なんか少しおかしい?
なんか話の途中で力尽きて前編後編にすることにしました((
二日目。
思わず溜息が出た。さすがは王女と言うべきか。
今、俺たちはとある小さな村に立ち寄っていた。なぜこんな所に来たかというと、俺の寝袋がボロボロで、修理するための布が欲しかった。すると、丁度良い所にこの村があった。
しかし、魔王討伐の旅へ出ていた時、前もこの道を通ったが、こんな村はなかった。だが王女は世間知らずなのか、何の警戒もせずに村へとずんずん進んで行ったのだ。
思わず溜息が出たというのは、王女のくせにーーさすが王女というべきか、などと言ったがーー俺の寝袋の修理に使うための布を値切っていたためだ。先程は世間知らずなんて行ってしまったのだが、案外俺より買い物上手かもしれない。
「高いわ!この愚民!!」
「ひいぃぃいいっ!」
ほらほら、店員さんがすっかり怯えているじゃないか。可哀想だろ、店員さん。俺に場所かわれよ。今の店員さんの立場、俺なら超最高………じゃねえ、最低…いや、嬉しい((
「おい、好い加減にしろよな」
「あら、心外ね。あなたは寝袋の修理が終わるまで、野営なんてできないでしょう。だからいい部屋を取るために値切っているのよ?そんなこともわからないのかしら。ああ、そうだった!あなたは虫ケラだったわねえ!じゃあそんなこと分からなくて当然か…」
「何でそんなこと言うん…」
「ごめんなさ~い、私、幾ら教養が高いとはいえ、虫ケラが喋る言葉は分からないのよぉ、本当に悪いわねー」
王女が嫌味ったらしく言った。俺は頭に血が登りキレる……訳でもなく、ただ、笑顔を浮かべていた。それを店員さんが不気味なものを見る、冷めた瞳で見ていた。
◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇
その日の夜。俺は一人、久しぶりの宿に泊まっていた。
「……なんか怪しいんだよなぁ」
なんとなく落ち着かず、俺は寝返りをうつ。ふかふかのベッドは作り物めいたおかしな雰囲気がするし……。
「俺の、考え過ぎか?久しぶりの村だから?」
俺は余計な思考を振り払い、ぎゅっと固く目を閉じた。
*** *** *** *** *** ***
「おはよう、王女」
俺はすでに朝食を食べ始めていた王女に声をかけた。だが王女は虚ろな瞳でただ前を見つめ、空になったスープのカップを口につけてはカップを置き、再び持ち上げては………の繰り返しで、反応がなかった。
「お、おい、王女?」
「……っ!おはよう、英雄さん。いつからそこにいたの?まあ貴方みたいな影の薄い人、私の隣に立てばもう空気みたいなものだし、気付かれないのも当然といった所かしら?」
「どうかしたのか?」
「な、何もないわよ!余計なお世話ね」
??
これから俺たちはどうなるのだろう?