[RE.page]No.11 チャクラ振闘術と危険?な魔法
前回のあらすじ
元少年が転移したら実は人間年齢が数的にお婆ちゃん通り越してた件
エル「最近のあらすじ絶対あの糞女神の仕業だ……」
小説的には創造神な人「決めつけるのは良くないよ」
エル「!?」
一部修正しました
「さて、次にチャクラの操作に慣れてもらうが…最初の目標は『重芯空加』という技術を使いこなす事だ」
「重芯空加?」
「前にも教えたがチャクラというのは自然流から漏れ出た世界を動かすエネルギーが粒子化したモノで我等翼人族はそのエネルギーをお前が先程開花させ
たチャクラ洞を介して取り込み体内のチャクラを媒介にして自然を操り、外敵から住み処を守るという訳だ」
「要するに世界を動かすエネルギーの搾りカスを餌に植物等を自宅警備員にする翼が生えた引きこもりの事を総じて『翼人族』と…」
「人聞きの悪い事を言うな!…と言いたいところだが私自身地上に降りて数十年旅をした後結局は世捨て人をしているあたり返す言葉もない……こほんっ!気を取り直して、自然と言ってしまうと漠然としていてわかりにくいが草木や海水、大地だけではなく重力等の世界維持に必要な事象もその括りに入る」
重力が世界維持に必要?どういう事だ…?地球では重力の仕組みはまだ解明されていなかったから何とも言えないが?スキルなんて力があるくらいだ……この世界では解明されたのか?一応聞いてみるか。
「重力が世界維持に必要ってどういう事だ?」
「そんなもの考古学者にでも聞け。私がそんな専門的な事知るわけないだろう。私の感覚での判断だが空間が破れた布で重力がそれを繋ぎ合わせる糸の様なものだろうな」
「うん、正直意味不明だ。まぁ期待はしていなかったから問題ないが」
「おい…サラッと毒吐くな……んっ!…ぶっちゃけ翼人族にとっての自然という言葉は自然現象の事を指している。そして重芯空加とは重力に干渉して空間を間接的に操作する技術だ。そしてチャクラを操る訓練には持ってこいな技術だ。エル、お前には重芯空加をメインに様々なチャクラ技術を格闘術に応用した『チャクラ振闘術』の習得を第一目標にしてもらう。魔法とチャクラの両方を扱えるお前には最適な戦い方だ」
「ん?話を聞く限り重芯空加というのは重力にチャクラを使い空間を間接的に操る技術………であってるのか…?…何故それが近接戦闘に結び付く」
「間接的にとはいえ空間を操ると言っただろう、上手く使えば相手の物理攻撃と大半の攻撃系スキルを空間操作を利用した破壊不可能な最硬の鎧で無力化できる上に重力操作を利用して拳の破壊力を強化して空間の鎧で反動を気にする必要がなくなる。そこに衝撃伝達を意識した振動も加えれば相手へのダメージは計り知れない。そして空間を生物と共に捻じ曲げれば…ここまで言えばわかるだろう?」
自分の周りを囲む様にに空間を利用した最硬の鎧を作り出し物理攻撃の完全無力化、多くの遠距離攻撃スキルも空間と共に軌道を屈折させれば完全防御、更に此方の物理攻撃がローリスクハイリターンでとてつもない一撃に変化する…しかも同時に植物操作等で相手の動きを妨害、死角からの攻撃が可能、その上僕に関しては中距離&近距離攻撃、補助のバリエーションが圧倒的に多い魔法系スキルや強力無比なスペルによる超威力攻撃が可能…そして魔法とスペルを近接格闘に組み込めば━━━━━━
━━━━━対人戦闘においてワンサイドゲームに等しい圧倒的なアドバンテージを得るという事になる。刺繍すればほぼ無敵と言って良いだろう。
「ハハッ、相性最高……」
そうなると僕の戦闘スタイルは徒手空拳に重芯空加と魔法を絡めながら死角からのチャクラや魔法による遠距離攻撃が基本という事になるのか…まぁ武器なんて無縁の生活だった事だし武器を持てと言われるよりは順応し易くて良いな。
「とりあえず重力に干渉して全身を少しずつ重くして見せろ。内側からチャクラを放出するなんて考えるな。重力という概念が身体の一部だと思え!」
「…………っ!?…一瞬指先が重くなった…?」
「その感覚を忘れない内に全身に広げろっ!」
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「はぁ…はぁ…クッソ…!チャクラ振闘術まで辿り着くのはいつ頃になるんだこれ…余裕で年単位の修行になるなこれ…」
「完璧に扱える様になるにはお前の考えているであろう約20倍の修行は最低でも必要な技術なんだぞ」
「さいですか…」
二人は現在珍しく師匠の知っていたクシャナドの料理『ペプチモチャンタ』…地球で言うところの辛い炒飯モドキをいつも通り僕が作り食している。
「というかエル…お前のかけてるその血の様に真っ赤なドロドロは何だ…?」
「血の様に真っ赤なドロドロって…そんな食欲無理矢理削ぎ落とす様な例えはやめてくれ……これは地球で世界的に辛いジャンクフードで有名な飲食店『マグマック』の特製マグマックソース、それを僕の舌と料理の腕と異世界の食材で可能な限り再現に成功した…名付けて『マグマックソースクシャナド素材仕立て』だ。安直だけどな。使うか?」
「お、おぅ。急に熱弁しだしたからビックリしたぞ…じ、実は私…辛党なんだよ…遠慮なく戴こう………>#${~#(,<^}( <,^$.$%~'&~<""!!!!?」
「師匠が辛党だったとは以外だな…最初からそう言えば…おい、ちょっと待て!なんで泡吹いてる…!なんで白目剥いてる…!?おい!おぉぉぉぉぉい!!」
実のところエルは決して辛党でもゲテモノ好きというわけでもない。彼女の辛味感覚のみがおかしいのだ。本人には方向音痴同様自覚はないのだが…
そんなエルの天然感覚の犠牲者が初めて異世界で生まれた瞬間であった…南無……
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「さて、弟子に調味料という名の劇物で殺されかけたが午後は魔法の修行を始める」
「おい、人が親切にわけてやったのに劇物とか言うな。生産者とマグマックと僕に失礼だろ」
「魔法について必ず覚えておく事は3つ」
「おい…無視してんじゃねーぞ」
「1・想像力が引き金となり魔法の使い方が脳内に浮かび上がり使えるようになる…2・魔法系スキルはイメージを続ければ自然と発現する…3・魔力操作系スキルで魔法の便利性は向上する…こんなところだ」
「やっぱりアバウトな感じなんだな、魔法って…もしかして風が一番想像しやすいから以前適当に言った魔法名で風魔法だけ使えたのか…」
「そうだな。見たことあるが闇魔法とか私には想像もできん。それに風でも全く同じ魔法を使う相手と出会のは難しい。まぁそんな事よりとりあえずやってみろ。私は人間族でも耳人族でもないからな…魔法についてはそこまで教えてやれる事がない」
「想像…鮮明に…………『トーチフレア』」
ボッ……
僕がが魔法名を唱えると蝋燭の火が浮遊したかのような小さな火が出現した。
「ず、随分小さいな…コレ」
「チャクラを身体の一部と意識しながらこの火の周りに広げてみろ。その火が恐ろしく見えてくる」
「………っと、こうか…………は?」
師匠に言われた通りにチャクラを広げてみる。恐らくチャクラを感知目的で使うのだろう。しかしその結果を認識した時…僕はあまりにも間抜けな声をあげていた。何故かって?簡単な話だ。小さな火が━━━
恐ろしいレベルの温度だったからだ。室内の温度はほとんど上がっていない様だが…
「1番最初に覚えた火魔法……危なすぎるだろ……念のため…『知恵眼』」
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魔法名‥‥トーチフレア
習得難易度‥‥1(10段階・4~高難度な部類)
威力度‥‥8(100段階・50~高威力な部類)
安定度‥‥20(100段階・35~高性能な部類)
1000度の浮遊する火。気温には影響が非常に出にくい。煙草の火種や小型の魔物撃退用に使われる事が多い。
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「触れなければ魔力が持つ限り大丈夫そうだな…しかし1000度って…近くに来ても全然暑くないのにな…」
「これが魔法だ」
「アバウトな…あ」
「どうした?」
「ちょっと気になるし試してみるか……ある意味危なすぎるけど━━━━━メ○」
ボッ!
「ド、ド○クエの呪文…できちゃったよ………忘れよう、忘れるに限る」
異世界である意味とんでもない魔法?を使ってしまうエルであった。
つづく
メディスト「頑張ればメ○フレア!とか超電○砲!みたいなゲーマー&アニメファン歓喜な魔法も使えちゃうわよ!」
エル「これ以上危ない橋を渡るなっ!!」
メディスト「…結構前例多いわよ」
エル「…………」
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