最後の木エターナル
レイカは失恋してないの泣いていた…それもそうだった。拓哉は花火大会の日に、清水まり子にこう言っていたのを聞いていた。
「僕と結婚してください…幸せにします。君と2階建ての家に住みたいのです。」
と、清水まり子に言っていた。本当に言っていた。
そこでまり子の失恋は本当になり、自殺未遂をした。
神様は哀れんで、「本当は拓哉と清水まり子こそ今度の生まれ変わりは、ゴキブリで、レイカこそ人間にさせたいんだが……。人間の難しいから、エターナル東京の木になることを、植物の木になることを、許そうかな…。清水まり子と、拓哉にはゴキブリにしてもらってさ…それかチャンスをやって。人間になってまた清水まり子と拓哉が出会い子供を作り、ちゃんとやってくれたら、いいんだけれども。レイカには出会いがないから、木になってもらってちゃんと咲かすかどうかして、生きてくれればいいな…。」
神様はまた賭け事をしようと思った。レイカを木にして、蜜を取ってくれる人と、結ばれようとさえることにした。レイカは生まれ変わって木になることにした。
大地のようなお母様になって、花を咲かすことにしたが……。
それは夢だった。今はエターナル東京のビデオの授業中でずっとレイカは寝ていた。
「おつかれ〜」
そう言って拓哉は、レイカにコカコーラをあげた。
レイカは迷惑そうに、
「いつもなんでコカコーラなのよ。お茶でいいじゃない…牛乳でもいいじゃない…コカコーラ嫌よ」
「そう?嫌いならそう言えばお茶買ってくるよ。」
拓哉はそう言いながらコカコーラを飲み。
「ところで最近あの子見ないね?清水まり子ちゃん。好きだったんだけれども見ないんだよ…見えないんだよな…死んだんじゃないのかな…見かけないから」
「死んでないよ。そこにいるんじゃないの?!私には見えるよ。拓哉には見えないだけだよ」
「死んだんじゃないの…見えるの見えないのって…変じゃない。」
「知らないよ。本当に知らないよ。私エターナル東京辞めるから。」
「どうして?!どうして辞めるの?!せっかく大学4年じゃない。」
「だって私は木になるからさ」
「木になる?なんだよそれ。」
「時々同窓会で、エターナル東京の木に話しかけてよね…私だから。私木になるから。雨の日はそこで雨宿りしてね…ちゃんと濡れないように守るから。4月になったら。花を見にやって来てね。花見でさ。」
あとは涙声になっていた。
それからレイカが行方不明になった。どこかでひっそりと、花になり木になり暮らしてると…噂を聞いた。
その木の花見をすると、成績が上がるという評判を聞いて、学生や会社員たちが桜の花を見にやってくる…もちろん…ウグイスみたいな緑の鳥たちもやって来ていた。レイカとは、木のことだった。初めからある木のことだった。
終わり




