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あと少しで異世界だ!!

「はーい、それでは〜!運命のルーレット、スタートですっ!」

……え? みんな思ったよね?

開始早々、急展開すぎん?

この子さっきまであんなに怒ってたのに、急に笑顔でテンション爆上がり。変わり身早すぎて怖いわ。

そんなことを思ってたら、アキスが指をパチンと鳴らした。

すると空中にホログラムみたいな輪っかが出現した。中にはルーレット。

そのルーレットには、こう書かれていた。

【不死と再生能力】【マッハのスピード】【絶対感知】【眠くならない体】

【無機貫通】【無限の体力】【一回だけ生き返る】【レベルアップ】

【黒炎の支配者】【無音殺し】【1日1回大自爆】

……おい、待て。

なんかおかしくないか?

「1日1回大自爆」って何だよ。能力というか、デバフだろ。

それに「無限の体力」って、それもう能力っていうかチートすぎん?

「いや、なんかもっとこう……“時を止める”とか、“空飛ぶ”とか、そういう王道のやつはないの?」

アキス「……そういうの、人気だからすぐ消えるんですよ。あと、時止められたらすぐに相手倒しちゃうから候補の中に入れてません。

だってすぐに終わったらつまんないじゃないですか。追加するのもめんどくさくて」

「それに賭けで負けないとなるとつまんないしね」

また“めんどくさい”かよ!!

ん? なんか聞こえたような……賭け?

俺たちって賭けの対象? ふざけんなよ。本性表したな。なんで俺が賭けの対象にならなきゃならないんだよ。

そんなこと思ってたら、ルーレットは高速で回り始めた。

キュルキュルと音を立てながら、ものすごいスピードのせいで逆に回ってる感じに見えるんだけど。ていうか──

「やだやだやだっ! 『1日1回大自爆』だけはやめてくれ! 俺、死ぬって! “大”が付いてるんだぞ‼︎ 普通自爆だろ⁉︎」

アキスが涼しい顔で説明しだす。涼しそうだな。

「それはですね、爆発時に痛みはありますが、どんな強敵でも一発で倒せることもあります。

ただ、防御系の超能力者かタンクで上位の人ならギリギリ耐えるかもしれません。

もちろん、防御系の超能力は一切効きませんから。

とはいえ、普通の敵なら吹き飛んで骨も残らないレベルなので、敵に飛びついて自爆とかしたら勝てますよ。代償はデカいですけど」

……いや、そりゃ強いかもしれないけど、自爆って時点で使いたくねぇよ!

俺は心の底から願った。

「せめて“黒炎の支配者”とかに……! “絶対感知”も悪くないし! なんかかっこいいし!」

「『stop』って言えば止まりますよ〜」

え、何それ? もっと早く言ってくれよ。

無駄にドキドキしてたじゃん! 時間返せよ!

「ストップ!!」

叫んだ瞬間、ルーレットは──止まらなかった。

……ん?

「あの〜、止まらないんですけど……」

アキスはまた、こっちを「早く言えよ」みたいな顔で見てくる。

その顔がむかつく。

「『stop』ってちゃんと発音してくださいよ。英語ですよ、え・い・ご」

めんどくさ!!!! 顔ムカつく!!

やばい、“めんどくさい”とか思ったらこいつらと同じになっちゃう。我慢だ我慢だ、俺は我慢できるやつだ……!

「ストップ」じゃなくて、「stop‼︎」

そう叫ぶと──ルーレットが急に減速した。

よっしゃ、止まる……!

……と思ったら、なんか全然見えないな。眩しいな。

まさか!?

「おい!! 何しれっと俺を異世界に送ろうとしてんだよ!」

「いや、その、うちらも色々暇やないんです。早よ行ってくれはります?」

急に関西弁? いや京都弁? どっちでもいいけど、キャラ変わってないか?

やばい、このままだと自分の能力も分からずに異世界行ってしまう。

う、嘘だろ!?俺の能力──どこ行った!?

アキスが「どこに転生するかはランダムでーす。気をつけてくださいね。『ステータス表示』と言えば自分の能力見れますよ〜」

次にセットウが

「あと、転生者殺しには殺されないようにしてください!!

すぐに死なれるとお金が……コホンっ、死ぬともう生き返れませんからね〜」

眩しい。

また聞こえたぞ、“賭け”って。

あいつら、今度会ったら──顔面殴ってやる。

そう決めて、俺はゆっくり目を閉じた。

どうでしょう?

これからいよいよ、異世界編の本編に入ります。


楽しみにしててください。……しすぎるのはダメですよ?

僕、プレッシャーに弱いんで。


これからも、どうぞよろしくお願いします。

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