでしたか

それも、結構とし・・・いえなんでもないです


そんな感じでうふふあははっきゃっきゃっと

女子トークして、新品の鍋とテントゲットです


リュックサックはまだ使えるし

ひもが丁度いい感じにくたびれってるので

そのままでオッケー

リュックサックのあの分厚い紐って

新品って痛いのよね、日本のみたいにクッションがあるわけでもないし

なので、くたびれ感がいいんです


さくっと小さく荷造りして、完了

おお、かなり余裕ができたかもれしない

これで、帰りの荷物も安泰だね

ラムムン

暑かったら、この中に入っておくんだよ言うと

もふっと入ったのがわかった

どうやら涼しいらしく、微妙な振動が楽しそうだ


さーてと、さっさと噴水前に行って、テラスでご飯でも食べてよっと

おっと一番かな


あ、違った

あっちに、揃いの服の男子グループの男の子がいるや

荷物番かな


小さく手を振ると、男の子は赤くなった

うおってれ屋さんだ


でも、頭は下げてくれた、律儀だなぁ


最後の食事はサンドイッチにしました

今から、卵から離れた生活になるもん

卵サンドが食べたいんです


あと、ちょっと甘いもの


ううう、おいしい


一人堪能してたら、周りに、だんだん人が増えてくる

なんか不安そうだったり

いらいらしてたり


うんうん、でも、そんな時は甘いものでリラックスだよ


おっ先生の集合の合図だ


テラス食堂の人が、いってらっしゃいと見送ってくれた

いってきまーす、お土産もって帰りますねー

と言うと、嬉しそうに笑った


うん、袖の下有効です!


タマゴサンド

焼いてるふんわりぶあつい入り卵とゆで卵をマヨネーズで和えたの

どっちちがすきですか

え、どっちも好き、わかりますー(笑)


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