【閑話:例外の附則】
4章末の閑話、これと悩んだのですが、これも良いかなと思い2つ目の閑話です。
いい天気の朝であった。
チチチと小鳥が飛んでいく。
風も穏やかだ。
ソリスの家の玄関前。
しゅん…
アミュアは白ワンピースの裾を握りしめ、うなだれている。
珍しく表情は多弁、泣きそうである。
しかし、どんなに悲しいとアミュアが思っても涙は流れてくれなかった。
ワンピースの裾から伸びた白い素足が内股になり震えている。
10才程度の外見もあわせ、それはそれは痛ましい姿だった。
アミュアの後ろには、ソリスの極大生活魔法によって大きな水の玉が浮いている。
真球状にまとまるその水の玉の中には、ぐるぐると回っている寝具。
洗濯されているのだ。
寝具の合間にちらりと小さな下着も見えた。
そしてアミュアの前では腕を組み、仁王立ちのソリス。
「なぜトイレでしない」
柳眉は逆立ち、かなりお怒りのご様子。
じっと下を向いて唇を噛んでいるアミュア。
キッと顔をあげ弁解する。
「ししょうは夜はベッドにいなさいといいました」
じわじわと意味がわかったソリス。
額に手を当てそっとつぶやく。
「これからは夜でもトイレにいってよい」
これは言わなかった自分が悪かったのだろうか?いや悪くないはず。
などとその姿勢のまま思考に沈むソリスであった。
チチチとまた小鳥が青空に飛び立つ。
静かで平和な日になりそうだった。




