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[RE.page]番外編No.4 約束の青い空《東城鶫4》

レイラと鶫の番外編、最終話です。


「そっか…ツグミ遠くに行っちゃうんだ…」

「行かない!絶対に行かないぞっ!嫌ってちゃんと言い続ければ…たとえ駄目って言われても僕はレイラが待つここに来る!」

「……!ふふん…♪ありがと、ツグミ!」

「そ、それに昨日のお返しに僕もプレゼントあげる……!!」

「え!どんなの?どんなの!?…わぁ!すっごい可愛いこの首飾り!ありがとう!!!」


レイラにプレゼント貰った時凄く嬉しかったけど僕もこんな感じだったのか……?…プレゼントあげる方も嬉しいな。


「これ、僕の自信作なんだぞ!ここに居ない時はずっと練習してたし」

「え!?これツグミが作ったの!?凄い!こんなの作れるんだ!!」

「…!当然…!」

「ずっと大切にするね!」

「うん!僕も頑張って育てるからな!デリュ………」

「また噛んだ」

「うぅ~!うるさい!これ以上言うなっ!」

「手はこんなに器用なのに舌は不器用なんだね!」

「なんだよ!言うなって言っただろ!?…昨日のお返しだ!うりっ!うりうりうりっ!!」

「きゃ!?あ、あははははははは!!!ちょっと!!やめっ!!抵抗してやる!」

「ぷっ!あはははははははは!!」

「ふふっ!あはははははははは!!」


本当にレイラに会ってから毎日が幸せでいっぱいだ!…でももしかしたら今日が最後になるかもしれない…


「レイラ」

「何?」

「約束しようよ」

「約束?」

「これからも絶対に会うって、そうすれば絶対また会える!」

「ふふん♪わかったっ!」






━━━━━━運命が変わる時、異界の魔の手が迫る






「ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛!?ヴゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!ヴゴァァァァアァァァァアイイィィイィィイイィィイイイイイィィイイイ!?!?」


…え、こっちに向かって…


「ツグミッ!どうしたの!?動いて!動いてっ!!」

「あ、あ…」


動けない、あの目…あの時とは全く違う筈のあの目が、酒を飲んで酔った父親だった男が僕を見て殴ってくる時の目と同じ目に見えてそれが恐怖となって僕の身体を縛って動けなくする。あぁ、また会うも何もここで死んだら会えないじゃないか……そんなの、嫌だ……死んでレイラと会えなくなるなんて…


「嫌だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

「ツグミッ!!!」






━━━━━━大いなる命の一つが犠牲となり






「……え?」


唖然としていた僕をレイラが押し倒してきた。この状況を信じたくない僕の心に溢れ出る赤い液体が伝えてくる、この状況は現実だと。


「レイラ…?何やってんだよ、起きろよ…なぁ、レイ、ラ…?」

「ツ、グミ…だい、じょぶ…?」

「レイラッ!!」

「良かった…」

「レイラ!!死なないで…!僕の前から居なくならないでっ!!!」

「や、くそく…まも、れなくて……ごめんね…」

「そんな事いわないで…!お願い、お願いだから……!!レイラァ!!!」

「わかった…ツグミ……約束……しよ…」

「…う゛ん、約束…絶対に生きてまた会おう…!元気な姿を僕に見せてよっ!レイラの笑顔をまた見せてよっ!!」

「うん…約束…生まれ変わった…ら、また…会お……」






━━━━━━異界を覆う絶望の運命を変える希望の鍵が完成する






それっきりレイラは目を閉じて動かなくなった。その後警察が来たがレイラの事を誰もが忘れ、レイラと謎の通り魔の姿がいつの間にか消えていてその場に残っていたのは物騒な事件には不釣り合いな清々しいまでの青い空と空を見上げながら無言で涙を流し続ける一人の少年の姿だった。そして数日後、彼には東城という姓が付いた…


少年は年に一度事件以来誰も近寄らなくなった場所…青い髪の女性と出会い、そして居なくなった思い出の溢れた大切な場所に大事に育てた青いデルフィニウムを置いていた。そして約7年後、少年は少女の姿となり異世界に立つ。






その鍵が希望の扉を開くその時まで━━━━━━彼女は待つ


END

7月7日の17時に七夕記念の閑話を投稿します。


この話が後の展開にどう関わってくるのか、気になる方もそうでない方もお楽しみに。


『黒の魔導書━異世界に来た元少年は魔導書を解読しながら最強に━』を面白いと思ってくれた方、よければ感想、レビュー、ブックマーク、pt評価等をよろしくお願いしますm(__)m

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