今日の会話〜メイクについて〜
初投稿です。誤字脱字、文章もめちゃくちゃだと思いますが、温かい目と広い心で読んでいただければ幸いです。
焼き鳥ではタレ味と塩味、どちらが美味しいかというように、二択を巡っての主張のし合いや、ある一つの外見や使い方を題に論争するのは、恐らくどこの国でも誰でも一度は経験があり、平和の証拠ではないかと、私は思っている。
ここで、私のオススメである、とある3人の論争……いや、会話を覗いてみよう。
マジメさが取り柄のスミレ。
高身長でルックス抜群のサク。
金持ちのお嬢様であるツバキ。
今日は何を題に、盛り上がりを見せてくれるのだろうか。
「えーっ!先輩に告られたぁ!?」
「ちょ、声大きいよ!」
向こう側から聞こえてくる女子高校生の会話は、どうやら恋愛話しらしい。
「女ってなんでそんなに恋愛話しが好きなんだ?」
サクはパスタをフォークに巻きながら、正面に座るスミレとツバキに問う。
華麗に見えるその動作は、パスタの一本一本が吸い込まれているのかと錯覚してしまう。
「女から恋バナと愚痴を取ったら何が残るの?」
スミレは口元へと垂れてきた横髪を耳にかけ、パスタを巻いたフォークを口に運ぶ。
「悲しいこと言わないでよ」
ティーカップへ伸ばした手を止めてツバキは言う。
―――ここは平日の夕方のファミレス。
店内をぐるっと見回しただけで高校生の数が圧倒的に占めている。
先程の女子高校生のようにお喋りに夢中になっていたり、教科書やノートと真剣に向き合っていたりと、微妙な色合いの様々なブレザーが店内を彩る。
「女の子はいっぱい持ってるわ」
「例えば?」
「そうねぇ、メイクの技術?」
「詐欺テクニックね。たしかに持ってる。プリクラも写真画像も、今じゃ容疑より現行犯だよね」
豆腐に包丁を勢いよく刺すような言い草だ。
「いや、罪ではないわよ?」
思わずツッコミの手を目の前で止める。
「写真よこすの良いけど仕事にならないんだもん」
スミレは肩を落としながら溜め息と文句を一緒に零す。
書類応募や履歴書などの証明写真の時点で、自分を良く見せようと思ってなのか、過度のメイクをしている人数は実際に多い。
書類に目を通す機会が多いスミレにとっては、大いに迷惑なのである。
「それは困るわね」
「でしょ?たしかに『可愛いは造れる』よ?でもさ、作ったところで結局はバレるんだよ?それで「全滅された、マジなんなの」って。いや、男の方がマジなんなのってならない?」
「なる」
体に新しい空気を取り入れずに意見を述べ、そして付け足す。
「そもそもメイクをする意味って?」
「ちょっと待って、サクの「なる」の方が気になるわ」
スミレの話しを遮り、二人してサクに注目する。
「いや、普通に答えただけだけど?」
「サクも女性に幻滅することあるの?意外だわ」
驚きを隠せないツバキは開いたままの口を上品に隠す。
サクの高身長と抜群のルックスを持ってすれば、外見で騙された女性は寄ってくる。故にメイクが自然と濃くなる人数も多い。
「メイクは整形に等しい」
「偏見がスゴい」
堪えきれずに静かに笑いを零すスミレ。ここがファミレスではなく室内であったなら、大笑いしているであろう。
「まぁ、男女で意見が違うのは仕方ないわね、脳の構造上」
「いや、俺とスミレの意見はほぼ同じだろ」
「私は整形だなんて思ってないもん。詐欺だと思ってるだけで」
「紙一重よ」
客観的で的確な言葉で締め括られ、二人は何も言えなくなってしまった。
メイクは整形並の破壊力があるのか。それとも詐欺並の罪に手を染めていることになるのか。あなたはどう思われますか?
読んでくださり、ありがとうございました。
小説や物語を書くことに興味あり、初投稿でした。
コメントありがたいです。
今後も投稿するつもりですので、また来て下さい。