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10.こんにちは、異世界
異世界渡人というのは結構いるらしい
そして、人の形状をした生き物は
いろんなワールドに広がっているらしい
異世界渡をした時、私は
事故にあったわけでもない
マンホールに落ちたわけでもない
寝てたわけでもない
もちろん、ゲームをしてたわけでもない
友達と笑いあって、お昼をしていた
ただ、そんな日常
瞬きをした瞬間、世界が違っていた
学校の机と椅子、友人と自分のお弁当
これについては友人ごめんと言いたくなる
食べ始めたばかりだったもんね
机につるされていたカバンと
机の中の教科書
私と私のまわりの
そこだけの空間が切り取られたみたいだった
そして、出たところは、なんか知らない石造り屋敷の中
目の前にはびっくり顔に髭の長いおじいさん
そしてその周りにいるちかちかと光るなにか
その何かと私は目があった
そして、そのなにかは、にこり、と妖艶な笑みをうかべた
それを見て私は意識を失った
健康優良児
人さまに迷惑をかけないをモットーに生きてきた私としては
人生初の失神だった
過去にもどって、はじまりの時です
今日はちょっと短いですね




