詩 俺の負け
掲載日:2026/04/26
俺、大丈夫かな?
彼女と一緒に歩いていると、気になる。
ちゃんと喋れているか。
口臭や体臭はしないか。
男友達なら気にしないことでも、彼女の前だとどうしてもテンパってしまう。
だって、彼女からはいい香りがするから。
俺のためにダイエットしてくれて、ナチュラルメイクしてくれているのが分かるから。
自分も彼女のために努力したいのだが、彼女は「そのままでいいよ」って笑う。
そうなのかとほっとする自分と、嘘だろという自分に分かれる。
あー、どうしよう。
神頼みするわけにもいかないし、彼女自体が今の自分にとって、神様みたいなものだった。
「なあ」「うん?」
彼女がふわりと髪をなびかせて、こちらを向く。
駄目だ、こりゃ。
俺の負けだ。




