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紅の術者  作者: 結城光
第1章・1節 学園編
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第13話 チームの欠点



実戦が終わって帰ろうとすると四方を囲まれていた。前に行こうとしても、後ろに行こうとしても、右や左に行こうとしても……



「さぁ、教えてもらうわよ?」


「なっ、何を……」


「「「「アンタ(君)の事!!」」」」



やっぱり回避は出来なかったみたいです。てかみんなの視線が……ヤバいんです



「いや実は……」










●紅の術者

第13話 チームの欠点










「いや実は、色々実験してみたら出来ちゃったみたいな?」


「アンタ昨日まで「お嬢様!!」……なんでもないわよ」



パニックになった勢いで、俺の事を言いそうになったな? さすがにやばいと思ったのか、ヨミが止めたけど……

とりあえず、なんて説明しようか……



「イツキ君、どういう事か説明してくれるかい?」


「魔法を、しかも相手のを吸収するなんてどういう事?」



どうしましょうか? 俺が創造の能力を使えるって事は出来るだけ秘密にしておきたい。もちろんティア達だけに限らず、どんな奴でもだが

しかし、この能力は常時使えるようにしておこう。いざって時には使えるし。



「まぁ、口で言うよりも見せた方が早いよな。ティア、なんか攻撃して来い」


「へっ? ああ分かったわよ」


『火よ』



目の前に現れる火球。俺はいつもと同じように、前に手を出して静かに魔方陣を展開する。そして魔方陣にぶつかる火球を俺は握り潰す。正確に言えば取り込んでいるのだが、他の人から見れば握りつぶしているように見えるらしい。



「吸収」


『換装 火炎双倒』



「てな感じなんだけど?」


「分かるかっ!!」



ティア、もう少し落ち着けよ。俺はまだ説明を始めてはいないのですよ。ですからもう少しだけ落ち着いてね?



「やはり魔法を握りつぶした?」


「いや、握りつぶしたというよりも吸収したんだよ。この魔方陣が色々とやってくれてるんだけど、結果的に言えば俺がその魔法の能力を吸収できるようにしてくれてんだよ」


「さっぱり分かんないや」


「いずれ全部話すときが来るよ、その時までは待っててくれ」



いまはどうしても言えない。でもいつか全て話すときが来るような気がしたのだ。



「あの超電磁砲レールガンとか言うのもか?」


「ああ」


「分かった、これ以上聞く事はしない」


「ッ!? セイウェン、それでいいの!?」


「ティスティア、彼は私たちの事を深くは聞いてこなかった。もちろん自分が隠していたことや、彼が気付いていなかったこともある。しかし、私達が正体を明かしても尚、深くは聞かなかった。なのに私達が彼の事を根掘り葉掘り聞けるかい?」


「ッ!!……分かったわよ」


「悪いな、みんな。絶対ちゃんと話すから」



そういうとみんなはその事について全く話さなくなった。あのヨミでさえも聞いてくる事は無かったのだ。









~職員室~



俺達は実戦をする前と同じくヤスラ先生のいる机に向かった。ヤスラ先は、満面の笑みを浮かべながら俺達を個室に呼んでコーヒー(?)らしきものをコップに入れてくれた。



「とりあえずプリント配るから」



そういって俺達の分のプリントを配る。さっき変人の如くメモしていたのはこのためだったのか?

そこに書かれているのはさっきの実戦を見た感想やら、ここの場面のこの行動がいらないとか事細かに書かれていた。



「とりあえずそのプリントは各自で見ることにして、このチームの現在の状況を言うわ」



そういっておもむろにホワイトボートに何か書き始めるヤスラ先生。



「このチームはSクラスの中でもかなりの実力者ばかりだわ」



先生はそこだけしか言わなかったが、もっと大きいものをこのチームは抱えている。魔力量の多いためにいじめを受けていたセイウェン。魔族とのハーフで両親が処罰されたアイリ。ティアとヨミはおそらく何も無いだろうけど、お金持ちって事を嫌がっていたからなんかあるかもしれない。そしてレアスキル(創造の能力の一端だけど)持ちの俺。

厄介なやつ等が集まった、問題児チームと思われてもおかしくない。



「全員が上級呪文まで使えて、あれだけの戦闘力を持っているなら間違いなく学年1のチームでしょう」


「言いすぎですよ先生」


「いえ、本当よ。“1年の中”ではだけど」



その言葉に俺達は眉をひそめた。先生は俺達を強いといった。正直俺もこのチームなら同じ1年に負ける事は無いだろう。しかし先生の言った事には含みもあった。“1年の中”だけって事は、俺達にもっと上を目指せとでも言うのだろうか?



「あなた達には全ての属性で上級属性を使えるように、イツキ君に至っては古代呪文を使えるようになってもらうわ」


「「「「「はぁ!?」」」」」



今先生はなんつった!? 上級魔法!? 俺に至っては古代呪文!? 馬鹿なんですか、先生は!?

上級呪文自体使えるだけでも異常とか言われるのに、古代呪文なんか使ったあかつきには……

とにかく意味が分からん!!



「全部の呪文って、基本呪文だけですよね?」


「いえ、上級属性の光と闇を含めた7つの属性でよ」


「先生、いくらなんでもそれは……」


「あなた達には出来るわ。そのための私なんだし」



なんかムネを張って言ってますけど、言ってる事がむちゃくちゃなの分かってます?



「とりあえず目標はそこよ。でもね、そこに行く前にあなた達にはやってもらわないといけない事があるのよ」


「やらないといけない事?」


「あなた達は、圧倒的に戦闘経験が少ない。セイウェンちゃんも含めてね」



確かに俺がヤスラ先生と戦っている時に感じたのはそれだ。しかし経験値はすぐに積み立てれるものではない。経験を積むという事は、すなわちそれだけの時間を経てきたという事だ。



「アナタ達にはこれから1週間でたくさんのクエストをやってもらうわ。それもかなり上位の」



クエストのランクの高さは、F<E<D<C<B<A<S となっている。そこらへんの掃除から始まり、ドラゴン退治やら街を救えなど多彩なクエストがあるのだ。俺達はランクDの位置づけになっているから2つ上のBランクのクエストまで受けられる。



「アナタ達5人の戦闘経験値をこの1週間で大幅に上げる。そしてお金を稼ぐ。一石二鳥だとは思わない?」


「もちろんその金は全部俺達に入るんでしょうね?」


「少し私が貰うけど、基本はアナタ達に入るわ」



結局少しはアンタに入るんじゃないかよ!? クエストの紙に書いてあったけど、先生は同行できないんだろ? クエストを行う時の俺達の扱いは、本当のギルドに所属している用兵と同じ扱いらしいし



「で、先生。どんなクエストがあるんだよ?」


「いくつか持ってきたんだけど……」



そういって俺達の前に紙を置くヤスラ先生。そこにはやはりというか、Bランクばかりだった。





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依頼名 火のドラゴン退治


場所 火の国フレイス


報酬 金貨3枚+リング


説明 地下洞窟にどうやら火属性のドラゴンが居るようなのじゃ。別に何もしなければ問題は無いのだが、ドラゴンがブレスを吐くせいで地熱がありえないくらい上がるのじゃ。どうにかしてくれ



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依頼名 旧館探索


場所 闇の国ブラッシュ


報酬 金貨5枚


説明 どうもこの頃旧館が怪しげな音ととかがあるといわれている。いわくつきの館だったのは確かで、その説明はこの依頼を受けに来た時に説明する。よろしく頼む



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依頼名 モンスターの駆逐


場所 水の国ワレット


報酬 金貨10枚+チェーン


説明 とにかくたくさんのモンスターが、現れたのだ。私達の力では到底かなわないものばかりだ。どうやっても倒せないから君達にこの依頼を託したい。





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「てな感じだけど? どうかな?」


「経験値で言ったら最後なんだけどなぁ……」


「手堅くドラゴンじゃない?」


「てか、そもそもなんでBランク!?」


「いや、強いほうがいいだろう? なに言ってんだよティア?」



とりあえずせっかく先生が選んでくれたんだからこの中から選ぶ事にする。



「じゃあコレにしよう!!」



そういって俺が手に取ったのは……





とりあえずクエストはあの中から決めようと思いますが、どれにしようか決めてません。だからあのクエストがいいって言うのがあれば、感想かなんかを下さい。


なかったら気分で書きます

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