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5 ストレインの街へ 

 

 あの後、嘘を見抜ける魔道具というのをつけられ、人を殺したことがあるかなどの質問をされたが問題は特になかった。しかし、どこに住んでいたかと言われた時はどうしようかと思った。だけどその魔道具も万能ではないようでホントか嘘かということしか分からないようだった。


 だからといってすぐに解放されたのかといわれるとそうではない。念のためということで詰め所に泊まるようにと言われた。野宿するよりは全然マシだし、それに食事もだしてくれてむしろ僕的にはありがたかったんだけど。


 食事が出される前に、「身分証は大事なんだから無くすなよ。」と怒られたりもしたが。


 次の日に冒険者になるのだったらギルドで身分証の再発行が可能だといわれ、この街のギルドの地図を渡されて解放された。


「タツヤ。次は身分証をなくすんじゃねーぞ」

「はい、昨日はお世話になりました」


 そう挨拶を返し、歩いていこうとすると昨日の兵士が


「そういえば、名前を教えるのを忘れてたな。俺はワルツだ。もし困ったことがあったら力に

 なってやるからな。」

「はい。ありがとうございます。ワルツさん」


「おーい、ワルツ。交代の時間だぞ」


 詰め所のほうからそんな声が聞こえてきた。


「じゃあ、悪いな。また今度」


 と言い残し走ろうとしたが、何かを思いだしたかのようこちらを振り向き


「おっと忘れてた。ようこそストレインへ」


 そういった後、今度こそワルツは走って行ってしまった。


 ワルツさんはとてもいい人だった。親切に僕の話を最後まで聞いてくれたし、ほかにもいろいろと迷惑をかけてしまったのにいろいろ教えて教えてくれた。もし何か力になれることがあったら今度は僕が助けになろう。


 そう思いながら、歩き出した。




 ◆◆◆◆◆




 街の中はとても活気がよくあちこちで様々な声が聞こえてくる。


「今日の朝、収穫したばかりのポカのみだよ~」

「こっちは、今焼き立てのボタの串焼きだ!」


 声のするほうへ視線を向けてむると、露店が並んでいるのかすごい人だかりができている。


 (すごいな。僕も身分証の再発行をしたら、さっそくなんか買ってみようかな)


 そんなことを考えながら詰め所で貨幣の価値について尋ねたことを思い出した。

 兵士には「頭でも打ったか」といわれたがまあしょうがないだろう。


 黒石貨=1円

 銅貨 =100円

 銀貨 =1万円

 金貨 =100万円

 白金貨=1兆円


 となっているそうだ。100枚で一個上の貨幣と同等の価値になるようだが、金貨や白金貨は一般的には使われないらしい。金貨はまだ武器や防具の売買では使われるときもあるらしいが。


 他にも月日や時間について聞いたので、改めて思い出す。


 1年=280日 1か月=70日 4か月=1年 1か月=10週間 1週間=7日 


 曜日のような区分もあり


 闇、炎、水、土、雷、時空、光


 となっていて魔法の属性で曜日分けされているようだ。


 (この時に魔法の属性が7つだって初めて知ったんだけど)


 さらにちゃんと季節もあり季節はここら辺は春と夏しかないようだ。最初の1か月が春のような感じで

 次の2か月が夏。そしてまた春が1か月のサイクルらしい。ほかの地域や場所によってはほかにもあるらしい。


 そして時間という概念はそこまでは伝わってないようだった。この街の門を開閉するときも日が出ているかどうかで決めているようだったからである。ようだったということから一部の権力者などは時間を計るような道具をもっているらしい。


 また、この世界は奴隷や貴族がいる世界のようだ。そしてこの街ストレインは、シード王国というところに属している街のようだった。


 そんなことを思い出しながら、歩いていると目的地のギルドにたどり着いた。

 外観はあまりきれいとは言えないが、しっかりとした作りになっていて今までこの街で見た建物よりかなり大きい。


  思い浮かべてたのよりもかっこいいな。とりあえず中に入ってみますか。


 胸をドキドキさせながらギルドの中へと入った。


 中に入ると思っていたよりも、静かでカウンターのようなところに人が2、3人と酒場のようなところに冒険者のような人が3人いるだけだった。


 どうやらギルドは酒場と併設して作られているようでもう一度よく確認すると酒場にもカウンターのような場所がありそこにも人が2人ほどいた。


 想像してたのとずいぶんと違うな。テンプレみたいにちょっと怖そうな人に喧嘩を吹っ掛けられるかと思ってたんだけど・・・ 


 なぜか少し残念そうにしながら、カウンターにいた人に声をかけることにした。







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