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紅の術者  作者: 結城光
第1章・1節 学園編
19/66

第16話 恐怖の旧館探索!? 3

これからは魔法の説明を後書きに書いていこうかと思います。

どうせ使い捨てになっちゃいそうだから

これまでの話に出てきた魔法も、暇を見つけたら解説を書いていく予定です

一通り飯が済んで、俺達は客間で空いている時間を過ごした。別にやる事もないし、この屋敷をうろつくわけにも行かないし……

それにこんなものを置いてかれたら、ここに居るしかないわな




~食後~




「ふっ~、食った食った」


「ホントにおいしかった♪」


「ご馳走様でした」


「シェフに貰ったレシピ。早速試してみないと……」


「もうイヤ……」



出された料理は俺とアイリ、セイウェンがほとんど食べた。出されたものは、残さず食べる。コレ、常識ね? 俺達の食いっぷりに色んな人が目を丸くしていたけどな。とりあえずここにも用がなくなったし、席を立とうとすると




「ああ、そういえば」


「ん? どうした依頼人?」


「アナタ方に旧館のいわくを説明していなかったね」



オイ、わざと説明しなかったな? 俺達がそれを聞いたら依頼を受けなくなると思って。どれだけやばい依頼なんだよ?



「まぁその話は向こうの客間で「なんで……」ん?」



ティアがうつむきながら恐ろしいくらいの声を出していた。後ろの背景は鬼か悪魔がお似合いだろうな。

てか俺以外の奴らが物凄く怯えてるんですけど? ヨミとかも、トラウマみたいなのを思い出したようだ。ガクガク震えてるし……




「なんで先に言わなかったのよ!?」


「うわっ!? クエストの紙に書いておいただろ!?」



そういわれてクエストの紙を出してみる。確かに書いてあるけど『いわくつきの館で、説明はこの依頼を受けた時にする』って今すべきじゃねぇだろ!? あの喫茶店で説明しろよ!! 最優先で!!



「アンタ、もしかしてわざと言わなかったんじゃないでしょうね?」


「うっ……そんな訳無いじゃないか」


「オイ、ティアやめとけ。その人は依頼人だぞ?」


「でもっ……」


「説明していただけますよね?」


「説明したいのはやまやまなんだが、この紙を見てくれた方がいいと思う。それに私はこれから仕事があるので多分君達とは会えない。調査報酬はこのメイドに言ってくれれば振り込んでおきますんで」



そういって扉を閉めて出て行ったしまった。もちろん俺達は唖然としている……

結局あの依頼人は俺達を残して消えたんだろ?

 









●紅の術者

第16話 恐怖の旧館探索!? 3










てなわけで冒頭に戻るわけだが





「ねぇ、イツキ。今なら依頼人を逝かせる事が出来ると思うんだけど……」


「奇遇だな。俺も今その事を考えていたんだよ」



ティアの目を見るといつも以上に冷静だ。俺だって今は怒ってなんか居なくって、むしろあの依頼人に社会のルールを教えてあげようとしているくらいなんだぜ? もちろん肉体言語だけどな



「待ってよ2人とも!!」



俺達が扉から出ようとするとアイリが止めに入った。それも物凄い慌てて、手に紙を握り締めたままの状態で迫ってくるから一瞬たじろいだ



「なんだよアイリ? 俺達は今から依頼人に社会のマナーを教えに(肉体言語で)行こうとしてるのに」


「そうよああいった奴はちゃんと分からせないといけないのよ!!(力で屈服させるほどにね)」


「イヤ、普通だったらこの依頼を受ける人は居ない。だから依頼人も隠していたんだよ」



さっき依頼人が置いていった紙を読んだのか、かなり顔がこわばっているけど……

どゆことよ?



「わけが分からないわ。説明してくれる?」


「この紙を見てみなよ」



そういって紙を差し出す。俺達4人は不思議そうにその紙を眺めて見る



「「「「ッ!?」」」」



次の瞬間俺達は言葉を失った。そこに書かれているものが、俺達の想像を遥かに超えていた物だったから




「おいおい……コレは何の冗談だよ?」


「コレがもしも本当なら、あそこには物凄いものが居るわよ!?」


「お嬢様……」


「ふむ……」



『この旧館は大昔、ここら一体を苦しめていた悪魔が住んでいたとされる旧館なんだ。その当時はユーリスと魔界をつなぐ門はまだ無かったはずなのに、なぜかその悪魔はこの地に降り立った。友好条約なんぞ無い時代で悪魔はかなりの上位の存在だったので、奴は力の限り悪事を行った


苦しむ人達をよそに、奴はこの旧館で何人もの女を連れ込んで贅沢な暮らしをしていた。そこに現れたのはある男。その男は名も名乗らぬままこの旧館に入って行き、どうやってか知らないが悪魔を封じ込め、囚われていた女達を連れ戻した。


その時に彼が言ったのは、「強い封印はしたがいずれは解ける日が来るだろう。だからここの者達は何年かに1度、強力な封印をせねばならない」そういって立ち去ったそうだ。それが後の……』



最後の文は年代が来ているのか見えなくなってしまっているけど、書いてある事は十分理解できる。つまりは何十年も昔に悪魔を封印しました。けれどもみんな封印の事を忘れてたんで、封印が解けそうです

ってか!?




「あの旧館で起きている事は、悪魔が封印を解き復活する予兆って事?」


「その可能性が高いな……」



どうする? 今からでもこのクエストを投げ出す事は出来る。俺達はそこまでしてこのクエストをする義務は……



「なぁセイウェン」


「ん? どうしたイツキ?」


「今からヤスラ先生に連絡したとして、この状況を打開できると思うか?」


「いや、変わらないだろう。顧問は特別な場合を除いて参加を禁じられている。しかもクエストレベルが最低でもAの上位、Sクエストでもキツイくらいだぞ?」



やっぱり俺達だけでやるしかないか……



「どうするの? このクエストを受ける必要は無いんだよ?」


「お嬢様の言うとおりです。何もそんな危険を冒してまでやる必要なんて……」


「でも本当に悪魔が居るのかな?」


「それは分からない。だから『いわく付き』といわれているのだろう」



さまざまな憶測が飛び交いながら考え込む俺達。そして結論は俺が決めろと言わんばかりの視線が4人から向けられる。

危険が伴うかもしれないクエスト。『あんた達は、戦闘経験が少ない』



「……受けるか? このクエスト」


「「はぁっ!?」」


「戦闘経験が少ないからこのクエストを受けたわけだし、悪魔なんかと戦ったらいい経験になるかなと思いまして……」


「本気なの? ボクはてっきり……」


「君がそういうのなら私は止めないが……」



みんなは受けないといってくれると期待していたんだろうけど、ヤスラ先生の言葉を思い出したからな。

悪魔? んなものぶっ倒せるだろ



「まぁ、何とかなるだろ?」


「何とかってアンタねぇ……」


「無責任」


「さすがイツキ♪」


「いいだろう、君の判断に従おう」



半ば諦めたのか、みんな呆れた顔をしつつも頷く。悪魔とかどんな奴かは分からないけど俺達ならどうにかなるだろ? それにここに住んでる人たちはおそらく怯えているんだろう。いつ封印が解けるか分からない悪魔に怯えながら……




「じゃあ行くか? 俺達の初めてのクエストファーストミッション


「「「「了解ヤー」」」」



どっかの軍かよ!? ってツッコミは無しで。一応コレはヤスラ先生が決めたことですから。クエストの時は特別な場合を除いて俺が指揮官で決定権を持つ。それにメンバーは従う、なにがあったとしても拒否権は無い(多分)








~旧館~




俺達がこのクエストを受けるとメイドに伝えたところ、飛んで跳ねたりしやがった。そして案内するとか言いながら俺達を誘導している。もちろん嬉しそうに




「そういや、ここに住人は入ったのか?」


「いえ、ご主人様からここには入るなと言われておりましたから」


「なるほどな」



旧館に着くと、確かにまがまがしい魔力が漂ってくる。これは他の人を近寄らせなくて正解だわ。魔力の低い奴だったら、おそらくこの魔力を感じるだけで気絶するだろう。




「私がお供できるのはここまでです」


「ああ、案内ありがとな」


「ご幸運を祈ってます『紅』のみなさん」



そういって屋敷の方に帰っていくメイド

スキップしながら帰ってくな!! こっちはヤバイ事に巻き込まれるかもしれないんだぞ!?



「よし、じゃあ入るぞ」


「「「「了解ヤー」」」」



俺達はその重く閉ざされた扉をこじ開けーーー




「ッ!? ガンドロフ!!」


(分かっているっ!!)




ーガキンッー



即座にガンドロフから剣を取り出し目の前に振りかざす。金属と金属のぶつかる音と共に、何かが俺達から遠くで着地した音が聞こえる



「どうやらここは魔物の館みたいだぜ?」


「そのようだな」



全員が殺気を感じ、戦闘態勢に入る。おそらくこの屋敷の中には物凄い数の魔物が住んでいると思うけど、そいつ等は俺達を殺しに来る。魔族が居たら厄介だし、この暗闇は正直やべぇ

上級属性は使えるか分かんねぇけど……



『光よ 暗き闇を照らしたまえ 照明の光』




瞬時に俺が放った光が辺りを照らし出す。さっき攻撃をしてきた方を見ると、一匹の魔物が立っている。しかしそれだけではない。ざっと20体くらいは玄関ホールに立っている



「いいか、悪魔が封印されてる部屋を見つけたら念話で他の奴に知らせる。あと、絶対生きて帰る!!」


「「「「了解ヤー」」」」


「いくぞっ!!」



『迅雷よ 断罪の剣と化せ 断罪の剣~迅雷~』


『業火よ 我を焼け 汝を焼け 祖はただ焼き尽くすもの 奈落の業火』


『烈風よ 我が前に立ちはだかるモノを消し去らん 大気の暴走』


『豪雨よ それは全てを飲み込む龍の如し 全てを流しさらん 豪流の龍』


「バレットオープン『鋭石よ 我が弾丸に纏わり 散弾と化さん 鋭石付与』」



各々が目の前の敵に攻撃を放ちながら、自分の武器で戦っていく。しかし敵は思ったよりも多く、ドンドン増えていっているようにすら感じられる。



「くそっ、数が多すぎる」


「二手に分かれよう」


「わかった。俺が閃光弾を使ったら目を開けずに近くの通路に飛び込んでその後は全力ダッシュだ」


「1-2-3ね?」



『光よ その輝きを盛大にはなて 閃光弾』



「1-2-3!!」



そう言いつつ俺は右の通路の方に体を投げる。後ろではピカッと音がして、その後にうめき声が聞こえているが俺は気にせずに走っていく



「クソッ、こっちに来たのは俺だけかよ」


「失礼ね、私も居るわよ」


「うわっ!!」



いきなり横からティアが声をかけてきて思わずビビッちまった。てか居るなら言えよ




「どうすんの? これから?」


「とりあえず魔力の高い部屋に言ってみるしかないだろ?」


「魔物が出た時はよろしくね」


「俺が前衛でお前が後衛だけどな」


「分かってる」



そういって俺達は悪魔の居る部屋を探しに走っていく。この魔力がバカみたいに渦巻いている旧館の中で……










紅 魔法辞典Vol.X



照明の光


暗いところを照らすために、発動する魔法。1度発動すれば、術者が解かない限り1~2時間くらいは明るい。明るさは、普通の蛍光灯くらい


使用者:イツキ・ジングウジ




断罪の剣~迅雷~


術者の指定した場所に雷の剣を作り出す魔法。魔力を触媒として発動しているため、普通の剣や魔法ならばこの剣は欠けることも無い。今回はイツキが、自分の剣に属性付与の形で発動させた。このように自分の武器に纏わせる事も可能


使用者:イツキ・ジングウジ



奈落の業火


おびただしい炎を作り出し、放出する魔法。温度はそこまで熱くは無いが、術者が解くか強力な魔法で無い限りこの炎を消す事は出来ない


使用者:ティスティア・ナフィー



大気の暴風


自分の周りの風を急激に集め、それを固定化→ぶつけるという単純な魔法。しかし上級魔法のため威力が桁違いである



使用者:ヨミ



豪流の龍


水の龍を形成して敵を飲み込む魔法。水には魔力を縫わせており、水に触れると肉体的と魔力的ダメージを負う。


使用者:セイウェン・コウラリス



鋭石付与


自分の放つ魔力弾に鋭石を貼り付け、発射する。敵の近くに行くと魔力弾がはじけ、鋭石が散弾と化す


使用者:アイリ・クラン



閃光弾


単純な目くらまし。数分の間目がぼやけてしか見えないようになる


使用者:イツキ・ジングウジ



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忙しかったりとか進行状況、なんかあったらこっちに書くかも

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