↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
95/117

95 オケアノスとサーリン、いよいよ天樹の空島観光へ

 オケアノスとサーリンが天樹の空島にあるエルフの里で食べ歩きを初めて数日後、世界樹へと向かう日がやってきた。

 

 オケアノスは、貴族令嬢のアノスという名で参加している。

 写し身を使っているので、魔力はほとんどない。

 従者のサーリンに至っては、普通の人族で、魔力も戦闘力も全く無い。


 集合場所はエルフの里入り口にあるカフェだ。

 そこには、マルコという若い案内人が待っていた。

 年は15ぐらいに見える。若いのに、しっかりした印象を受ける青年だ。

 落ち着いていて、品のあるカフェでは、ホットチョコレートという飲み物が提供された。

 茶色い飲み物だ、苦そうに見える。匂いは?嗅いだことのないにおいだ。


 マルコがホットチョコレートについて説明する。

「これは、この天樹の空島の樹海で採れた木の実を使った甘い飲みものです。熱いのでやけどをしないようにご注意ください」

 変わった匂いである。紅茶でもジュースでもない。焦げたような匂いである。

 まずは、従者のサーリンが毒見として口をつける。

「甘~い! アノス様、この飲み物甘いです! おおーいしぃぃい!」

 サーリンが興奮した様子で報告してくる。

 そんなにおいしいのかしら?

 オケアノスもホットチョコレートに口をつける。

「これはっ! なんという上品な香り! 滑らかな甘さ!」

 この数日間、エルフの里の料理店や甘味処に通い、大抵のものは食べ、飲んだつもりだったが、この飲み物はなかった。

 口の中いっぱいに広がる、苦いような、それでいて甘いような香りは今まで嗅いだことが無いものだ。この私が、まだ知らない食材があったとは!

「美味い! 何の木の実を使ったら、このような飲み物ができるのかいら?」

 私は思わず聞いてしまった。木の実の名前はカカオと言うらしい。しかし、それ以上は島の秘密だそうだ。


 カフェで素晴らしい飲み物を堪能したら、樹海冒険への出発である。

「今から、皆さんをお乗せするデスキングコブラがやってまいります。脅威度Sランクのモンスターと言われておりますが、この島の魔獣は、すべて天の世界樹の眷属となっておりますので安全です。また、もしも皆様に何かあったときには、この世界樹の樹液を使って即座に回復いたします。この樹液は、即死状態でない限り、どんな傷も病気も呪いも治しますのでご安心ください。もしも、デスキングコブラが暴れても、天龍クエレブルがすぐに駆け付けます。」


 案内役のマルコが透明な瓶を見せながら説明する。あの瓶に入っているのは世界樹の樹液か…。

 たった1瓶で、白金貨30枚もするらしい。

 魔皇国でも手に入れようと躍起になったのだが、ごく少数しか手に入らなかったと聞いている。

 この観光旅行の目玉の一つが、世界樹の樹液を買える可能性があることだ。

 天の世界樹の妖精の気が向けば、売ってもらえるらしい。

 もしも、購入できるのならば、今後の研究のためにも手に入れたいものだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。