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4  リューンの散歩

 


 あっしの名前は、リューン!

 セヴィ坊ちゃんの一番の友達にして、頼もしい護衛役でしっ!

 え? なんで坊ちゃんに護衛役が必要なのかって?

 それは、セヴィ坊ちゃんの身体が弱いからでしよ。同じ理由で、あんまり外へ遊びに行ったりしてもいけないんでし。

 だけど、セヴィ坊ちゃんはすぐ外で遊びたがるでし。まぁ、坊ちゃんはまだまだ遊びたい盛りの子供でやんすし、あっしにもその気持ちがわからなくはないんでしけどね。

 それで、困ったレオの旦那があっしをお目付け役に任命したんでし。いっつもセヴィ坊ちゃんと一緒にいて、坊ちゃんを外に出すな、絶対に守れって言われたんでし。重要な任務でし。

 毎日がんばるでしっ!


 あっ、そろそろセヴィ坊ちゃんが起きる時間でしよ……。


「ふぁぁあ…うーん……」

 あっ、やっぱり! 坊ちゃんが起きたでし。

 セヴィ坊ちゃんが起きたらすぐ、ベッドの隣に行って顔を舐めることになってるでしよ。

「あはは、くすぐったいよ」

 ダメでしっ。セヴィ坊ちゃんが起きるまでやるでし! あっしみたいに健康で逞しくなるためには身体のリズムを整えることからでしよ!

「うわっ、わかった、わかったってば。起きるから!」

 ホントでしか?

「おはよう、リューン」

 セヴィ坊ちゃんはいつも起きたら一番にあっしの頭を撫でてくれるんでし。レオの旦那の手よりも随分小さくて力も弱いけど、セヴィ坊ちゃんの手で撫でられるの、すんごく気持ちよくって大好きなんでし。

「うわぁ。今日もいい天気だ! ね、リューン、そう思わない?」

 窓を開けたセヴィ坊ちゃんの顔がぱぁっと明るくなったでしよ。柔らかくてさらっさらな金髪に日の光が当たって、よけいに明るく見えるでし。

 もちろんあっしもいい天気だって思うでし。

 それに、セヴィ坊ちゃんが嬉しそうだとあっしも嬉しくなるでしよ!

「ね、リューン。パパ、まだ寝てるよね? 昨日の夜、帰ってくるの遅かったもんね?」

 セヴィ坊ちゃんの声がすごく小さくなったでし。秘密事をするときのセヴィ坊ちゃんの癖でし。

 ――ちょっとイヤな予感がするでしよ。一体何するつもりでしか……?

 ベッドから飛び降りたセヴィ坊ちゃんが、レオの旦那の寝室の扉をそっと開けて中の様子を窺い始めたでし。

「うん、ぐっすり寝てる。よし」

 あっ、セヴィ坊ちゃんが今度は着替え始めたでしよ。

 坊ちゃん、坊ちゃん、何かあっしにも手伝えることないでしか?

「ちょっと、リューン。邪魔しないでよ。僕、着替えてるんだよ」

 あ、邪魔でしか。そうでしか。

 ちょっとしょんぼりでやんす……。

 セヴィ坊ちゃんはすっかり着替え終わると、もう一回レオの旦那の様子を確認して、忍び足で家の戸口へと――って、うわぁ、ダメでし!!

「あっ、こらリューン。洋服の袖引っ張っちゃダメだよっ」

 ダメでし。放さないでしよっ。レオの旦那にセヴィ坊ちゃんを外に出しちゃダメだって言われてるでやんす。

「しーっ! リューン、唸っちゃダメだってば。パパ起きちゃうよっ」

 起きればいいでし! 起きたらセヴィ坊ちゃんが出て行こうとするのを止めてくれるでし!

「静かにしてってば。僕、お外で遊びたいの!」

 そんなこと言ってもダメでし!

「リューン……どうしてもダメ?」

 そんな風に上目遣いで見てもダメでし!

「散歩でも?」

 さ、散歩……?

 セヴィ坊ちゃん、もしかしてあっしを散歩に連れてってくれるんでしか?

 えっ、ホントでしか、ホントでしか?

 あっし、すっごく嬉し――はっ!?

 だ、だだだ、ダメでし!! そんなんじゃ騙されないでしよ!

「リューン、シッポぶんぶんしてるよ?」

 こっ、これは違うんでし! 決して散歩が嬉しくてシッポ振ってるわけじゃないんでし。

「ね、行こうよ。散歩・・。今ならパパ、まだ寝てるし、起きる前に帰って来ればバレないよ」

 う、うぅぅぅぅ……。す、少しだけでやんすよ?

「ありがと、リューン。じゃ、一緒に行こう!」


 ふんふんふーん♪ 散歩っ散歩っ♪

 セヴィ坊ちゃんと散歩っ♪

 嬉しいでやんすー♪ 楽しいでやんすー♪

「リューン、ごきげんだね」

 あっ、セヴィ坊ちゃんっ。

 こっ、これは、別にセヴィ坊ちゃんとの散歩を本当に楽しんでるってわけじゃないんでしよ? こうやって楽しんでいるフリをして敵を油断させて、襲ってきたところを一網打尽にするためなんでし。誤解しないで欲しいでしっ!

 それにしても、セヴィ坊ちゃんの言うとおり、晴れてる日の朝の散歩は本当に気持ちいいでしねぇ。そこら中を走り回りたくなるでしよ。

 それに、セヴィ坊ちゃんは街の人気者だから余計に嬉しいでし。

 ちょっと前には、道ですれ違った頭にラミナを乗っけた人には大きな林檎をもらったし、ついさっきだって、やたらと色っぽいショートカットのお姉さんにミルクをご馳走になったんでしよ。二人ともセヴィ坊ちゃんとお話しながら、あっしをいっぱい撫でてくれたんでし。嬉しいでし。

 ――任務を忘れちゃいそうでし……。

 はっ、前方にまた街人を発見!

 背が結構高い、菫色の髪の男の人っす。あんまり見ない顔っす。

 敵でやんすか? 味方でやんすか?

「お兄ちゃん、おはようございます!」

 こっ、この男の人、セヴィ坊ちゃんが挨拶したのに、無表情のまま会釈しただけでやんす!

 失礼なヤツでやんす!

「僕はセヴィ。こっちは僕の友達でリューンって言うんだよ。お兄ちゃんとは初めて会うよね? お名前聞いてもいい?」

 むっ? あっしの方を見た途端、男の人が一瞬だけ眉間に皺を寄せたでしよ。

 コイツ敵かっ? 敵なのかっ?

「……ユッカ……」

 そう名乗ってユッカさんはしゃがみこむと、無表情のままあっしの頭に手を置いて――あっ、あぁっ、な、何なんっすか、この人!? あっしを撫でるのがすごく上手いでしっ。上手過ぎでしっ! き、気持ちいいでし……。

 だ、ダメでしっ! あっしにはセヴィ坊ちゃんを守るっていう任務がぁぁ……き、きゅぅん。ダメでしぃぃっ……。

「あはっ、リューンがすっごく嬉しそうな顔してる。ユッカお兄ちゃん、犬好きなの?」

 あぁ、ユッカさんが頷いたのが気配でわかったでしよ……。

 犬好きに敵はいないでし。こ、この人は敵じゃなさそうでしねっ。

 あっ、ソコ気持ちいいでしっ! もっと撫でて欲しいでしっ!!

「よかったー。ほら、リューンって大きいでしょう? だから、怖がる人もいるんだよ。僕やパパ以外の人に、こんな風にひっくり返ってお腹見せることなんて滅多にないしね。あ、でもユッカお兄ちゃんも大きいよね。だからなのかぁ」

「……」

「いいなぁ。僕もいつかパパよりも大きくなりたいんだぁ。なれるかなぁ?」

「……」

 ユッカさん、全然しゃべらないでしねぇ。

 はっ、うあっ、そっ、ソコも気持ちいいでしぃぃ!

「あれ? セヴィ?」

「あっ、リオお兄ちゃん。おはようございます」

 んっ? また別の声がするでし……。敵か味方か、確かめるでしよ! で、でも、気持ち良すぎて身体から力が抜けるでしぃぃ。

「おはよ、セヴィ。こんなところで何してるの? 一人で危なくないの?」

 あ、この声、この匂い、覚えてるでしよっ。リオさんっていう赤い髪の男の人でし。

 会う度にあっしの身体をいっぱいいっぱいいーっぱい撫でる人でし。

 ユッカさんの撫で方とは全然違うんでしよ。

 敵じゃないでしけど、ちょっとあっしが苦手な人なんでし。

 うぁー……それにしてもユッカさんの手が気持ちいいでしよぉぉ。ダメでしぃぃぃ。

「一人じゃないよ。リューンも一緒だよ?」

「えっ、ホント!? どこにいるの?」

「ここだよ。ユッカお兄ちゃんに撫でてもらってるの」

 ん? なんか視線を感じるでし……。

「ユッカさん?」

「そう。ユッカお兄ちゃん」

「……」

 あっ、ユッカさんがまた会釈した気配がしたでし。

 一瞬、あっしを撫でる手が止まった気がしたのは……きっと気のせいでしね。

「うわぁ、リューン、すごく気持ちよさそう。俺も撫でていい?」

「うん、もちろんいいよ。リオお兄ちゃん」

 えっ、セヴィ坊ちゃんっ!?

 う、うわぁぁああ。やめるでしぃぃ……。

 な、なんかリオさんの手、変でし。変でしよぉぉー!!

 そ、そこ、ただの肩でし! そこは肋骨でしっ!! ふあっ、そこは足の親指の爪でし! に、肉球までっ!! くすぐったいでしっ、やめるでし――!!

 って、あれっ? 気持ちいい方の手が、ユッカさんの手が、消えた……? な、なんででしか!?

「あれ? ユッカお兄ちゃん、どっか行くの? もしかして今からお仕事?」

「……ああ」

「そっかぁ。それじゃあ仕方ないよね」

 ユ、ユッカさん、行っちゃうんでしか……?

 ――って、はっ!? あっしはいつの間に服従のポーズしてたんでしか!?

 しまったでし! とりゃぁっ!!

「うわっ!? リューン、そんな急に飛び起きないでよ。吃驚するだろ?」

 はぁっ、はぁっ、はぁっ……。

 リオさんが何か言ってるけど気にしてられないでし。

 それよりも、あ、あっしとしたことが、油断したでしよ。

「それじゃ、ユッカお兄ちゃん、またね。お仕事がんばってねー!」

 あぁ、ユッカさんがまた会釈して去って行っちゃうでし。

 ユッカさん……。あっしの腹を露にさせるとは、名残惜し――じゃない! 恐ろしい人でしね……。

「ねぇ、セヴィ。今のって誰かな?」

 リオさんが今度はあっしの頭から首、背中、腰にかけて撫で始めたでしよ。

 ってか、リオさん、あっしに会うといっつもいろいろ触るの止めて欲しいでし。リオさんの撫で方は、なんか苦手なんでしよぉ……!

「ユッカお兄ちゃん?」

「そう」

「うーん……わかんない。今日初めてご挨拶したんだよ」

 セヴィ坊ちゃんがそう答えると、リオさんの手の動きが止まったでし。今のうちにセヴィ坊ちゃんの後ろに隠れるでしっ。

 ふぅ、ようやく解放されたでし。

 あっ、リオさんが、今度はセヴィ坊ちゃんの頭に手を置いたでし。坊ちゃんに危害を加えたら許さないでしよ?

「セヴィ。あんまり知らない人に話しかけちゃダメだよ? 危ないよ? レオンさんに怒られちゃうよ?」

「えー。でも、ユッカお兄ちゃんはいい人だよ。リューンがあんなに懐くの、ユッカお兄ちゃんが初めてだもん」

 そ、そうでしよ! 犬好きに悪人はいないでし!

「まぁ確かに。俺の方が、ずっと前からめいっぱい撫でるのに、あんな風に懐いてくれないもんなぁ」

 そ、それは、リオさんの撫で方がなんだかアヤシイからでしよ!

「リオさーん!!」

 ――ん? 何か女の子の声と足音が近づいてくるでし。

 二人とも、まだ気付いてないみたいでしね。でも、あっしはちゃんと気付いてるでしよ!

 でも地面じゃなくて、もっと上から聞こえてくるんでし。不思議でし。

 ど、どこからなんでしか?

「リオさーん!!」

「ん? 誰か俺のこと呼んだ?」

 そうでし。リオさん呼ばれてるでしよ。

 どこにいるのか探すでしっ。

 う――んと……あっ、あそこでし! すぐそこの街路樹でしよ!

 あっしがセヴィ坊ちゃんに伝えた直後、ガサガサってその木が揺れてポニーテールの女の人が降りてきたでし!!

 あっ、この女の人は知ってるでしよ!

 郵便配達してる人でし。よくレオの旦那のところにもお手紙持ってきてくれるでしよ。

「なんだ、ティーアかぁ。誰かと思ったよ。君、いつもすごいところから現れるよね」

 ――今気が付いたんでしけど、なんかティーアさんと似た匂いの人を、あっし知ってる気がするでし。誰だったかがんばって思い出すでしよ。

「ティーアお姉ちゃん。おはようございます」

「あれ? セヴィ君も一緒? おはよー」

 ティーアさんはセヴィ坊ちゃんの頭とあっしの頭を同時に撫でてくれたでし。

 嬉しいでしっ!

「俺に何か用事だったの?」

「ええ。リオさん宛に手紙が届いてます。はい、どうぞ」

 ティーアさんが大きなバッグの中から、手紙を取り出してリオさんに渡したでし。

 いいなぁ。あっしにも、いつか誰かから、おやつの骨が届くんじゃかないかって密かに期待してるんでし。

「あ、ホント? サンキュ。そうだ、イレーネ先生とかイオリちゃん宛のもあったりする? 俺今からグラッツィア施療院に行くから、あるなら一緒に持って行くよ?」

「本当ですか? ありがとうございます、助かります。じゃあ、お願いします」

 ティーアさんがまたバッグの中を漁り始めたでし。

 頭の上で菫色のポニーテールがぴょこぴょこ揺れてて、つい跳び付きたくなっちゃうでし。

 それにしてもティーアさんの匂いは一体誰に似てるんでしかねぇ。なかなか思い出せないでし。つい最近、会った人だと思うんでしけど。

「ティーアお姉ちゃん、ユッカお兄ちゃんと髪の毛の色が一緒だね」

 あっ! そ、それでし!!

 セヴィ坊ちゃん、さすがでしっ! ユッカさんでし!! ユッカさんとティーアさん、匂いがそっくりでしよっ!!

「え?」

「ほら、リューンもそう思わない? 珍しい色だから、僕ちゃーんと覚えてるよ」

 思うでし、思うでしっ!! すんごく思うでしよっ!!

「あぁ、そういえば確かに。瞳の色も一緒だね。ティーアってさ、親戚にユッカって名前の人がいたりするの?」

「え? ユッカって言ったら、私のお兄ちゃんの名前だけど……」

「へぇぇ! あんまり似てないんだね」

 リオさん、正直過ぎるでし。

「ねぇねぇ、ユッカお兄ちゃんって何してる人なの?」

「ん? あぁ、お仕事のこと? えっとね、海竜亭のコックさんだよ」

「うわぁぁ、すごい! マックスおじさんのお店だよね? 僕知ってるよ。パパときどき行ってるもん。いっつもお客さんいっぱいなんだ」

 嬉しそうなセヴィ坊ちゃんとは違って、リオさんは何故か首を傾げてるでしよ。どうしたんでしかね?

「海流亭のコックって本当? 俺、結構通ってるのに一回も見たことないや」

「お兄ちゃん、まず厨房から出ないから……」

「あぁ、それでかぁ。そう言えば、確かにコック姿の人って見たことないや。アニータさんとノエルはよく見るけど」

「でもなんで、二人ともお兄ちゃんのこと知ってるの?」

「うん。さっきね、リューンを撫でてくれたんだよっ♪」

 そうでしっ。坊ちゃんの言う通りでしっ! いっぱい撫でてもらったんでしよ!! すっごく気持ちよかったでし。また撫でて欲しいでし。

「ねぇ、ティーア。ユッカさんって、いっつもあんな感じ?」

「あんなって、どんな感じでした?」

「無愛想、無口、無表情」

 リオさん……にこにこしてるけど、さっきから表現がストレートすぎるでしよ。

「あぁ……すみません。お兄ちゃん、極度の人見知りだから。知らない人とはほとんど話せないの。慣れると会話できるようになるんだけど」

「慣れるとって、セヴィとさえ話せてなかったのに。ティーア以外で普通に会話できる人っているの?」

「一応。えっと、お店のマクシミリアンさん、アニータさん、それにノエル君、かな」

「それ以外の人は?」

「多分、ダメなんじゃないかな」

「何それ? ユッカさんって面白い人なんだね! へぇ、興味湧くなぁ。結構いい体格だったし、骨格もしっかりしてそうだし」

「え?」

「ティーアも綺麗な骨格してるもんね」

「え!?」

 ティーアさん、明らかに狼狽えてるでし。

 リオさんって、たまによくわからないことを言うんで……ん?


 な、なんか、セヴィ坊ちゃんとあっしを呼ぶ声が遠くから聞こえたような気がしたでしよ。

 い、今の声は……

 坊ちゃん、セヴィ坊ちゃん、早く帰らないとまずそうでしっ。

「ん? リューン、どうしたの? どっか行きたいの? ズボン引っ張っちゃやだよ」

 いや、そうじゃなくってでしね。すっごく恐ろしい気配が……

「あっ、レオンさん、おはようございます」

「えっ、パパ?」

 レ、レオの旦那!!

「セヴィ、リューン……っ!!」

 ひぃぃぃぃ……旦那が仁王立ちで坊ちゃんとあっしを見下ろしてくるでしよ。

 旦那の纏ってる黒くて禍々しいオーラが、ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……って渦巻いてるのが見える気がするでしっ!

 うわぁぁぁぁぁ! こ、怖いでしぃぃ――!!

「パパ……ぼ、僕……」

 坊ちゃんの方をちらっと窺ったら、目に涙いっぱい溜めながら旦那を見つめてたでし。

 多分、あっしもセヴィ坊ちゃんとほとんど同じような表情してると思うでし。

 きゅぅぅ…ん。

 ご、ごめんなさいでし。

 ごめんなさいでし。

 ごめんなさいでし。

 とっても反省してるでし。許して欲しいでし……。

 坊ちゃんと必死で旦那にお願いしてたら、なんだか旦那の黒いオーラに勢いがなくなってきた……ような気がする、でし、よ?

 あり? ありり?


 あっ、レオの旦那がおっきな溜め息を付いたでし。

「お前たち、帰るぞ」

 あり?

 なんかよくわからないでしけど、レオの旦那があっしたちのことを許してくれたみたいでしっ♪ 嬉しいでし!

 セヴィ坊ちゃんもとっても嬉しそうでしっ!!

「うんっ!」

 あっ、セヴィ坊ちゃん、待つでし! あっしを置いてかないで欲しいでしっ!!

 って、坊ちゃん、ちゃんと前向くでしっ。後ろ向きながら走るのは危ないでしよっ。

「ティーアお姉ちゃん、リオお兄ちゃん、またね! リューン、行こっ」

 でしっ!!


 

 しばらく間が空いてしまいましたが、ようやく更新できました♪

 今回は、かすけさん考案のセヴィとリューン、そしてレオン。それと、きーあさん考案のリオをお借りしました。

 ちょっと趣向を変えて(?)リューンの視点にしてみました。

 あ、ワンコは色を識別できないって言われてますが、このお話はファンタジーなので大目に見てください……(´Д`)

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