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 おとつー作戦会議 その2

短いです。

時間と視点を変えたいので。

「さあさ、こんなお時間です。シャロン様、お疲れでしょうから客間へどうぞ。」


マリーさんが、シャロンを連れて行きました。

お休みなさいませ、と互いに挨拶を交わして、見送って……


「さて、裏おとつー作戦会議ですわよ」

と、キャロラインが顔を寄せてきました。



「どう思う?」

「キャリーが思ってる事と同じだと思うわ」

私が返します。

「シャロン嬢は、学生としては最優秀だけれど、女性としては劣等感の塊。かたやローランは、見た目が最優秀でその他はちゃらんぽらん。

価値観が全く正反対」


「シャロン嬢を変える事は可能よ?あの瞳はローランだって飛びつくんじゃないかしら」


「美人は3日で飽きる」

チッチッチと指を振るザビーネがウザいですね。


「見た目が変わっても、一時的にはチヤホヤするわ。でも、慣れてしまえば本来の浮気者に戻るわよ」


「となれば」

キャロラインが案を提示します。


「まず、ローランを何とかするのではなく、シャロン嬢を変えていきましょう。……正直あの卑屈さは何とかしなくちゃ」


「シャロンちゃんに自信をつけると言うことね?

 いいと思うわ」



「で、どんな手でいく?」


「まず、彼女の心持ちを変えましょう。あの子は周りから変えないと、自分自身の容姿に向き合わないと思う」


「周囲にシャロンちゃんのお可愛らしさを知らしめる!外堀から変えるわけね!」

「まず、ローランの為にではなく、彼女の為に、変身させましょう。

眉、髪、それから…」


「外見だけじゃダメ!

 シャロンちゃんの可愛さは、あの恥じらいとか、笑顔とか!

 も、思いっきりぼっちのシャロンちゃんが、お騒がせ三人娘のお友達。どうしたどうした?と注目を集める。そしてあの笑顔と素顔!

も、カーストの下克上〜っ、てなもんよ!」


ザビーネの不可解用語のニュアンスは何とか伝わりますね。


「いいわね。周りの子に、シャロン嬢の好感度を上げて、お付き合いしたい気持ちを高める。そして、周りに彼女とどうお付き合いするかを私たちを通じて学んでいただきましょう。

 周りが称賛し、受け入れれば、彼女は自信を持つでしょう。自信は外側も変えるわ」


キャロラインの弁舌が止まりません。バン、と、両手でテーブルを叩いて、

「さあ、ここからよ。ペンは剣より強し。……乙女通信企画会議。ローランや高慢ちき令嬢に、辛かったシャロン嬢の分、お返しして差し上げなくちゃ」


ニヤリ、と笑うキャロラインの悪いこと悪いこと。

少々口は悪いけれど、泣かせたシャロン嬢に心奪われたのは事実なわけですね。


「面白いですわね」

「伊達に転生してないわよ」


おとつー裏作戦の始まりです。

明日は確実に病欠ですわね。



キャロラインとビアンカは四年生16歳

ザビーネは五年生17歳


中等部といえど、こちらの世界の高校生感覚で。

高等部は18歳から20歳  こちらの大学と考えてください。

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