表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/3

憧れの彼女

キーンコーンカーンコーン......


遠くの何処かでチャイムの音が聴こえる気がする。春のそよ風がHRに入り込んできて、気持ちいい。学年が変わってすぐの、この季節。なんだかワクワクするようで、気が重たいようで、ふわふわした気分だ。確か次の授業は化学で移動だったっけ。そう思いながらも、私は頰杖をついたまま立ち上がろうとはしなかった。


「朱里、ぼーっとしたりしてどうしたの?早く行くよ!」

「え、私、今ぼーっとしてた?」

「してたよ〜!あ、もしかして......またはやこのこと考えてたでしょ!」

親友の奈々に指摘され、私は顔を赤らめる。そう、最近の私は、早野かな、通称はやこさんのことばっかり考えてる。

「ばかっ声大きいよ〜!」

私ははやこさんの方をチラッと盗み見る。教室の真ん中で、バレー部の子達と笑ってる。その姿は、とってもキラキラして見えた。よかった、気づかれてないみたい。


私は3年生になってから彼女のことが気になり始めた。というか、完全に一目惚れだった。1年と2年の時は、部活もクラスも違うこともあって、全く接点がなかった。でも、今年、同じクラスになって、しかも彼女の席が右斜め前(!)で、気づいたら毎日、その横顔を見てた。彼女は本当にかっこよくて、しかも、バレー部のエース、いつも彼女の周りにはいっぱい人が集まっていた。私も、お友達の1人としてお近づきになりたい!私は切実にそう思ったけど、もう5月。結局、一言も話せてない。

私ははぁと大きくため息を一つついて、重い足取りで化学室へと向かった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ