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第41話 専門家の女児向け金融教育

(舞台:週刊・天動説クロニクル編集部・浦安支店。

ディズニーランドのすぐ隣の謎のビル地下3階。)

重厚なドア。

『編集長:愛』

その下の張り紙。

「アホは去れ(専門家専用出口:壁)」

室内。

壁には、これまで殴り飛ばされた専門家の跡がいくつも残っている。

机の横では、マダムがくまちゃんを抱えて震えている。

愛ちゃんは足を組み、チュッパチャプスをガリガリ噛み砕いていた。

ドアが開く。

専門家(汗だく)

「編集長!!」

「今回は……女児教育の未来についてです!!」

愛ちゃん

「帰れ」

専門家

「話だけでも!!」

愛ちゃん

「嫌な予感しかしない」

専門家は机に

ドン!!!

と何かを置いた。

そこには

・かわいい絵本

・ミカちゃん人形

絵本のタイトル。

『ミカちゃんのモテモテお金レッスン』

帯にはキラキラ文字。

「勝ちまくり!モテまくり!」

愛ちゃん

「なんやこの呪いの禁書は?」

専門家

「現代は金融教育の時代です」

「これは」

**『女児向け資産形成教育』です」

愛ちゃん

「嫌な単語しかない」

専門家は絵本を開いた。

――1ページ目

ミカちゃん

「ミカはかわいいお人形♡」

――次のページ

おじさん

「ミカちゃんのためなら何でも買うよ!」

――次のページ

ミカちゃん

「ミカね」

「タワマン欲しいの♡」

――次のページ

おじさん

「買った!」

愛ちゃん

「教育ちゃうやろ」

専門家

「いえ」

「これは」

**『頂点女子教育』です」

愛ちゃん

「なんやその職業」

専門家

「愛されながら資産形成」

愛ちゃん

「言い方」

専門家は裏表紙を指差した。

街頭インタビュー

「泣きながら一気に読みました」

「娘の教育に使います」

「夜も安心して歩けます」

愛ちゃん

「なんでやねん」

専門家はドヤ顔で言った。

「統計によると」

「成功率」

「99割です」

愛ちゃん

「割の意味知っとるか?」

次の瞬間。

ドゴォォォォン!!!

専門家は壁にめり込んだ。

愛ちゃん

「安心せぇ」

「これは没収や」

愛ちゃんは

・ミカちゃん人形

・禁書絵本

を回収した。

マダム

「きゃあああ!!」

「くまちゃーん!!」

愛ちゃん

「落ち着け」

「これは証拠品や」

マダム

「編集長……」

「それ……」

「くまちゃんと同じ扱いですわ……」

愛ちゃん

「禁書や」

その時。

壁から専門家の声。

専門家(壁)

「ですが編集長……」

「この教育……」

「すでに全国に広まっています」

愛ちゃん

「やめろ」

「その展開は聞きたくない」

画面切り替え。

――街頭インタビュー

母親

「泣きながら一気に読みました」

母親②

「娘の教育に使います」

父親

「夜も安心して歩けます」

女子小学生

「ミカちゃんみたいになりたいです♡」

会社員

「2075年が心配で眠れません」

老人

「本当の大災害は2075年と聞きました」

主婦

「将来が不安で3冊買いました」

学生

「勝ちまくりモテまくりです」

通行人

「人生変わりました」

通行人②

「資産形成できました」

スタジオ

ざわ……

ざわ……

ざわ……

愛ちゃん

「なんやこの教育崩壊は!!!!」

専門家(壁)

「統計によると」

「成功率」

「99割です」

愛ちゃん

「割の意味知っとるか!!!!」

マダム

「こわいですわ……」

「2075年が来ますわ……」

愛ちゃん

「来るか!!!!」

スタジオ

ざわ……

ざわ……

ざわ……

愛ちゃん

「何がやねん!!!!」

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