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死闘の末に

前回までのあらすじ

俺はパーティ探しのため、ギルドの地下にある闘技場のシングル戦に出る。まさかの初戦の相手は、十連覇中のサツジン=クラウス。ついにクラウスとの一騎打ちが始まる――!


こいつ、構えただけでわかる。隙がない。困ったな。

……一応言っとくけど、俺も隙ないよ?

お互い出方を伺いながら、硬直状態。すぐには終わりそうにない。

ちなみに俺は剣持ち、クラウスは素手。俺たちは円を描くように歩いている。――よくアニメであるやつね。やってみたかったんだよね。

はぁ……すぐ終わらせたかったのに。多分クラウスも同じこと思ってる。さっさと終わらせて、前回準王者と戦うために体力を温存したいはず。俺もだけど。

どうする? 大技ぶっぱなすか?

でも避けられたらアウト。

とりあえず小手調べで、剣を鞘に納めた。

円を描きつつ少し速度を上げて、クラウスに向かって上から蹴りを入れる。

……まあ、そりゃそうだよな。片腕で防がれた。

でも、ちょっと力を込めたから、クラウスの足は少しだけ地面にめり込んだ。

ラッキー……おっと間違えた、計算通り!!

今、メガネがあったら「くいっ」と上げてドヤ顔してたな。

でもね、転生してから視力めっちゃ上がったんだよね。遠くもよく見える。メガネかける必要ないんだよね……

――やべっ、クラウスこっち睨んでる。ドヤ顔、失敗したか?

足が埋まってるから、クラウスはほとんど動けない。よし、もう一発いくか。


「はぁ! はぁ! はぁ!!」

「ッ!?」


連打でさらに足を地面にめり込ませた。


「トドメだ!!」


俺は高くジャンプして回転しながら踵落とし――

――だが、クラウスに足を掴まれた。

そのまま振り回され、地面に叩きつけられる。


やべぇ、意識が飛びそうだ……。

俺の再生能力の速さより、クラウスの連打の方がちょっと速い。

あれから1分。もう何回地面に叩きつけられたか数えられない。

100回は超えてるな、これ。

「へぇ、口ほどにもねぇ。雑魚が……終わらせてやる!!!!」

クラウスはそう叫んで、俺を高く放り投げた。

……そして、巨体になりやがった。マジかよ。


斬撃拳(スラッシュナックル)!!」


空中の俺に向かって、巨大な拳を叩きつけようとしてくる。

でも、計算通り!

俺は鞘から刀を抜いた。

――怪しい? 本当だって! 空中ならちょっとだけ強いんだよ。

後藤さんに修行で毎回吹っ飛ばされてたおかげで、感覚掴んだんだよね。

クラウスは俺の頭を狙ってる。甘い!

俺は頭を軸に回転して拳をかわし、クラウスの右拳を斬りにいく。

……が、硬すぎて切れなかった。かすっただけ。


「かった……」

思わず呟いた。でもまだチャンスはある。

巨体化して隙ができたクラウス。

左腕でまたパンチが来たので、回避して、斬りつける。

ちょっとだけ傷つけたけど、やっぱ硬ぇな……。

空中に居続けるのもキツい。

よし、左腕に着地!

そのまま腕の上を走り、首を狙う。

ここから首までは、ざっと50メートル。

助走をつけて、クラウスの腕を蹴り、勢いをつける!

今の俺の最高の一撃を叩き込む!


……クラウス目線だと、刀持ってなかったらキスしにいくみたいに見えるかもしれん。

やべ、余計なこと考えた。恥ずかしい。

よし、集中!


「これでやれなきゃ、俺もまだまだだな」

俺が技を決める体勢になったのに気づき、クラウスがニヤリ。

「来い!! 小僧!!」

俺は勢いをつけて首に向かうが、当たり前のように右腕が邪魔してくる。

左腕もだ。うざい。でもなんとかかわす!

あと少しで首!

勢いだけじゃ切れないな、空中で回転して勢いを入れるよう。

そして――


刹那一閃(せつないっせん)!!!!」


俺が地面に着地したと同時に、刀が軽くなった感触。

見ると、刀が折れていた。マジかよ……まぁギルドの借り物だけど。後で怒られそう。

この一撃で倒せなかったら、もう無理だ。頼む、倒れてくれ!

俺は後ろを向いて上を見上げた。

クラウスは俺を見下ろし――ニヤッと笑った。やばいかもしれん。


「ふっ、クソガキが……だが、見事だった!!」


そう言って、クラウスは光になって消えた。

……勝った。


やった。よっしゃ!!!!

俺は緊張が解け、その場にへたり込んだ。

もう無理……キツすぎ。回転を入れたせいで目が回る。みんなは回転しずきないようにね。

こんにちはあるいはこんばんは、またはおはようございます。モヒです。この作品の作者です。あれ?こういうのって筆者って言うんだっけ。なんでもいいや。いや〜戦闘シーンって結構書くの難しいもんですね。ちょちょいのちょいと思ってたのに……皆さんすごいですね。戦闘シーンって戦闘したことないから全然分かりません。今回は結構長くなりましたね。今までで1番長かった気がします。そうそう長いといえば、この作品の題名も長いので、勇者になれなかったことについて話しませんかという題名を変えようと思います。僕は勝負に出て変えて見ようと思います。題名は"勇者じゃなかった俺の話"なんてのを考えております。近日中にまた新しいエピソードを出します。良かったら見てください。あと、もうひとつ出来れば下にある星マークと感想をして頂けたら嬉しいです。皆さん今日も良い1日をお過ごしください。

モヒでした。

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