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4.冒険者になりましょう。

 現在、私は冒険者ギルドのある街に来ている。スペル王国の西の国境を越えた先にあるフィルアラ共和国の東に位置するアイラールドという街にいる。

 この街に来たのは初めてだけれど、街の大きさからして冒険者ギルドは存在するだろう。

 街に入る際に身分証の提示を言われたが、私はもう”ケーシィ・ガランド”としての身分はないわけで、後々冒険者登録をしてくるという事で街に入るための仮の身分証を発行してもらった。女三人旅なので、門に立っている兵士の方に心配されてしまった。

 「シィ姉様、冒険者ギルドに行く?」

 「ええ。冒険者ギルドで冒険者の登録をしてから、宿を探そうと思うわ。どんな依頼があるのかもきちんと見ておきたいし」

 冒険者ギルドについて調べたりはしてきたけれど、実際に冒険者ギルドの中に入った事はない。依頼についてもどういう依頼があるかといった話を聞いた事はあるけれども、どんな依頼があるのかを正確に把握しているわけではない。

 だから冒険者登録を済ませたらまずは、冒険者ギルドの職員の方にはじめての依頼はどのようなものをこなすべきかといった話をきちんと聞いておきたい。私もミレーナもアレーナも魔法は魔法師団長に習っていたのもあって使えるけれど、冒険者ギルドに関しては初心者なのだから。ジェネット王国に向かうのは確定事項として、この最初の街で冒険者としてやっていけるのだって証明したい。

 冒険者ギルドの場所を聞いて、三人で冒険者ギルドに向かう。

 冒険者ギルドへとたどり着いて、中へと入る。

 中にはそれなりに人が溢れていた。女性の冒険者も見られる。

 私たちは受付に向かって、受付の女性に話しかけた。

 「あの冒険者の登録をしたいのですが、よろしいでしょうか?」

 「冒険者の登録ですね。でしたら、これに記入をお願いします。ある程度で大丈夫ですよ」

 登録の記入用紙を渡され、三人そろってそれに記入をする。ある程度で良いとの事なので、白紙の部分も作りながら名前、年齢、性別、得意な事などを記入していく。

 「カードに登録しますね」

 記入用紙に記入して渡すと女性はそういって、冒険者カードに記入をしていく。そして最後に、

 「このカードに一滴血をたらしていただけば、それで登録完了になります」

 といわれたので、血液を垂らす。

 血液を垂らすと同時にカードが一回輝いた。これで登録完了らしい。

 「こちらが貴方たちのカードになります。カードの説明をさせていただきますね。このカードは依頼をどれだけこなしたかといった情報全てが記録されていくものになります。相手に見せたくない情報は、見えないようにする事も可能なので、そういう情報がある場合は後で自分で見えないようにしておいてください。またギルドカードは失くしてしまった際は、銀貨15枚で再発行が可能です。

 ギルドカードと依頼書を受付に提出し、申請が通ればその依頼を受けられる形になります。ギルドにはランクがあって、そのランクの一つ上のランクまでは受ける事が出来ますが、それ以上の難易度の場合はこちらで止めさせていただきます。止めても難易度の高い依頼を受けると強行をするのならば、何があっても自己責任という同意書に記入してもらって依頼を受ける事は出来ますが、おすすめはしません。

 ギルドのランクは最高ランクのSSSから、一番下のFランクまであります。ケーシィさんたちは、登録したばかりなので、Fランクからになります。最低ランクから、上のランクに上がる際のみ依頼をこなした数で自動的にランクが上がりますが、Dランクより上に上がる際は、ランクアップクエストをこなしていただく必要があります。ケーシィさんたちは、Fランクなので今受けられる依頼は薬草の採取などが主ですね。Eランクの依頼で小型の魔物の退治もありますが、冒険者になったばかりならばFランクの依頼から着実にこなしていく方がいいと思いますよ。

 私からの説明は以上ですが、何かご質問はありますか?」

 「大丈夫です」

 「はい。では、冒険者として活躍なされる事を願っております。頑張ってください」

 受付の女性にそう言われて、それに私たちは「はい」と返事をする。依頼書の張られているコーナーに向かい、EランクとFランクの依頼にはどんなものがあるのかというのを確認していく。

 Fランクは、基本的に薬草採取から、教会の掃除など雑用めいたものが多いようだ。Eランクになると、ゴブリンといった魔物退治があるようだ。

 「今日はとりあえず受けない予定だけど、最初はどうする?」

 「受付のお姉さんが教えてくれたようにFランクの依頼をこなしていくのがいいと思う」

 「Fランクの依頼は一人でこなせるものが多いから、手分けして色々やってみるのは?」

 どうしようか? と問いかけたらそんな答えが返ってきた。私も最初から魔物退治を受けようとは思ってなかったから、手分けして色々やってみるのは良いと思う。

 「それがいいわね。とりあえず、登録してどんな依頼があるか確認したから宿を探しに行きましょう」

 「うん!」

 「あんまり高くないところ探さなきゃね」

 明日から依頼を受けていこうと、私たちは冒険者ギルドを後にするのであった。




 宿屋は、街の人におすすめを聞いてそんなに時間がかからずに探す事が出来た。





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