叔母の小さな友人
「僕はマディーの友達。ジョージって呼んでよ」
「マディーっておばさんのこと? おばさんにあなたみたいな小さな友人がいるなんて聞いてないわ」
「でもマディーは僕にとって唯一無二の友人なんだ」
少しすねたように少年、ジョージは言う。
「だいたい、あなたどこの子なの?こんな時間にこんなところにいてご両親は心配しないの?」
「.....あんまりうるさいと、置いてくぞ」
つかんでいた腕をパッと離される。
「ごめんなさい、そういうつもりじゃなくて・・・。私なんでも口に出しちゃうの。それでよくパパとママにも怒られるんだけど・・・。ええと、だから・・・おいていくなんて言わないで」
ジョージの服の裾をつかんで、弱弱しく懇願する。しかし、ジョージはこちらを振り向かない。
(やっぱり怒ったかしら。せっかく助けに来てくれたのに・・・、私ってほんとバカ)
「・・・ップ!アハハ!あー、おもしろい!やっぱり君はマディーの姪っ子だ!」
「ジョージ?」
「しょげ方が全く一緒だ!」
「ジョージ!」
「ごめん、ごめん。僕が意地悪だった。大丈夫、君を森に置いてけぼりになんてしないから。
マディーの家にはもうすぐでつくよ。」
再び手を差し出され、二人は再びあゆみだした。