第7章:月灯の誓い
ドーラです。
実はこの話し知り合いの小規模な劇団に頼まれて脚本を書いたのですが練習を監修していくうちにもっと解像度を上げたいな・・・。と思って小説っぽくアレンジしています。
どちらにしても初挑戦ではあるのですが・・・少し楽しみにしています。
灯霧の本拠地に戻った律は、ユウの前に立っていた。
「灯心術の応用には、君自身の“型”が必要だ」
ユウがそう言いながら、霧の中に浮かぶ折り紙の形を指差す。
「折り紙は、実際に折るのではない。君の心が形を生み出す。
だからこそ、最初は“技名”を決めて打ち出した方がイメージしやすい」
律は頷くが、手をかざしても折り紙の形はすぐには現れなかった。
「……うまくいかない」
ユウは静かに言葉を重ねる。
「心の輪郭が曖昧なままでは、形も曖昧になる。 焦らず、自分の願いと向き合うことだ」
律は“灯霧の静間”と呼ばれる修練の間に入り、時間の流れが極端に遅くなる空間で、何度も技の形を試みた。
あいがそっと見守る中、律は攻撃の折り紙と防御の折り紙の“感覚”だけを掴み始める。
「……星が飛ぶような……花が守るような……」
ユウは頷く。
「それでいい。まずは“型”の感覚を掴むことだ」
数か月後——
律は再びユウの前に立ち、手をかざす。
「……“星閃・双翼”」
霧の中に、星型の折り紙が二枚、光を放ちながら現れた。
それが律の周囲を旋回し、敵の影に向かって鋭く飛び出す。
ユウが微笑む。
「いい感覚だ。君の願いが形になった。
その“星閃”は、澪の記憶に触れた君だからこそ生まれた技だ」
律はもう一度手をかざす。
「……“灯盾・花守”」
今度は、花の形をした折り紙が律の前に浮かび、淡い光の膜を広げて防御の結界を張る。
あいが目を輝かせる。
「すごい……律の心が、折り紙の形になってる」
ユウが頷く。
「灯心術は、心の深さが技の強さになる。
君の“型”を磨きながら、技を増やしていけ」
律は拳を握り、霧の奥に目を向けた。
「澪の記憶を守るために……僕は、もっと強くなる」
ユウは律をじっと見つめ、目が合うと、今まで見せたことのないいたずらな笑顔を見せ。
「ここまでよく頑張ったな。よし!一度記憶の整理も願いの整理もしながら一度リフレッシュしよう」
「???」
律もあいもお互い目を合わせきょとんとしていた。
次は休憩会を作ります。
すぐに本編に戻りますけどね。なんかずっと張りつめてたんでほのぼのしましょ。




