二話 特異体質の私と好きなものがない彼
「希さんですね、一蓮托生病第1研究室へお願いします」
研究センターに着くとマニュアル通りの、いつも通りの言葉で迎えられる
私はいつものように第1研究室へ入った
「失礼します。ん?今日は、私1人ではないんですか」
「そうそう、新しく見つけた子なんだけどね〜特異体質という訳じゃなくて、好きなものがないから病にかかる可能性が低い子だよ。面白いよね。これでこの研究室は、1人を虐めるところから2人を虐めるところに変わった訳だ…(笑)」
1人じゃないから嬉しいのか、私と同じような人が増えてしまうから悲しいのか
自分の感情が読めなかった
「じゃ、検査始めるよ」
「はい、理沙研究員…」
嫌な検査がいつも通り始まってしまった
「希ちゃんの両親ってどうなったんだっけ、教えてくれる?」
「父は、私が中学生のときに…母と同化しました。母は、私が高校生のときに心臓発作で死にました。なので、母が死に同化していた父も共に死にました」
嫌なことを思い出させられて、息をするのも苦しくなる
「特異体質は病にかからないだけで、精神面を守ることはない。ということが分かった。ありがとね」
人をいじめたくせに笑える理沙研究員が怖かった
「この人誰ですか」
私の後ろから男性の声が聞こえた
「こんにちは、希と申します」
おそらく私のことを言っていたので挨拶をした
「あ、あなたが希さんなんですね。研究員から聞いてました。俺は誓矢です」
普通じゃない2人の普通の会話の様子を見て、理沙研究員は笑っている
理沙研究員は楽しそうに私達に次の検査内容を言う
「次の検査は、2人が研究室でもプライベートでも関わること!面白そうじゃん?」
「え?/はぁ?」
驚いている私達をよそに理沙研究員は
「頼んだよ♪」
と言って研究室を出ていってしまった
私達はどうなるのか。不安の中、新たな検査が始まる




