後日談2 ツチノコ触れ合いパークの悲劇
おはようございます。
天動説ニュースの時間です。(中継映像:郊外の「ツチノコ触れ合いパーク」。看板には「ツチノコに触れ合おう! 安心して歩けます♡」と書かれているが、園内はすでにカオス)リポーター
「本日、熊ちゃん姫が『現場主義でツチノコと触れ合いますわ!』と宣言し、パークに突入しました!」愛ちゃん(スマホから即ツッコミ)
「ツチノコ触れ合いパークてなんやねん!? 幻獣やろ!? 触れ合えるわけないやろ!! こんな施設作った奴、頭おかしいんちゃうか!?」熊ちゃん姫(白いワンピース姿でくまちゃんを抱え、キラキラ笑顔)
「ホーッホッホッホー!!」
「皆様、ツチノコは可愛いですわ! わたくしが今すぐ触れ合って、安心をお届けしますわ!!」愛ちゃん
「可愛いわけないやろ! ツチノコって伝説の妖怪やん! 触れ合いとか無理ゲーすぎる!! 絶対逃げ回るか噛みついてくるで!!」(園内のツチノコエリアに突入。ツチノコたちが草むらからニョロニョロと顔を出す)熊ちゃん姫
「まあ! なんて愛らしい……! くまちゃーんも見てごらんなさい!」愛ちゃん
「愛らしいわけないやろ! あれ見てみ! ニョロニョロ動いてるやつ、完全に『触るな危険』オーラ出てるやん!!」熊ちゃん姫
「触れ合いますわ!!」
(ツチノコに手を伸ばす)ツチノコA
(ニョロッ……)愛ちゃん
「待て待て待て!! 姫! それ絶対ヤバいって!!」ツチノコB
(ニョロニョロニョロッ!!)突然、ツチノコたちが一斉に動き出す。
熊ちゃん姫に向かって高速で追いかけてくる!熊ちゃん姫
「きゃあ!! 待ってくださいまし!! わたくし、触れ合いに来ただけですわ!!」愛ちゃん
「ほら見たことか!! 幻獣が触れ合いとか無理あるわ!! 逃げろ姫!! 全力で逃げろ!!」熊ちゃん姫(全力ダッシュ)
「アババババ!! 速いですわ!! くまちゃーん、しっかりつかまって!!」愛ちゃん
「つかまってる場合か! 落とすなよ!! また落とすパターンやろ!!」(全力で走るが、ヒールが草に引っかかる)熊ちゃん姫
「きゃああああ!!」(盛大にコケる)ポロッ……。くまちゃんが地面に転がる。熊ちゃん姫
「……!?」
熊ちゃん姫
「く……くまちゃーん……!!」(大号泣)熊ちゃん姫
「えーんえーん!! くまちゃーん!! わたくしがコケたせいで……えーん!!」愛ちゃん
「ほらな!! また落としたやんけ!! 何回目や!! 現場主義すぎて自爆しとるやろ!!」ツチノコたち
(ニョロ……?)
(追い回しを中断して、くまちゃんの周りに集まる)熊ちゃん姫(地面に座り込んで号泣)
「くまちゃーん……ごめんなさいですわ……えーん!!」おじさん(遠くから駆けつける)
「……ヤラセだろ。……でも、姫様、また落としたな」愛ちゃん
「ヤラセちゃうわ! これはガチのドジや!! ツチノコに追い回されてコケて落とすって、どんだけ運悪いねん!!」熊ちゃん姫(涙目でおじさんを見る)
「おじ様……くまちゃーん……拾ってくださるんですの……?」おじさん(くまちゃんを拾って渡す)
「……まあ、雰囲気だよ。ほら」熊ちゃん姫(くまちゃんを抱きしめてまた泣く)
「えーん……ありがとうですわ……おじ様……」(ツチノコたちが熊ちゃん姫の周りでニョロニョロ集まる)ツチノコC
(ニョロ……安心……)熊ちゃん姫
「ツチノコさんたちも……わたくしを心配してくださってるんですの……? えーん……みんな優しいですわ……」愛ちゃん
「ツチノコにまで同情されてるやんけ……!! 幻獣が同情するってどんだけポンコツやねん!!」おじさん
「……ヤラセだろ。でも、みんなで安心して歩けそうだな」画面の端。
カメラマンは
また
撮影を続けていた。……ツチノコ触れ合いパークで、
熊ちゃん姫の号泣とツチノコのニョロニョロが、
静かに響き続けていた。




