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異世界ネットショップマスター  作者: グランクリュ
第二章 ダンスホール編
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第百三十七話 プルンプルン

 ネットショップを使って、今日のお肉を選ぶ銀次郎。

日本にいる時はお値段が高くて絶対に手が出せなかった、松阪さんが育てる最高級すき焼きセットを購入。

この霜降りはテンションあがるな〜



 親方達はあの後も更に五台の冷蔵庫を作り上げた。

これでソフィアに作ってもらった魔法の氷は残り二枚。

こんな事なら無理言ってもっと魔法の氷を作ってもらってたら良かったな。



「親方とハリーの合作が完成した事を記念して、プロージット!!!」



 親方とハリー、そして銀次郎は亀甲ボトルのウイスキーをロックで呑む。

アントニオさん達はコーラを、商業ギルドの二人は赤ワインを飲んでいる。

ハリーは酒精が強いな〜と言ってウイスキーをちびちびしてると、隣に座るミリアが少しだけ飲ませてとハリーのグラスに口をつける。



 確かに酒精が強いわねとハリーにグラスを返したが、なんだか前より仲良くなってますな〜

銀次郎はニヤニヤしながら、すき焼きを作るのであった。



「生玉子を割ってかき混ぜて待ってて下さいね。一応クリーンの魔法は掛けていますが、気になる様でしたら自分でも掛け直して下さい」



 すると親方が待ってましたとばかりに道具を出した。



「玉子割りの道具じゃ」



 すき焼きの玉子を割るだけの為に作ったらしい。

昨日は玉子を割った時にカラが入っていて、それを揶揄ったのが悔しかったのだろう。

クリーンの魔法が自動で掛かる仕様で、綺麗に玉子が割れた。

自慢げな様子の親方を見て、なんだか悔しくなる銀次郎だった。



●● ●● ●● ●● ●● ●● ●● ●● ●●



「野菜はいらんから肉じゃ」



「分かってないな〜 すき焼きはネギを楽しむためにあるんですよ」



「なに言っとるんじゃ、どう考えても肉じゃろ」



 親方とすき焼きバトルを展開しながら呑んでいると、ボトルが空になってしまった。

さっき親方にあげたウイスキーを持ってきてとは言えないし……

銀次郎がアイテムボックスを確認すると、親父が好きだったボトルを発見。

銀次郎の喫茶店は夜はカフェバーとして営業をしていたので、その時のお酒がアイテムボックスに入っていたのだ。



「これ天国の親父が好きだったやつです。もう半分くらいしか残っていないですけど一緒に呑みましょう」



 ストレートグラスを二つ用意して、シングルモルトのロールスロイスが二つ名である12年物のウイスキーを注ぐ。



「うまいな」



「そうですね」


 

 親方と銀次郎は少し離れた場所に移動し、お互い無言でこの時間を愉しむ。

親父が好きだったお酒を異世界で親方と一緒に……



 あぁ今日はサイコーだな



 

 ●● ●● ●● ●● ●● ●● ●● ●●



「王都の魔法魔術学校って貴族様だったのですね。失礼を致しました」



「アントニオさん止めて下さい。家は男爵ですが、私は三男でとっくに家も出ています。今は冒険者……いや商売をやっている身ですから」



「そうですか……」



 親方と銀次郎が少し離れた場所に行ってしまったので、ハリーはアントニオさん達とすき焼きを食べている。



「ギンジローさんは何者なのでしょうか?」



 アントニオさんの質問に、ハリーもミリアも困ってしまう。

貴族ではないらしいけど、持っている知識は飛び抜けている。

それに魔法がない国で育ったって言ってたけど、そんな事ってあるのかな?



「何者かは分かりませんが、一緒にいると楽しいですよ」



 それしか言いようがないので、ハリーは別の話を振る。



「ボクが魔法で作った氷でも冷やす事は出来ますね。凍らすには魔力が足りないけど。ミリアはあの箱の事どう思う?」



「商業ギルドとしては是非とも扱いたい商品です。ただあの溶けない氷の存在は伏せた方が良いですね」



 溶けない氷なんて聞いた事がなく、それを作り出せる魔法使いは他国から命を狙われる危険性がある。

今は落ち着いているがあくまでも休戦中であり、平和な世界ではないのだから。



「スライムたべる?」



 場の空気が重たくなったのを察知してか、エミリアは冷蔵庫に入れて冷やしていたパイナップルのゼリーを取り出す。



「そ……そうね。エミリアありがとう。みんなで食べましょう」



 木のカップに入ったゼリーを横に振って、プルンプルンを楽しむエミリア。

その様子を見て、アントニオさんが真似をする。

意外とお茶目な方なんだなとハリーが見ていると、アントニオさんはゼリーを置いて工房に戻ってしまった。

どうしたんだろう?

するとアントニオさんは、馬車のおもちゃと試作中の馬車の車輪を持って戻ってきた。



「エミリアさんこの素材はなんですか? 馬車の車輪にこの様な素材を使ってみたいのですが」



 アントニオさんが真剣に話をするが、エミリアはスライムとしか答えない。



「スライムですか……」



 困ったアントニオさんに、ハリーが助け舟を出す。



「私は薬草採取専門の冒険者でしたから、似た様な素材を知っていますよ」

エミリアの話を書きたいと思っているのですが、うまく書けなくて過去何回もボツにしています。

いつか投稿するかもしれませんので、その時は温かく見守って下さい。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 「ザ・マッカラン」が登場しましたね。親方のシングルモルトデビューおめでとうございます。 [気になる点] 「ザ・マッカラン」は何年ものだったのでしょうか。スタンダードな12年ものだったのか。…
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