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勇者(仮)の俺の話  作者: モヒチャン


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17/69

次のステップ!!それはパーティー作りだ!!

『パーティーメンバー募集!誰でもOK!年齢・性別・経歴不問!!興味がある方はいつでもギルドの隣にある家の小屋に来てください』


そう、後藤さんの小屋。オレが今もなお、住んでる場所だ。後藤さんの家はギルドの隣にある。なんか引退して、魔王幹部を何人も倒した報酬として、ギルドから大量の土地をもらったらしい。だけど条件があって、「なにかあった時はすぐにギルドに来ること」と「あとはギルドで何か問題があった時、相談に乗ること」。それさえ守れば、土地代はタダ。そう、タダなのだ。でも、電気代とか水道代は自腹だけどね……


……でまぁ、1週間経った。


誰も来ない。


いやマジで。張り紙はちゃんと目立つ位置に貼ったし、文字も大きくした。なんで来ないんだ。不思議すぎる。


「すいませ〜ん」


誰だよこんな時間に。今何時だと思ってるんだよ。朝の五時半だぞ。

「は〜い。ふわぁ……ねむ。」


俺は寝てたから眠い。さっきの説明は……なにかっていうと、夢だ。そう夢だな。俺は眠いからあくびしながらドアへ向かった。眠いから下を向いたまま出た。今、半分寝てて半分起きてる状態だね。イルカが寝てる時みたいな感じ。でさ、最近ずっと眠くて。後藤さんがね、3日前から付き合えって言って闘技場に連れていってさ、夜遅くまで戦わされて。3日間、全然寝れてないんだよ。寝る前に鏡見たらクマできててさ、久しぶりに見たよ俺のクマ。ブラック企業時代以来だね。


「はい、どちら様で」


「あの〜朝早くにすみません。ここでパーティーの説明って受けられる場所ですよね?」


パーティー?何の話だ?今日ギルドでパーティーでもあるのかな。ダメだ、眠すぎて頭が回らない………………


今、この子なんて言った?もう一回聞こう。


「すいません、もう一回いいですか?」


「えーと、パーティーの説明を聞きに来ました」


その言葉を聞いた瞬間、俺の目は一気に覚めた。顔を上げてその声の主を見た。目が合った瞬間——


「げっ」


ジャージ、ツインテール…………


今げって言わなかった?ねぇねぇ。ていうかなんか見覚えがある顔だな。


「君確か闘技場で…………島倉……かおり?じゃなくて……栞か!!島倉栞、そう島倉栞だ」

「すみません。来る場所を間違えたようです。失礼します。」

と言ってドアを閉めようとするもんだから俺はドアに足を入れ、手を掴んだ。

「ちょっちょっと待ってよ。間違えてなんかないよ、ていうか今げって言ったよね?」

「いえ、言ってません」

「その、説明聞きませんか?それかまぁ家でお茶でもしませんか?少し話したいことだってあるので」

「まぁ、一応説明を聞きましょう。あと私もあなたに聞きたいことがあるわ」

「じゃあ、まぁ入りな」

俺は栞を家に入れた。


小屋の中は、まぁ……なんというか、生活感に溢れていた。畳は少し擦り切れてるし、布団は出しっぱなし、テーブルの上には、ビール缶が数本。

「……ごめん、ちょっと散らかってるけど、まぁ座って」


「……遠慮なく」


島倉栞は杖を立てかけ、静かに腰を下ろす。その所作はなんとなく、金持ちの娘的な?感じに見えた。

よーく見たらこいつ首にタオルある。多分ランニングしたついでって感じだな。

「で、えーと……改めてだけど。なんでここに?」


「パーティーメンバー、募集してたから。ギルドの掲示板、今日の朝見たら条件はなしって書いてあったから気になって」

今日の朝?今、朝になったばかりだろうが。何言ってんだこいつ。

「ちなみにそれって……何時に見たの?」

「たしか、五時くらい?」

「はぇーよ!!」

「あなたね、あの張り紙にいつでも来てくださいって書いたあなたでしょ?文句言うんじゃないよ」

うわ、まじか。何も言えない。ていうか5時って俺まだ夢の中でみんなに説明してた時間じゃねえか。俺はテーブルに肘をついたまま、ぼんやりと栞を見る。


「それで……なんでここに?」


「ギルドの掲示板でパーティー募集の紙を見つけて。条件がゆるかったから、とりあえず話を聞こうと思って」


「ふーん。あの張り紙のやつ?」


「うん。……で、小屋って書いてあったから、ここで合ってるか少し不安だったけど。不安といえば、小屋って金ないのかなって思ってた。金のないパーティーはすぐに終わるからさ。あと、条件なしだから、弱い人が主催なのかな?って思って。別に私はどこでもいいんだけど、さすがに弱い人のとこには入りたくないわけ」

「でも、なんで俺のとこにきたの?条件なしじゃん」

「念の為よ。たまに強いけど知名度がなくて、条件なしにしてる人がいるから」

「たまに強いけど知名度がなくて、条件なしにしてる人……つまり俺だよ。どぉ?入らない?お願いします入ってください。仮でもいいので入ってください」

ダメなら、泣き脅しにしてやる。それか土下座する。今のうちに土下座の準備と涙が出るようにしとこ。


「え〜と、なんで急に敬語?その、考えさせてください。では私はこれで」

「ちょっと待ってくれよ!! 頼む!! これで訪ねてきたの君だけなんだよ!!」

「少なっ」

「いやマジで!この一週間、誰も来なかったの!誰も!風しか来なかったんだぞ!」


「知らないわよ……」


「だから君が来た瞬間、もうこれは運命だって思ったわけ。頼むよ」


「必死すぎて逆に引くわ」


「お願い!一回だけでもいいから、試しに俺と組んでみてくれよ!俺、強いから。弱くないからさ。君に1回勝ってるじゃん」


「あれで勝ったって言うの?私は本気出してないわよ?あなた本気出してたなら、私より弱いわよ」


「おいおい負け惜しみか?ダサいぞ。だったら俺だって本気出してないよ。まっ、どうせ俺の方が強いけどね」


「いいわよ、そんなに強い強い言うなら。じゃあ組んで、弱かったら今度飯奢ってちょうだい」


「いいぜ。お前の方が弱かったら、俺に奢れよ」


俺は手を差し出した。栞はそれを見て、少し考える素振りを見せたけど、手を出してきた。


「おいっ早く握手しろよ」


「あなたこそ、早く握手してよ」


「何言ってんだお前。俺、早く寝たいんだよ。早く握手してくれ」


それで、やっと握手してくれた。


「契約成立だな」


「よろしく」


「あぁ、よろしくな」


俺たちは熱い握手をした。2回目かな?


——1人目が入ってくれたぜ!! そう思った瞬間、安心したのか……急に眠気が…………

祝17エピソード!!いや〜嬉しいですね。この頃書いては消してを繰り返していたので、最初は栞はランニングしてたって設定じゃなかったんだですけど、なら5時に起きるやつがいるか!!ということで色々変えたりしてたら、3日経ってました。3日かけて書いた訳じゃなくて、元は日曜日に出来てたんですけどなんかおかしいんじゃないかとなり、隙間時間などを使い作ってたら火曜日になってました。いや僕安心したら……なんか……急に眠気が……もう少し話しかったですが……また次の話で…お会い……しま……しょう。

さよなら、モヒ…でした。

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