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1 異世界に転生して、海上の超巨大丸太の上で目覚めたよ(1)

この小説に目を留めていただきありがとうございます。

読み進めていただければ幸いです。

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世界に4つの皇石こうせきあり

4つの皇石に選ばれし者 世界の礎とならん

その皇石とは〈火皇石〉〈水皇石〉〈地皇石〉〈天皇石〉なり

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「ここは、どこだ?」

 目に映るのは青空だ。雲一つない。

「海?」

目印になるようなものは無い。ここは、海の上のようだ。見渡す限りの大海原。水平線が360度丸く見える。


 俺がいるのは丸太の上だ。丸太と言っても、ただの丸太じゃない。超巨大丸太だ。

 太さは、直径10mぐらい。 長さは100mぐらいある。

 枝と葉と根もある。太陽を遮るものがない大海原では、葉っぱの日陰がすごくうれしい。

十分、雨よけにもなりそうだ。


 さて、これからどうするか・・・・。


 俺が、こんなところにいるのには、訳がある。


++++++++++++++++++++++++++++++++++++


 俺の名は桜坂和也さくらざか かずや、地元の市役所で働く35歳、独身だ。

 趣味は、釣りとバイクと漫画喫茶通い。アニメも大好きだ。

 市役所勤務というと、住民票受け取り窓口のお姉さんや、その奥で机に向かって、なにやら難しい顔をしている眼鏡のおっさんをイメージすると思うが、それは、市役所仕事のほんの一部だ。

役所の仕事は幅広い。建設課配属になれば、毎日外の仕事で真っ黒になる。

 ゴミ処理場だって、市役所の一部だ。俺は、パッカー車にだって乗ったことがある。

 福祉課になれば、生活保護の認定作業で、申請者の住居、車の保有、家族構成まで調べる。洗濯物から住んでいる人の人数と年齢を推測したりする。まるで、探偵だよね。


 健康保険課になれば、保険料未納の家庭を訪問する。まるで借金取りだ。

 そして、現在、俺は健康保険課の職員、保険料未納の家庭を訪問中だ。

 保険料未納家庭と言っても、貧しい家ばかりじゃない。

 今、目の前にある家は大きい。庭にはぴかぴかのドイツ製の外車がある。今からショッピングにでも出かけるのだろうか。家主と思われる男が運転席に、派手な女性が助手席に座っていた。


(金持ちじゃねえか!なんで保険料払わないんだよ!)


 心の中で叫びながらも冷静さを保ちつつ、俺は数年分の健康保険料の督促と、支払いがない場合、今後保険証を発行しないことを伝えた。


 すると、なにやら興奮して暴言を吐いていた男が運転する車を、俺に向かって急発進した。

よける間もなく、強い衝撃とともに俺の意識は暗転した。そういえば、扱いが難しい家だから気をつけろって出がけに課長から言われたなあ・・・。


 気がつくと、俺は白い空間にいた。

(ああ、俺は死んだんだな)

 そう思った。怒りや悲しみの感情はなかった。

(ナザ○ックの主人みたいに、感情が抑制されてるのかな。)

 そんなことを、お気楽に考えていると、声が掛かった。

 声というより、心に直接響く感じだ。


『依頼を受けないか?』

 ここは、真っ白な空間だ。声は、どこから聞こえてくるのかわからない。

『依頼を、受けないか?』

 反応できない俺に、もう一度、ゆっくりと同じ言葉が伝えられた。


「依頼ですか?」

返答する。

「すみません、状況がよく分からないので、説明をお願いしたいのですが」


『まず、お主は死んだ』

「・・・・・・はい」

『そして、通常ならば死んだ者の魂は、一定期間を経て解放される。

 世界に吸収される訳じゃな』


『だが、お主は、この”白の空間”に来た。すなわち”資格”があるということじゃ。』

「”資格”・・・ですか?」

 

『そう、”資格”じゃ。世界を渡る資格じゃな。この資格を持つ者は、少ないんじゃぞ。

 いわばお主は、ウルトラスーパーレアキャラじゃな』

・・・なんか軽っ!


「あなたは、どういった存在なのですか?」

『いくつかの世界を管理する者、いわば、管理者、かのう』

 おぉ、漫画みたいな展開だ。ちょっと、ワクワクしてきた。 


「管理者様ですか・・・。 神様とお呼びしてもいいですか?」

『好きにせい』


「・・・では、神様、依頼とは何ですか?」

『今とは違う世界でに行き、ワシのために働くのじゃ』

キタキタ!異世界転生キターーーーーーーー!

 あれ?感情が抑制されないなあ。まあ、どうでもいいか・・・。


『どんなことをすればいいのですか?』

「世界を救うのじゃ!」

おぅ、壮大・・・。


『依頼を受けたお主が行く世界は、今、滅びの道へと進んでおる。それを止めよ』

・・・う~ん。そうきたか・・・。


「あこがれの異世界転生なので、もちろん依頼はお受けします。」

『ほっほ、前向きじゃな』


「私の意識や記憶は残るのでしょうか?」 

『残るぞ。残らんと依頼内容も忘れてしまうからの』

「特別な力は、いただけるのでしょうか?」


・・・ここだ!ここが正念場だ!交渉がんばれ、俺!


『世界の救済を依頼するんじゃから、いくつかの力は与えるぞ。

 ・・・お主は、どんな力を望むのじゃ?』

よしっ、チート来た!!!!

 チートが貰えるならがんばれます。

 

「念動力<サイコキネシス>がほしいです!!」

 モノに触れずに、意志の力だけで物体を動かす超能力、「念動力<サイコキネシス>」

子どもの頃からのあこがれの力である。

『よいぞ』

 よっしゃー!やったーーーーー!


「それと、病気やけがをしない、健康で強い体が欲しいです!」

『・・よいぞ』

「人物の名前や能力がわかる、鑑定スキルが欲しいです!」

『・・・・よいぞ』

「それと・・・・、」

『・・・・・・まだあるのか?』

「あと、10個ほど・・・」

『限度というものがある。あと1つだけじゃ。』


「アイテムボックス!異空間収納ができる力が欲しいです!」

『・・・・・・・・・・・・・・はあ、しかたがないな・・・・・・、よいぞ』


『では、依頼内容じゃ』

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世界に4つの皇石こうせきあり

4つの皇石に選ばれし者 世界の礎とならん

その皇石とは〈火皇石〉〈水皇石〉〈地皇石〉〈天皇石〉なり

--------------------------------------------------------------------------

『これは、今からお主が行く世界に伝わる伝承じゃ』

『お主は、4つの皇石に選ばれし者となり、世界を救え』


 おふぅ、壮大なり・・・。


誤字脱字言い間違い等、多いかもしれませんが、ご容赦を。


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