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16.行き先発表

「行き先は、月砂漠だ!」


響き渡る声に、その情報が正確であることにほっとしたり

嘘であってほしいという言葉が漏れた


通常一年の初野外実習は魔の森がいいところだ

しかし、過去何度か、無茶な実習をし

生徒をふるいにかけることがあった


それは、数が多い時に行われる

通常1クラスを収まるはずだったが

最初の名述べで脱落するものは少なかった


名述べができない、声が出せないものは

使役獣の珠が割れることはない

使役獣に命を吹き込むことができないのだから


しかし、使役獣は生まれたものの

使役獣として用を為さないものも実は多かった


ペットのような、愛玩しかないそれは

無意味なものだった

職についた時、使役獣使の評価を下げるような生徒を

卒業させることはできない故

ふるい落としになる


そうはいっても、使役獣は化ける

良い方にも悪い方にも

最初から難関地をあて、成長を促す

何度もリタイアするようならば

退学となるだろう

試練は濃いほうがいい、そうマッチョは教師たちを焚きつけた


そして、その意見は通り


月砂漠という場所が選ばれた

食糧が少なく、気温の寒暖差が強く

さらさらとした砂は歩を遅め

容赦なく体力を奪う


強いモンスターこそいないが

それが問題になってくるのだ

使役獣と自らの食糧が確保できないという


その上、水という重い荷物を持たなくてはならない


三学年の生徒たちですら、一人で踏破するのは難しいだろう

知力体力そして運

使役獣をどれだけ育てているかにもよるだろう


一学年、故に群れるのは許可をしていた

最初からグループを組んでも構わない

と出発してから伝えるつもりだった



使役獣が水魔法を覚えていないものたちは

自然と群れるようになるのだから

言わなくても同じだと思っていた


教師陣も興奮の中、発表は終わり

当日まで、準備を怠るなと伝え


二日間の休息と、準備期間にあてた


不安な生徒たちは、月砂漠について図書館で調べたり

先生の元へと駆けよっていった


「月砂漠かー、暑そうだね」

ふよんっとラムムンが返事をする


「じゃ準備しますかー」

そう言ってアンは、学校を後にした


その姿を見て

クオンは不安そうに見送り

マッチョは射殺しそうな目で見ていた


体調は少しましになりました、アンちゃんは初実習に向けてレッツゴーですよー

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