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べっこう飴いろの空

作者: 三神 優


プロローグ


君が残してくれたもの、それは私の感情だった。

今、君の優しさをしみじみと感じる。

私のつまらない嘘に付き合ってくれていたね。

あの時はひっかかってる、って思ってたけど、そうじゃなかったんだね。

君はいつだって、友達が一番だった。

自分のことよりも、友達のことを優先していた。

君は、本当にみんなが大好きだったんだね。


なぜ、もっと君を大切にしなかったんだろう。

なぜ、もっと君の気持ちと向き合うことができなかったんだろう。


本物の馬鹿なのかもしれない。

勉強ができないだけじゃない。

人を、助けることができないのだから。

あのとき、君は私にかすかな期待を抱いていたのかもしれない。

でも私は簡単にそのかすかな期待を踏みにじった。

もしかしたら、君は今、そらよりも遠くではなく、

私のとなりにいたのかもしれないのにね。



恐怖症 


「菜緒ってなんで泣かないの?」

菜緒は、その言葉を今でも覚えてる。

公式試合で県大会が確定したとき、メンバーみんなが泣いている場で、菜緒一人、泣かなかったことがあった。

たしかにうれしいけど、でも、涙が出てこない。

どんなに悲しくても、どんなにうれしくても、涙が出てくることはなかった。

やっぱり、涙はそう簡単には出ない。これからもきっと。

でも、自分にとってみんなと過ごしている日々は、80年あるうちの一ページなんかじゃない、5,6ページほどの成長を見せている。

今でも鮮明に、一つ一つの出来事が思い出せる。その出来事や思い出は、今を生きる糧となって自分を支えてくれている。

もし、みんなと出合えなかったら、青春という青春を味わうことができなかった。

もちろん、初恋も、情熱も、努力も。




キーンコーンカーンコーン

授業終了の鐘が菜緒のテンションを上げていく。

「ユッキー!!部活いこー!」

「あぁ、菜緒!ちょっと先生に呼ばれてるから先いってて!」

「はーい。」

だんだんとの声が小さくなっていく。職員室にまっしぐらだ。

菜緒は頬をふくらませ、とぼとぼと歩く。

「あぁ、竹さん。一緒いこ。」

4組にちょろっと顔をのぞかせ、竹さんという人に声をかけた。

ユッキーこと松岡由紀と、竹さんこと竹岡あかりは、菜緒の部活仲間だ。

「あぁ、ちょっとまって、黒板消してから!」

「はぁーい。」

どうやら、暇人は菜緒だけらしい。

他のクラスにも顔を出してみたが、みんな机に向かっている。

「おまたせ!」

竹さんが鞄を片肩にかけながらばたばたと走ってきた。

「よし!行こー!」

菜緒のテンションがまた上がり始めた。



“つかさ先輩来てるかな?”

ひそかに期待する。

“あっ!靴ある!!”


菜緒はテンション急上昇。


「竹さん!!早くぅぅ!!」

入口から足をバタバタさせながら言う。

竹さんは、はいはい、と靴を脱ぎながらいった。

「・・・。菜緒、何してんの?」

竹さんがあきれ顔で菜緒に問いかける。

「あ、いや、お気になさらず。」

「いや、だって視界に入るんだもん。ってかさ、はたから見たら変態だよ。」

その言葉が菜緒に突き刺さる。まるでとがった矢のようだ。

たしかに、いい年頃の女子が、男子部室の声を聞こうと壁に耳を当てている姿を見れば、大半が変態と思うだろう。

「・・・。ああ、つかさ先輩ね。」

竹さんは頭をフル回転させ、隅っこにある菜緒の恋心のことを思い出した。

「ちがいますよ。ねこみみはピンクか灰色かをはなしてたから…」

あせって言い訳する菜緒に、

「うそはいいですよ。」

竹さんは言葉を重ねた。

「人をそうやってからかいますか。」

「いいじゃん、二人きりなんだし。」

道着に着替える竹さんはあきれ顔をしたままだ。

「菜緒も早く着替えてね。」

そういいのこすと竹さんは部室から出て行った。菜緒はしぶしぶと着替え始めると、

「ちゃーす。」

今破損中の扉をガガガという音を立てながら開け、2年部員が入ってきた。

「あれ?竹着替えてんじゃん。なにあんたジャージのままでいんの?」

「怖いです部長。」

「敬語やめんかい!!」

部長のタカの蹴りが菜緒のすれすれ脇を通った。

鷹野裕子。菜緒のお姉ちゃんのような人だ。

「ちょっと!あぶないじゃないかい!」

「めんごめんご。」

「古くね??」

手を合わせて適当に謝るタカに菜緒はひたすら突っ込んだ。

「いいから早く着替えて頂戴。」

「もー終わった。」

「じゃあ防具つけて。」

シャツを脱ぎながらタカは言う。

「1年じゃないから!!」

そう言って菜緒は部室を出た1。


続きはノートに!

なんか小説家になった気分。

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