第四話:エアーマンが倒せない
サブタイトルに記されている曲を聴きながら見ていただければ・・・
曲が終わる前に読み終えるだろうけど
「・・・ト殿・・・マト殿・・・」
(誰かが俺を呼んでいる・・・?)
「・・・・・ま・・・・・・ヤマト様・・・」
「早く起きないと、俺のものをブチ込んじまうぜ?」
「・・・!!」
ヤマトは目覚めた
恐らく阿部の一言が決定打だっただろう
ヤマトは立ち上がり、周囲を見渡してみる
さっきまでいた建物とは違い、どうやら空の上にある足場のようなところにいるらしい
「ピコ麿、ここはどこなんだ?」
とヤマトは尋ねる
「私が目覚めたときにはすでにここに・・・」
と琴姫
「どうみても空の上だが、ここはいったいどこなんだ?」
と阿部さん
「とても、我々のいた世界とは思えないが・・・」
とピコ麿
隣に見える通路を、青いスーツを着た男が通りかかった
「くそっ、こんどこそアイツを倒してやる!」
男はそう呟き、通り過ごしていった
どうやらヤマトたちには気づいていないようだ
「人がいるようですね」
琴姫は言った
「追いかけてみよう。なにか話が聞けるかも知れない」
「それしかなさそうだな」
ピコ麿と阿部さんはそう言うと、その人を追いかけていった
「おい待てよ!ピコ麿!!」
ヤマト達はあわててピコ麿を追っていった
その道中、何やら魔物のようなものに襲われた
「なんだこいつは!?」
ヤマトはそう言いながら構える
「悪霊・・・ではなさそうだな」
ピコ麿は冷静に言った
「でも、俺たちの邪魔をすることに変わりはないだろうからぶっ飛ばす!」
ヤマトはそいつに飛びかかっていった
「フタエノキワミ、アッー!!」
ヤマトの一撃は確実にそいつを捉えた
その瞬間・・・
バキャア!!
そいつは音を立てて崩れ落ちた
というよりは、バラバラに分解された
「ロボットだったのか・・・じゃあこいつら・・・」
この時にヤマトが思った通り、周囲にいる魔物のようなものは、すべてロボットだったらしい
ピコ麿たちと出会った時から魔物と戦い続けていたが、そいつらとは何か違うものを感じた
それでも、さっきヤマトが言った通り、ヤマトたちを邪魔することに変わりはない
魔物同様、片っぱしから潰しながら進んでいった
暫く進んでいくと、小さな建物が見えた
とりあえず、入ることにした
建物の中には小さな一本の道があった
その奥に扉がある
ふと、ピコ麿が気付いたようにいった
「琴姫よ」
「はい?」
琴姫が応答した
「今気づいたのだが・・・坊主達がいない!!」
ピコ麿が言った
「い ま さ ら か よ w w w w」
ヤマトが突っ込んだ
「この世界に来た時から、すでに二人ともいませんでしたよ?」
と琴姫
「そうか・・・まぁ、いい」
なぜか落ち着いた口調でピコ麿が言った
「よくねぇだろうがwwwwww」
キーボードからタイプして表すとしたら、確実に草を生やしているだろうと思いながら、ヤマトが突っ込んだ
「そんなことはいいからさ、先をいそごうぜ」
阿部さんが言った
「ああ」
ピコ麿はそう言うと、ドアの奥に進んでいった
ヤマトたちも、すぐ後を追った
部屋に入ると、さっきの男がいた
目覚めてすぐに見た時は、よく確認できなかったが、この男もロボットらしい
どうやらさらに奥にいるロボットと闘っているらしい
「あいつは・・・!」
ヤマトは何かを思い出したかのように叫んだ
「くそっ!」
スーツを着たロボットが吐き捨てるようにいった
「トドメだ、ロックマン!!」
ロックマンと呼ばれたロボットが戦っているロボットは、胸元にあるファンから竜巻を吹き付けた
「うわあああ!」
ロックマンは、断末魔を上げ・・・
ティウンティウンティウン
消えた
「フン、まだまだ弱いな・・・
ん?誰だ、お前達は!?」
ロボットはこちらに気が付いたようだ
「扇風機がしゃべった!?」
ピコ麿はこのロボットを扇風機だと思っていたらしい
「誰が扇風機だ!さては、お前ロックマンの仲間だな?」
ロボットは因縁をつけてきた
「お前らもまとめて、このエアーマンが倒してやるぜ!!」
そういうと、エアーマンと名乗ったロボットはヤマトたちに向かって、竜巻を送ってきた
「うおっ!!」
全員、吹き飛ばされてしまった
「フハハハ、口ほどにもないな!!」
エアーマンは高笑いした
「チッ・・・あの竜巻がよけられない!!俺の攻撃も打撃攻撃・・・あの竜巻がある限り、まず打撃攻撃は通用しない・・・どうすれば・・・」
ヤマトは絶望した
その時・・・
「くらえ、エアーマン!!」
後ろから声がしたと思ったら、二、三発の光弾が放たれ、エアーマンを直撃した
「ロックマン!!!今、倒したばかりだというのに性懲りもなく・・・!!」
ヤマトは振り返った
そこには、さっき倒されたはずのロックマンが立っていた
「お前を倒すまでは、僕は何度倒されてもくじけない!!エアーマン!お前を倒すために、リーフシールドを手に入れてきた!!」
ロックマンはそう言うと、自分の周囲に葉でできた盾のようなものを展開した
「フン、何回やっても同じことだ。もう一度叩きのめしてやる。来い、ロックマン」
エアーマンは言った
「行くぞ!!」
ロックマンはそう言うと、エアーマンに飛びかかっていった
「フン!」
エアーマンは竜巻を送り込んだ
だが、葉でできた盾、リーフシールドがあるからか、ロックマンには通用しなかった
「食らええええ!!」
ロックマンは、拳でエアーマンに一撃を食らわした
だが、エアーマンにダメージはない
「無駄だ!いくら竜巻を攻略したとしても、俺にダメージを与えることなど・・・」
「だったらこれはどうだ!?」
ロックマンとエアーマンは声のした方向を向いた
ヤマトがエアーマンに一撃を食らわさんとしていた
どうやら、リーフシールドの特性を知った途端に、ロックマンを盾にするようにエアーマンに接近していたようだ
リーフシールドの特性もあるが、それに加えてロックマンのことをニコニコである程度知っていたヤマトが、ロックマンが打撃攻撃に特化されてないことを判断した上での行動である
「フタエノキワミ・・・」
この時ヤマトは、あることも判断した上でこの行動に移っていた
それは、エアーマンの竜巻攻撃は、「発動するな」と判断できるアクションを取ってから発動までに多少の時間がかかるということだ
「や、やめろおおおおぉぉぉ!!」
「アッー!!!!!」
ヤマトの拳がエアーマンを捉えた
ティウンティウンティウン
エアーマンは消えた
「やった・・・ついにエアーマンを倒したんだ!!
ありがとうございます!あなたたちの手伝いのおかげです」
ロックマンは感謝の意を表した
「いや、リーフシールドがなければ俺たちもやばかったよ。
こっちも礼を言わせてくれ。ありがとう!」
ヤマトは言った
「ところで、あなた達は一体・・・?」
ロックマンは尋ねた
「それが実は…
かくかくしかじか・・・」
ピコ麿は、事の経緯を話した
「そんなことが・・・
僕はロックといいます。ライト博士に作られたロボットです」
一通り話を聞いたロックマンは、とりあえずピコ麿たちに自己紹介をした
「ロボット!?残念・・・人間だったら・・・」
阿部さんには下心があったようだ
「ところで・・・」
ピコ麿が切り出そうとしたその時・・・
ゴゴゴゴゴゴ・・・
「うぉっ!?」
突然、建物が爆発を始めた
「な、何が起こったのだ!」
「爆発が!」
ピコ麿、琴姫は叫んだ
「ここから急いで逃げるんだ!」
流石の阿倍さんも、この状況には危機感を感じたらしい
「ま、間に合わ・・・うわあああぁぁぁぁ!!」
ロックマンが叫んだ瞬間、ヤマトたちは別の次元に飛ばされた
(・・・またこの世界・・・俺達は一体どこへ向かっているんだ・・・?)
次元を飛ばされている間、ヤマトはそう思った
戦闘シーンはやっぱり苦手orz
元ネタがRPGなのに、どうしようww