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紅の術者  作者: 結城光
第0章 異世界編
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第7話 入学式での決闘

戦闘描写はやっぱり難しいです……

温かい目で見てください

「バレット展開、雷!!」


『疾風よ 断罪の剣と化せ 断罪の剣~疾風~』



俺は銃に命令を下す。この銃は、いちいち詠唱しなくても魔力を注げば属性変換を勝手に行ってくれる優れものだ。最初に属性を指定しなければならないが……

クロッドの方は、風を杖にまとわせ剣としている。あれなら接近戦でも戦える……って人を褒めてる場合じゃねぇ



ガキン



風の剣と、俺の銃剣が交じり合う。普通なら風の魔力を持っている奴が俺の銃剣を切るはずだが、流石は古代の武器。傷1つも付いてはいない



「くっ……やるなぁ、お前!!」


「この程度だと思うなよ!!」


「思ってるわけねぇだろ?」



1度後ろに引き、距離を取る。アイツもアイツで詠唱呪文の為に距離を置こうとしている。まぁそんな暇はあたえねぇけど



「サンダーーーシュート!!」


「なっ!?」



俺の周りにいくつもの雷の球が形成されていく

詠唱は本来いらないが、奴をビビらす為にもわざと声を出す。詠唱呪文ではないのに俺の周りに雷の球体が形成されていく事に驚くクロット。そして、その驚きは一瞬の隙を生み出す



ダダダダダダダ



「グハッ」


「まだまだぁ!!」



ダダダダダダダダ



とりあえず何十個かの雷をぶつける。クロッドは何とか風でバリアーを作っているが、雷の特性までは防御しきれない。一言で言えば放電だ。球体自体は風のバリアーで防げるものの、はじかれた雷は形を失い、放電する。







●紅の術者

第7話 入学式での決闘







「おいおい、コレで終わりかよ?」


「くっ、そんな訳ないだろっ!!」



『風よ 火よ 逆巻く竜巻に業火の怒りを 逆巻く焔』



目の前には確かに詠唱したとおり火を巻きながら迫ってくる竜巻がある。凄まじい熱で、障壁を張っていなかったら、すごい事になるだろう。

さて、俺も対抗するかな



『濁流よ 逆巻くモノに沈静の雨を 反流の雨』



途端雨と呼ぶには多すぎる水が上から降ってくる。観客の生徒もびしょ濡れになってブーブー言ってるが、それは無視だ。とりあえず目の前にある、竜巻の火を消す事が出来た。



「火を消すのは計算済みだ!!」


「なんで俺は竜巻を残したと思う?」


「ーーッ!?」


「この為だよ!!」



俺は竜巻に向けて、銃口を構える。そしてありったけの魔力を込める。



『水よ 多くのものを巻き込んで、その力を示せ 水の咆哮』


「バレット展開、土!!」


「ば、バカな!? 二重詠唱だと!?」



さっき説明しましたが、二重詠唱ではありません。

俺の放った水の咆哮は多くの水を巻き込みながら大きくなって竜巻に近づく。そしてそれと同時に土の矢が近づいていき……



「ふん、馬鹿なのか? お前は? 自分で放った魔法を竜巻に当ててどうする?」


「ちゃんと全部見てから言おうな?」



次の瞬間水と土が竜巻に飲み込まれ、ひょうと化したものが無差別に竜巻から飛んで来る。奴の竜巻を利用した魔法だ。



「うおっ、なんでひょうが飛んでくる!?」



クククッ

ビビッていやがるクロッドを見ていたら笑えてくるぜ。さっきまでバカみたい威勢を張っていたのが、今では小心者。自分の魔法を使われているなんて考えてもいないのか?

ちなみにひょうは俺には当たってない。何でかって? 能力に決まってんだろ



ー創造ー


ひょうは我には当たらず。我に当たろうとするものは全てその存在を抹消する


ー創造終了ー


このおかげで俺の近くに来るひょうは、完全に消えていく。もちろん、見ている奴らには障壁で防いでいるように見えているだろうが



「ホント、面白くねぇよ……あんだけの威勢は何処へ行った?」


「うっ、うるさいっ!! そんなに言うなら僕の本気を見せてあげようじゃないか!!」



もう魔法も使うのメンドイ……あの能力も、もう少し使ってみたいし

少しカムフラージュすれば気づかれないな


『火よ 水よ 霧となれ 濃霧』



手に固定した火と水の球体を同時に上に投げ、観客の目線辺りで衝突させる。水が火を消す事による水蒸気に固定の呪文をかけたようなかんじとなり、数分は観客から見えないだろう。まぁ、もうすぐ終わりますけどね



『疾風よ 雷撃よ 双方の疾さを掛け、破砕せよ 雷の風襲』



クロッドの手に魔方陣が展開される。途端、物凄い暴風と雷がそこからあふれ出すように出てくる。しかし、俺は避けない。そして直撃する



「やったぞ!!」



観客席から見えていないとはいえ、凄まじい風と雷が展開されている障壁にぶつかる。いくつかの生徒はその余波だけで気絶してしまう。流石Sクラスの生徒だけあって、今の魔法は中級呪文の中で結構上位に位置してる。Sクラスの中であればの話だが



ー創造ー


我が武器にいかなる魔法も通じない。我が剣は、魔法を食い尽くす剣なり


ー創造終了ー


「効かねぇなぁ……」


「なっ!?」


「お前の全力はその程度だったのかよ?」


「う、ウソだ!! 僕の魔法は完全に当たったはず!!」


「悪いけど、もう終わらせよぜ?」



次の創造はちとせこいぜ?



「まだだ!! 僕の魔法は最強なんだ!!」



居ますよねこういうの。絶対的な自信を持っている主席キャラ。でもな、俺はそういった奴が大嫌いなんだよ!!



『疾風よ 雷撃よ 彼方駆ける槍となれ 雷撃の風槍』



俺の前作った槍に、風をまとわせただけかよ……さて、もうこの戦いも終わらせますかね



ー創造ー


我が身は魔法を喰らい、飲み込む。いかなる魔法でも我が身と同化する力とならん



ー創造終了ー




まぁ説明すると、どんな魔法でも自分の身体能力の強化になるように自分自身に術式を組み、吸収してその魔力・能力を得るって事。とりあえず目の前から来ている槍を貰いますかね



ガシッ



「と、止めただと!?」


「吸収」



『換装 雷化疾風』



俺の体に風の速さ・しなやかさと、雷の疾さ・雷撃が備わる。おそらくこの世界ではこんな魔法はないだろう。マジでチートな能力。魔力を足に込めなくても、雷の如く接近して風の如く消える。この能力は気に入った



「お、お前……人間じゃない!?」


「失礼な奴だな……俺は人間だ」



そう言いながらクロッドを睨む。今にも泣き出しそうになってはいるが、降参はあくまでしないようだ。軽く気絶させて、記憶を改ざんしとくか


瞬時にクロッドの目の前に行き、手に力を込める。魔法を使わなくても、換装しているので、雷と風が自然と手に集まってくる。



「とりあえず、お前の負けだ」




ボスッ



軽く鳩尾に雷と風がかかっている拳をめり込ませ、気絶させる。いくらか障壁はあったものの、まとっているのは中級魔法の威力と同じ。いくら軽減させてもダメージは通る。物理的にも、魔力的にもノックアウトさせたのだった。

俺はすぐに創造能力で記憶を改ざんして、結構いい勝負をしたと思い込ませた。これで俺の能力とかはばれないだろう。すぐさま霧の固定化を解き、風の魔法で霧を晴らしていく



『おっと霧が晴れてきたようですが……クロッド選手がダウンしております!! カウントを取ります。1……2……3 カンカンカン!! 勝者はイツキ選手です!!』



「疲れた……」



その後、俺達の決闘のせいで始業式は短縮され教室に入れられたのだった。移動している間、みんなが俺をジッと見てきた事は言わなくても分かるだろう……

普通にティアの近くに行ってもヒソヒソ声で話されてるし、ヨミには「変人を倒した化け物」とか言われたし……俺のキャラ付けが、確実に変化したのがわかるよ





~教室~



「てな訳で、さっきの決闘のせいで1人居ませんが皆さん初めまして。担任のヤスラ・クレンドよ。ヤスラ先生って呼んでね♪」



やはりハイテンションなヤスラ先生。しかも、1人いないってクロッドの事だろ……みんなが俺を凝視していたが無視だ、無視



「とりあえずここの授業の仕方とかをちゃっちゃと教えて、今日は終わりにしたいと思います。正直誰かさんのせいでHRの時間が減ったので」



先生まで俺をイジめるのですか? 教師が生徒をイジめるなんていけない事ですよ!? ねぇ、先生



「ここではチームを組んでもらいます。1チーム5人編成で、チーム単位で教師が1人付きます。これはSクラスだけですからね? ありがたく思ってくださいよ?」



了解ですっと。でも、おそらく俺には組んでくれるような人が居ないと思うんですけど……



「では、とりあえず明日までにチームを決めて私の所に報告ね? じゃあ解散!!」



その言葉と共に先生は教室を出て行き、生徒はみんな散らばっていく。俺は1人になるのはイヤなので、ティアの所に頼みに行く事にした。



「てなわけで、組んでくれ」


「どんな訳よ?」


「イツキのキモさにみんなが引いていくから、お嬢様や私に泣いて来たのですね? ですが、アナタなんかお断りです。他を当たってください」


「頼む、この通りだ!!」



俺の必殺技、スライディング土下座!! みんなの視線が痛い。俺は精神的に深いダメージを負った



「イヤです」


「……方向音痴」


「ーーッ!! まっ、まぁ私は心が広いのでお嬢様がいいとおっしゃるのでしたらいいです」



弱みを握っといて良かった。あのままじゃ俺は1人でかわいそうな人生を送っていただろう。感謝しよう。



「良いも何も、ボディーガードなんだから一緒のチームになるに決まってるでしょ? 考えたら分かるのに」



そうでした……俺はコイツのボディーガードなのでしたね……

スライディング土下座は何のためのものだったのだろう……



「とりあえず3人確保ね。あと2人は……」


「僕が入ってもいいかな?」


「お前誰だ?」



ショートカットの緑の髪を持つ少女が、いきなり入って来た。ボーイッシュというのだろうか? 結構可愛い感じだ。だがやはりムネ。俺のオート乳サーチで行けばBくらいしかない。よく言ってもCの手前なのだ。もう少し、あともう少し大きければ……



「なんかイツキ君はボクをエッチな目で見てるみたいだけど、入ってもいい?」


「いいけどちょっと待ってね? イツキを処分しなきゃ」


「私もお手伝いします」


「えっ、エッチな目で見てなんか居ないわ。オート乳サーチを使っただけだ」


「「それがエロイって言ってんでしょ(言ってるんです)」」


「グパッ!?」



普段の気を抜いている時は、全然避けられないんです!! 

俺はダブルパンチをもろに鳩尾に喰らい、意識が飛びかける。しかし、体が慣れてきているのか耐える事が出来たのだ



「ボクの名前はアイリ・クラン。よろしくね?」


「よろしく」


「よろしくお願いします」


「ヨロ」



こうして俺達のチームは4人になった








紅 魔法辞典Vol.2



断罪の剣~疾風~



術者の指定した場所に風の剣を作り出す魔法。魔力を触媒として発動しているため、普通の剣や魔法ならばこの剣は欠けることも無い。今回はイツキが、自分の銃剣に属性付与の形で発動させた。このように自分の武器に纏わせる事も可能


使用者:イツキ・ジングウジ



逆巻く焔


巨大な竜巻に、焔をぶつけて熱風を作り出す魔法。この魔法は敵に直接当てる魔法では無い、いわば間接攻撃の魔法。


使用者:クロッド・テスタラン



反流の雨


魔方陣を頭上に展開して雨を降らせる。魔力で調節しているが、本気になれば大雨以上のものを降らせる事が出来る。


使用者:イツキ・ジングウジ



水の咆哮


大量の水の塊を放出し、敵を蹴散らす魔法。水圧は氾濫している川くらいの威力。


使用者:イツキ・ジングウジ



濃霧


水と火をぶつけて霧を発生させる。魔法なので簡単には消えない。補助魔法で同じような魔法があるが、イツキは補助魔法をほとんど知らないのでこの魔法を使った。


使用者:イツキ・ジングウジ



雷の風襲


竜巻状のものを縦回転で相手にぶつける。それに雷を混ぜる事で雷撃の威力と、雷の特性である放電の2つも攻撃として加わる。威力はあるが所詮中級魔法。


使用者:クロッド・テスタラン



雷撃の風槍


雷の槍に風を縫わせる事でさらに威力を増している。避ける事も格段に難しくなっているので、防ぐのは至難の技


使用者:イツキ・ジングウジ



とりあえず、後1人キャラクターを出したらキャラ紹介を出す予定です。

感想がありましたらお願いします。てか、ダメだしお願いします。

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