表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
78/121

第17話「保証の安心」(加筆修正・復元ブラッシュアップ版

テレビではニュースが続いていた。

男性インタビュー(いつもの同じ人)

「これで夜も安心して歩けます」 通行人(同じ人)

「もう何回目やねん……」 カメラマン

「続けてください」 男性

「これで夜も安心して歩けます」 愛ちゃんが小さく言った。

「おじさん」 俺

「なんだ」 愛ちゃん

「夜、怖くて歩けませんわ」 俺はエアロバイクのペダルを回した。

ゴン……バチン!! ゴンバチン!! 俺

「……」 愛ちゃん

「……」 俺はつぶやいた。

「これは」

「ストレスバイクだな」 愛ちゃん

「完全に壊れとるやんけ」 俺

「でも」

「三百六十五日保証やで」 愛ちゃん

「…………」 愛ちゃんは静かに言った。

「保証あるのと」

「交換してくれるんは別問題ですわ」 俺

「そんなアホな」 箱を確認。

デカデカと書かれている。

365日保証 俺

「ほら」

「保証あるやん」 愛ちゃん

「嫌な予感しかしませんわ」 スマホでサポートページを開く。

問い合わせフォーム。 Q:異音がします

A:ネジを締めてください Q:ペダルから音が出ます

A:ネジを締めてください Q:ガタつきます

A:ネジを締めてください Q:完全に壊れました

A:ネジを締めてください Q:もう音が怖いです

A:ネジを締めてください 俺

「……」 愛ちゃん

「最初っから言うてるやん」 俺は工具箱持ってきた。

ギリギリギリ……ギリギリ!! 俺

「完璧や」 ペダル回す。

バチン!! ゴン!! バチンゴンゴン!! 俺

「……」 愛ちゃん

「……」 スマホ見る。

まだデカデカと。

365日保証 俺

「これは」

「安心やな」 愛ちゃん

「おじさん」

「全く安心できひんわ」 テレビのニュース。

マダム・シャークが新CMで登場。

くまちゃん(ぬいぐるみ)抱きしめて。 マダム

「ホーッホッホッホ!!」

「わたくしのくまちゃんですわ!」 くまちゃん、ポロッと落ちる。 マダム

「きゃあああ!!」

くまちゃんポロ マダム

「くまちゃーん!!」

「えーん!! えーん!!」 (CMテロップ)

※くまちゃんは無事です

(ネジが代わりに飛んでいきました) 愛ちゃん

「ただの落とし物やんけ……」 俺

「えーんいけます? いけます?」 愛ちゃん

「いけません」

「おじさんまで泣き真似せんといて」 俺はスマホ握りしめて問い合わせボタン押す。

画面:

「現在混雑中。お待ち時間:365日」 自動音声

「ようこそ、マッスルシャークサポートへ」

「異音でお困りですか?」

「1を押してください」 俺、1押す。 自動音声

「ネジを締めてください」

「締めても直らない場合は2を」 俺、2押す。 自動音声

「ネジを締めてください」

「締めても直らない場合は3を」 俺、3押す。 自動音声

「ネジを締めてください」

「締めても直らない場合は4を」 愛ちゃん

「おじさん」

「無限ループですわ」

「もう切った方が」 俺

「まだや」

「保証あるんやから」 エアロバイク鳴る。

ゴン……バチン……ゴンバチン!! 自動音声

「4を押してください」 俺、4押す。 自動音声

「ネジを締めてください」

「締めても直らない場合は5を」 テレビ割り込み。

キャスター

「速報です」

「マッスルシャークの新CMが異音問題を解決?」 マダム(CMリピート)

「えーん!!」

「くまちゃーん!!」

「ホーッホッホッホ!!」

「これで夜も安心ですわ」 専門家登場。

専門家

「今回の異音は『加護の音』です」

「九九割安心です」

「残り1割は……女児向け(怖)」 愛ちゃん

「おじさん」

「本当に」

「嫌な予感しかしませんわ」 俺はスマホ耳に当てたままペダル回す。

ゴンバチン!! 俺

「3押したのに」

「まだ続くんか……」 自動音声

「6を押してください」 テレビのニュース続く。

男性インタビュー

「これで夜も安心して歩けます」 俺は静かに言った。

「これは」

「本当に」

「ストレスバイクだな」 愛ちゃん

「……はい」 マダム(遠くから)

「えーん!!」 (続く……多分永遠に)



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ